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のん木草・みどり見て歩き

6月19日 高尾山頂上付近の見て歩き

かわさき市民アカデミーみどり学受講生有志で結成しているサークル「みどり葉っぱ会」の見て歩きを、高尾山頂上付近で、実施しました。前日は雨降りでしたが、当日は青空も見られる良いお天気に恵まれました。しかし、この時期は花や実に見られるものが少なく、葉を中心とした説明になりました。どうにか見られた花と実だけのを写真を掲載します。


ブナ。 ブナ科ブナ属の落葉高木

この写真は、5月頃に枝先の上部に咲いた雌花が果実になろうとしている果実の赤ちゃんである。受精した果実はトゲトゲした総苞片に包まれて10月頃に成熟し、その殻斗が4裂し散布される。但し、この赤ちゃんの果実がうまく受精したものかどうかは判らないし、秋まで枝に付いているとは保証できない。

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ホタルブクロ(蛍袋) キキョウ科ホタルブクロ属。

初夏に花茎を延し、釣り鐘型の花をつける。花は柄があって、うつむいて咲く。暑さには弱い一方、日陰でもよく育つ。

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アカショウマ(赤升麻) ユキノシタ科チダケサシ属

根茎が太く、赤色。葉は3回奇数羽状複葉、頂小葉は卵形、葉柄の基部に褐色の鱗片状の毛がある。花序は斜上~直立し、広円錐形、花序枝は開出して先がやや下がってつき、細長い円錐状、側枝は長く、最下位のもの以外は分枝せず、花序の分枝が少ない。花序枝には腺毛が密生する。花は全体に白色、淡紅色を帯びることもある。

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ウメガサソウ(梅笠草) イチヤクソウ科

やや乾燥した丘陵や山地の林内に生える常緑の多年草。花の形がウメに似て、下を向いて咲く姿を笠に見立てて「梅笠草」の名が付けられた。

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シラキ(白木) トウダイグサ科シラキ属。

雌雄同株。56月。枝の先に、総状花序を付ける。花弁が無いので蕾にも見える。花序の基部に13個の雌花、先の方に多数の雄花を付ける。

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ウリノキ(瓜の木) ウリノキ科ウリノキ属。

谷筋を走る林道沿いに、よく見つかる低木。枝を大きく横に張り出し、大きな、特徴的な葉を広げる。蕾の時は、細長い円柱形で、開くと68本の花弁が、外側にくるくると巻き上がる。オシベは68本、メシベはオシベより少し長く突き出る。まるで、風鈴あるいは提灯のような、白い小さな花が、濃い緑の葉の下にパラパラとつり下がっている。

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ヤマウグイスカグラ(山鶯神楽)。 スイカズラ科スイカズラ属。

果実は長さ10-15mmになる広楕円形の液果になり、6-7月に紅熟する。果実は食用となる。

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以上



# by midori7614 | 2017-06-25 16:40 | 関東のみどり

6月7日 横須賀しょうぶ園と神奈川歯科大学ジャカランダ

かわさき市民アカデミーみどり学受講生有志で結成しているサークル「みどり葉っぱ会」の見て歩きを、横須賀しょうぶ園と神奈川歯科大学ジャカランダで、実施しました。当日は梅雨入り宣言がされた日でしたが、雨の心配がない曇りで、公園内は肌寒いくらいに涼しく、快適な観察ができました。主に説明しました植物について、写真を掲載します。

まず、横須賀しょうぶ園の園内風景をご覧いただき、その後で、ハナショウブの品種を掲載します。

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きれいな野良着姿の女性が手入れをしてくれています。
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水車小屋も見られる花菖蒲田。
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ハナショウブはノハナショウブの園芸種である。6月ごろに花を咲かせる。花の色は、白、桃、紫、青、黄など多数あり、絞りや覆輪などとの組み合わせを含めると5,000種類あるといわれている。

系統を大別すると、品種数が豊富な江戸系、室内鑑賞向きに発展してきた伊勢系肥後系、原種の特徴を強く残す長井系長井古種)の4系統に分類でき、古典園芸植物でもある。

江戸系

江戸ではハナショウブの栽培が盛んで、江戸中期頃に初のハナショウブ園が葛飾堀切に開かれ、浮世絵にも描かれた名所となった。ここで特筆されるのは、旗本松平定朝(菖翁)である。60年間にわたり300近い品種を作出し名著「花菖培養録」を残し、ハナショウブ栽培の歴史は菖翁以前と以後で区切られる。こうして江戸で完成された品種群が日本の栽培品種の基礎となった。

三河八橋。

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春の海。

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花車。
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七小町。
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江戸錦。
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他にも、多数の江戸系の花が開花していましたが、どれも似ていますので、掲載を省略します。

