2月17日小石川植物園、22日神代植物公園、26日府中市郷土の森で、シナマンサクの花がほぼ満開に咲いていました。3月になり、春一番のような強風が吹いていますが、この花は枝にしっかり付いていますので、落ちることはないでしょう。
シナマンサクの花の構造について、まとめてみました。
冬芽。
葉芽は尖った紡錘形で、花芽は球形ですね。
枯葉が残ったままの枝先で、つぼみの中から、黄色い花弁が顔を出し始めました。
つぼみの中から黄色い花弁が拡がり始めました。
開花しました。でも、枯葉はしっかり付いています。
風当たりの強い枝先では、枯葉が落ちて、花だけが咲いています。
花には、ハチらしき虫が来ています。
花をアップして、花の器官(=要素)を確認してみました。外側の濃い茶色の4個が萼片、黄色いリボン状の4本が花弁、その内側にオシベ4個、メシベ2個が見えます。
更に、おしべ、メシベを確認するため、アップしてみました。4個のオシベの先端にはそれぞれ2個の花粉袋(=葯)が見えます。オシベの内側には、もう既に花粉を受粉したと思われるメシベの柱頭が2個見えます。
なお、シナマンサク(支那満作)について、調べたことを、ご参考に、記載しておきます。
シナマンサクは中国中部原産の高さ3メートル~9メートルの落葉小高木です。年があらたまって、早春に真っ先に花を咲かせるので、「まんず咲く」ということで「マンサク」と言われるとの説もある。和名満作は豊作と同じ意味で、枝いっぱいに花を咲かせることによるとの説である。名前の由来には、諸説あるので、一つに断定しない方がよいようです。
樹皮は黒褐色、根本から分枝します。葉は互生、倒卵円形で大きくて長さ8~16cm。表面と葉柄に軟毛があり、裏面には灰色の綿毛が密生しており、ビロード状である。枯葉は翌年の花が咲く頃まで残っています。
花は1月から3月に咲き、花弁の基部が赤紫で長さ約2cmの黄色いリボン状花弁が伸びる。
咲き始めは枯れ葉の残っている枝に4枚の黄色い花びらが縮んで、ねじれる。そのうちに枝に散りばめたように咲く。葉が展開する前に、前年の葉腋から出た短枝に黄色い花が固まってつく。花弁4、長さ1.5~2.3センチの線形、がく片4個で暗紫色。
普通のマンサクは2月頃開花だが、シナマンサは1月早々に開花していること、左右非対称(葉の右半分と左半分の大きさが違う)の枯れ葉が枝に残っていることなどからシナマンサクとすぐに判ります。
朔果、約1センチの卵球形、熟すと2裂して光沢のある黒い種子が2個入っている。
名の由来は、中国原産から、シナマンサク(支那満作)の名になった。
庭木、公園樹、花材などに利用されている。
以上