引き続き、東舘山の頂上付近の植物を掲載します。
今日は、同じ仲間で、まとめてみました。
まず、ユリ科です。葉脈が平行脈であり、花が萼片、花弁、オシベ、メシベが3個または3の倍数になっています。でも、小さい花だと判りにくいですね。
ツバメオモト。ユリ科。葉は倒卵状長楕円形で、すべて根生する。花茎の先端に総状花序を付け、花は白く、開花時にはやや下を向く。花被片(萼片+花弁)は6枚、ほぼ平らに開く。
ホウチャクソウ。ユリ科。林縁や谷沿いなどの森林中に生育する。茎が枝分かれする。白い釣り鐘状の花を先端に付ける。花弁の先端は緑色を帯びる。
コバイケイソウ。ユリ科。山地から亜高山の草地や湿地のような、比較的湿気の多いところに生える。穂の先に白い花をつける。花茎の先端部は両性花、横に伸びる花は雄花である。葉脈がはっきりとした長楕円形の葉が互生する。全草にアルカロイド系の毒成分を持つ有毒植物。
エンレイソウ。ユリ科。茎が一本伸び、その先端に3枚の葉を輪生する。葉の形状は丸みを帯びたひし形で、3枚の葉の中心から短い花柄が伸び、小さな花をつける。花は花弁がなく、3枚の暗紫色の花被は萼片である。
ミヤマエンレイソウ(別名シロバナエンレイソウ)。ユリ科。エンレイソウとの違いは、花色の違いだけでなく、萼片にあたる外花被片3枚は緑色で短く、花弁にあたる内花被片3枚は白色で長い点が異なる。
クルマバツクバネソウ。ユリ科。葉は6-8個が輪生し、茎の先端に花柄を長く伸ばし、1個の淡黄緑色の花を上向きにつける。
次のキンポウゲ科は、メシベの本数が多く、果実を沢山作る、歴史的に古いタイプです。
リュウキンカ。キンポウゲ科。葉は心円形から腎円形で、縁には低い鈍鋸歯を持つ。茎の先端および葉腋から長い花柄を伸ばし、黄色い花をつける。花弁はなく、花弁に見えるのは萼片で、ふつう5枚だが、ときには6-7枚もある。オシベは多数あり、メシベは4-12個ある。
シナノキンバイ。キンポウゲ科。湿った草原に生える。花は直径3~4cmのあざやかな黄色の萼片が5~7個ついており、花弁のように見える。花弁は花の中心部分にあるが、長さが6~9mmの橙黄色の線形で、オシベより短いので目立たない。セツブンソウ、クリスマスローズなどのキンポウゲ科の花と同じ構造の花である。
ニリンソウ。キンポウゲ科。花茎の先端に、白色の花を開く。白い花被片は花弁でなく、萼片です。
ミツガシワ。ミツガシワ科。主として寒冷地に分布し、湿地や浅い水中に生える。地下茎を横に伸ばして広がる。葉は複葉で3小葉からなる。白い花を総状花序に多数つける。花は花序の下から咲き始め、花弁は5枚で、花びらの内側に白色の毛が生える。
イワイチョウ。ミツガシワ科。葉は根生し、厚い腎臓形で葉柄があり、縁は鋸歯状になる。花茎の先に5裂する白色の花を数個咲かせる。白い5弁の花弁の縁がわずかに波打っている。
日本に自生するカエデは20数種なので、なんとなく区別できますが、記載すると大変なので、今回は省略します。
ハウチワカエデ。カエデ科。
コミネカエデ。カエデ科。雄花序。
ツツジ科の花は、下向きの花と横向きの花に大別されます。
下向きの花のベニドウダン。ツツジ科。下向きの花には、アセビ、ドウダンツツジ、サラサドウダン、ベニドウダンなどがあります。花粉を媒介するのは主に、ハチに依存しています。
花序をアップ。
ご参考:アセビの花の中を見た写真。オシベの葯の角状の突起物。
下向きの花は、鐘形で花冠の下にハチが止まり、下から上に口吻を差し込み、蜜を吸います。その時に、口吻がオシベの葯(花粉袋)の角状の突起物に触れると、サラサラの花粉がハチの頭に落ちてきた付着します。
横向きの花アカヤシオ。ツツジ科。横向きの花には、ツツジ、サツキツツジ、シャクナゲ。アカヤシオなどがあります。花粉を媒介するのは、主にチョウに依存しています。
メシベ、オシベをアップ。オシベの葯(花粉袋)は、豚の鼻穴のような形で、粘着性のある花粉が糸に連なるように出てきます。
ヒロハツリバナ。ニシキギ科。葉腋から長さ4~8cmの柄を出して淡緑色の花を10数個付ける。萼片、花弁、オシベはともに4個で、ツリバナの5数性とは異なる。葉の大きさの違いだけでなく、花の構造が違っている。
キンロバイ。バラ科。和名は花の形がウメに似ており、黄色であることから「金露梅」。因みに、花が白いものは,ギンロバイ(銀露梅)。キジムシロ属の耐寒性落葉小低木です。従って、キジムシロと同じように奇数羽状複葉です。
ナエバキスミレ。スミレ科。ナエバキスミレはオオバキスミレの変種の一つで、苗場山をはじめ、上越国境付近の亜高山に分布します。
ミヤマクワガタ。ゴマノハグサ科。花は紫色で 濃いスジがあり、花冠は4裂し、花茎の先に10数個の花をつけ、横向きに咲く。オシベ及びメシベは花の外に飛び出している。
花1個をアップ。
ズダヤクシュ。ユキノシタ科。ズダヤクシュの漢字名は喘息薬種と書き、意味は、喘息(ぜんそく)に良く効く薬ということ。白い小さな花は総状に付く。
これで、第1日に撮影したものの掲載は終了しました。2日目以降の分は、同じものを省略できますので、3回程度で、終わると思います。引き続きご覧いただきますよう、お願いします。
以上