本日は、低気圧一過の青空となりましたが、風はまだ強く吹いております。外出するかどうかを迷っています。
先週は見て歩き写真がなかったので、我が家の庭で今を盛りと咲いている「カラスノエンドウ」を観察しながら、写真撮影して見ました。
カラスノエンドウは、3月~6月にかけて花を咲かせるマメ科の越年草で、野原や空き地などいたるところで見ることができます。茎は根元で分かれ、草地をはい、巻きひげで、他の植物に絡み付きながら上に向かって伸び、草むらのようにおおい茂っていきます。葉や茎には柔らかい毛が少し生えています。春から初夏にかけ、1~3個の紫色の蝶(ちょう)形の花が咲きます。葉は羽状複葉です。
花Ⅰ個をアップ。マメ科特有の蝶形花であることが判ります。オシベ、メシベが外見からは判りません。
この花を分解しながら、蝶形花の花の構造を見てみましょう。上の方にある大きめの薄い色の花弁を旗弁と呼び、ハナバチにこの奥に蜜があるよと教えています。内側に濃い赤紫の小さ目の花弁左右2枚を翼弁と呼び、ハナバチがここを足場にして乗ります。
一番外側にある萼片をはずし、翼弁をハナバチの重みをかけて押し下げてみました。すると、オシベ、メシベが付き上がってくるかのように出てきました。
更に、旗弁、翼弁、オシベ、メシベをアップして、見てみました。
翼弁を更に押し下げてみました。メシベ1本のまわりに、オシベが10本囲んでいるとのことです。
花弁を全部取って、緑色の萼片とオシベ、メシベだけにして見ました。
オシベ、メシベの先端が上向きに曲がっています。この曲がりは、ハナバチが翼弁に乗った時に、下からハナバチの足や腹部に花粉を付けたり、ハナバチが他の花から運んできた花粉をメシベの柱頭に付けてもらう巧妙な仕組みの一つです。
更に、萼片もはずして、オシベ、メシベの様子をしっかり見せてもらいました。
先端に黒っぽいものがあるのがオシベの花粉(葯)です。メシベの柱頭は先端が10本ほどに裂けてフワフワした白い毛みたに見えるものです。この10本ほどに裂けているところに花粉が付くので、果実には10個ほどの種子ができます。
花が終わったあとには、いかにもマメらしいマメ(種子)ができ、5月下旬以降に、熟すと黒くなります。サヤが黒くなるので「カラス(烏)ノエンドウ」と名前がついたと言われています。
なお、カラスノエンドウの漢字は「烏の豌豆」ではなくて、「烏野豌豆」です。烏の所有物でも烏が好む豌豆ということでなく、「野豌豆」という植物名の頭に、黒いイメージを持った「烏」という名前が付いたもです。
なお、できて間もない若いマメは、炒めて食べるとちゃんとマメの味がしておいしいらしいとのことです。一度やってみなければと思っていますが、まだ、チャンスを得ていません。また、若葉は天ぷらで食べると美味しいとも言われています。ことらも、体験していません。どなたか、それぞれ試食して、教えて下さい。
以上