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のん木草・みどり見て歩き

シモバシラ

今年は寒いですね。寒さのお蔭で、我が家の庭に植えてあるシソ科の植物である「シモバシラ」が、氷結減少を見せています。

シモバシラの氷結現象とは、シモバシラという草の枯れた茎にできた氷柱で、地中の水分が茎の中を上昇し、茎を割って氷の柱ができたものです。
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この植物の枯れた茎に繊維質だけが残り、毛細管現象によって吸い上げた地中の水分を凍りつかせて、枯れた茎の周囲に氷の花(氷華)つまり霜柱を形成します。
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このような現象から、「シモバシラ」(霜柱)という花の名前が付けられました。何度も結晶を繰り返すと茎の裂け目が広がってしまい、小さいものしかできなくなります。
シモバシラは、自然がつくった美しい造形です。初めは柱のように高くのび、その後は横に広がり、いろいろな形をつくります。
昨年までは、毎年、高尾山にシモバシラを撮影に行っていましたが、今年はその予定がありません。そこで、23年1月に高尾山で撮影してきたシモバシラを掲載させていただきます。
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最後に、シモバシラ氷結現象をアカデミックに言い直してみましょう。
冬、地上部が枯れてしまって葉が落ちても根は生き続け、地上が零度以下の気温になっても地面の下の茎と根はその活動を続け、根は地中の水分を吸い上げ、さらに地表の茎へと押し上げ、そして茎からあふれ出た水分は、零度以下の地上の気温にさらされて次々と凍ります。このようにして地面近くの茎に氷の結晶、つまり氷華ができるのです。
シモバシラの氷華がよく発達するためには、まずは、
 1.地中に適度な水分があること
 2.地中の温度は零度以上、地表面が零度以下になること
という条件が重なることが必要だそうです。

凍るような寒さの中でも、生き残りに賭ける執念のたくましさを感じ、私も生きている間はトコトン最後まで生き抜きたいものと思います。
以上
by midori7614 | 2013-01-09 16:19 | 身近なみどり
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