肥後系

現在の熊本県を中心に鉢植えの室内鑑賞向きに栽培されてきた品種群である。肥後熊本藩主細川斉護が、藩士を菖翁のところに弟子入りさせ、門外不出を条件に譲り受けたもので、現在まで栽培・改良が続けられている。菖翁との約束であった門外不出という会則を現在も厳守している点が、他系統には見られない習慣である。しかし、大正時代に会則を破り外部へ広めてしまった会員がおり、現在では熊本県外の庭園などで目にすることができる。

玉堂。

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千代田城。
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青柴垣
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七彩の夢。
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伊勢系

現在の三重県松阪市を中心に鉢植えの室内鑑賞向きに栽培されてきた品種群である。伊勢松阪の紀州藩士吉井定五郎により独自に品種改良されたという品種群である。

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長井系(長井古種)

山形県長井市で栽培されてきた品種群である。同市のあやめ公園は1910年(明治43年)に開園し、市民の憩いの場であった。1962年(昭和37年)、三系統いずれにも属さない品種群が確認され、長井古種と命名されたことから知られるようになった。江戸後期からの品種改良の影響を受けていない、少なくとも江戸中期以前の原種に近いものと評価されている。

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上記の伝統品種系統とは別の花もありました。

愛知の輝き。 中東~ヨーロッパに分布しているキショウブとハナショウブの園芸交配品種。

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愛知の輝きは葉の色も黄色ぽくなっています。(左側の緑の濃い葉は、江戸系の町娘の葉です。)
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ピンクフロスト。 アメリカでも日本のハナショウブを改良していて、外国系と言われている。
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ハナショウブの他に、見られた植物。

黄色い花のスイレン。

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手鞠アジサイ。
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ガクアジサイ。(スミダノハナビと言われる品種。)
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カシワバアジサイ。(北米原産のアジサイ。)
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ノカンゾウ。
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ショウブ。(端午の節句の時に、菖蒲湯に使用する本物のショウブです。)
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クリの雄花。
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帰りに立ち寄った神奈川歯科大学のジャカランダ。

今年は咲きだすのが遅く、少ししか見られませんでした。

ジャカランダの大木。ノウゼンカズラ科の落葉高木~低木。

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葉は優美なシダに似た2回羽状複葉。
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枝先に咲く花。花は藍色または青紫色。
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花を拡大してみると、こんな花です。
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以上


# by midori7614 | 2017-06-10 14:17 | 関東のみどり

5月23日 四季の森公園見て歩き

かわさき市民アカデミーみどり学受講生有志で結成しているサークル「みどり葉っぱ会」の見て歩き再開5回目を、四季の森公園で、実施しました。連日30度超の夏日が続いていましたので、熱中病にならないように注意して行いましたが、公園内は予想外に涼しく、快適な観察ができました。主に説明しました植物について、観察した順に、写真を掲載します。

ウツギ(空木) アジサイ科ウツギ属の落葉低木。

枝先に円錐花序をつけ、多くの白い花を咲かせる。普通、花弁は5枚で細長い。

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スイカズラ(吸い葛) スイカズラ科スイカズラ属の常緑つる性木本。

樹木にからみついて上に伸びる。甘い香りがある。

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花弁は筒状で、先の方は上下2枚の唇状に分かれ上唇はさらに4裂、はじめ白いが徐々に黄色くなる。
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マユミ(檀、真弓、檀弓) ニシキギ科ニシキギ属。

花は初夏、新しい梢の根本近くにつく。薄い緑で、四弁の小花。市販のマユミは雌木しか出回っていないが、雌木1本で果実がなる。

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セリバヒエンソウ(芹葉飛燕草)。 キンポウゲ科 ヒエンソウ属 。中国原産の1年草。

正面から見て、花弁のように見えるのは萼片。萼片は5個、花弁は薄紫。

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横から見て、花被片は細長く5枚で、花の後方に向けて筒状の距(きょ)が伸びている。和名は葉が芹に似て、花の形を燕に見立てたもの。

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ヒメヒオウギアヤメ(姫檜扇菖蒲) 南アフリカ原産のアヤメ科ヒメヒオウギ属。

花は茎の頂端部に穂状につく。花筒部はほぼ直立し、花被片より明らかに長い。各花被片はほぼ等大で開張する。 雄しべは3個である。花柱は細長く、先端は3つに分枝する。

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コウゾ(楮)の雌花序。 クワ科カジノキ属。

雌雄異花で、雌花序は上部の葉腋につく。

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イタチハギ。 北アメリカ原産のマメ科イタチハギ属の落葉低木。

長さ6-20cmの黒紫色をした穂状花序をつける。両性花。長さ約8mmの黒紫色の花を多数つける。花弁は旗弁のみで、翼弁と竜骨弁は退化している。旗弁は濃紫色。花糸は紫色で葯は黄色。

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シラン(紫蘭) ラン科シラン属の宿根草。

花は紫紅色で、30から50cm程度の花茎の先に数個つく。花弁は細長く、あまり開ききらないような感じに咲く。

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白花のシラン。 観賞用に、花の色が白色のもの、斑入りのもの、淡色花、花弁が唇弁化したものなどがある。

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オカタツナミソウ(丘立浪草)。 シソ科 タツナミソウ属。

他のタツナミソウ属のものに比べて、 花穂(かすい)がやや短いのが特徴。

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ロウバイ(蝋梅、蠟梅)の若い果実。

初夏に実がなるのですがその時は葉が出ているので気が付かないことが多い。

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コウホネ(河骨、川骨)。 スイレン科コウホネ属。

水中から花茎を伸ばして5センチほどの黄色い花を1輪咲かせる。5枚の花びらのように見えるものは萼である。萼の内側に爪のようなものがたくさんあるが、これが花弁である。
その内側にたくさんのオシベがあり、真ん中にメシベの柱頭が1つある。

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開花してしばらくたつと、萼片とメシベの花柱が緑色に変化してくる。

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キショウブ(黄菖蒲) アヤメ科アヤメ属の多年草。

外花被片が大型の広卵形で先が下に垂れ、内花被片が小型で直立した、黄色の花を咲かせる。外花被片の中央に茶色がかった模様がある。

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モミジイチゴ(紅葉苺)の実。 バラ科キイチゴ属。

実は カジイチゴチゴと同じくオレンジ色。味は甘さ控えめのさっぱりした上品な味。

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ミツバウツギの若い果実。

果実は変わった形をしている。先のとがった軍配形とでもいおうかお猿のパンツとも言われる。今はまだ緑色をしているが、9月になると熟して茶色くなる。中には4~5ミリの種子が数個ずつ入っている。

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ヤマグワ(山桑)の実。 クワ科クワ属。

果実は初夏に熟す。キイチゴのような、柔らかい粒が集まった形で、やや長くなる。熟すと赤黒くなり、甘くて美味しい。

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ナルコユリ(鳴子百合)  ユリ科アマドコロ属。

花は晩春から初夏に咲き、長さ2cm前後の筒状の緑白色で、葉の腋から真下に下垂し、茎に沿ってたくさん並ぶ。茎は円柱状であることが、アマドコロと区別する時のポイント。

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シナサワグルミ(支那沢胡桃)の実。 クルミ科サワグルミ属。

実は長さ約25cmの果穂につき、夏に熟す。

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拡大してみると、長さ約2cmの翼が左右につく。翼は小苞が発達したもの。

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ガマズミ(莢蒾)。 レンプクソウ科ガマズミ属。

枝先の直径610cmの散房花序をだし、白い小さい花を多数つける。

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ノアザミ(野薊)。 キク科アザミ属。

茎の先に頭花を上向きにつけ、筒状花をたくさん咲かせる。花の下にある総苞片(花序全体を包む葉の変形したもの)が球形で、ねばねばするのが特徴である。花の色は紅紫色のものが多いが、白いものもある。

開花し始めたノアザミ。花序の下側から咲き始める。上方の頂部はまだつぼみ。

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ハナバチが蜜を吸い来ているノアザミ。

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スイレン(睡蓮)。 スイレン科スイレン属。

水中の根茎から直接伸びる花柄の先端に直径5-10cmほどの花をつける。

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ショウブ(菖蒲)の花。 サトイモ科・ショウブ属。

端午の節句に菖蒲湯として利用されてきた、薬用効果のある多年草。剣のような尖った葉っぱが特徴で、名前が似ているため、よく花菖蒲やアヤメ、カキツバタと間違えやすいが、別物です。

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以上



# by midori7614 | 2017-05-25 13:00 | 関東のみどり

5月18日長池公園見て歩き。

かわさき市民アカデミーみどり学受講生有志で結成しているサークル「みどり葉っぱ会」の見て歩き再開4回目(5月10日は雨天中止)は、長池公園で、大気不安定で実施が危ぶまれましたが、どうにか雨に降られずに無事実施できました。主に説明しました植物について、観察した順に、写真を掲載します。

ガマズミ。スイカズラ科ガマズミ属。

花は、同じガマズミ属のカンボクと似ていますが、葉の形が違うし、葉脈の特徴から、ガマズミと判定しています。

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小花を拡大してみると、花弁が5枚、オシベ5個、メシベ1個です。

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コゴメウツギ。バラ科コゴメウツギ属。

花よりも、葉の特徴で判定しています。

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小花を拡大してみると、花弁が5枚、オシベ9~10個、メシベ1個です。

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アカメガシワの赤い若葉。

葉が赤く見えるのは、若葉に生えている毛が赤いからです。毛がなくなれば、緑の葉になります。

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エビネ。ラン科エビネ属。

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ランの花の特徴が判るでしょうか? 正面から拡大してみると、赤茶色に見える基部が萼片3枚と花弁2枚で、5枚に見えます。手前の3枚のように見える白い花弁が唇弁(リップ弁)と言われる花弁1枚です。

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横から見ると、判りにくいかもしれませんが、花柄が180度ねじれています。これもランの花の特徴の一つです。

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サイハイランのつぼみ。 ラン科サイハイラン属。

花茎に10~20個の花を総状に付ける。花は細長く、淡緑褐色で紅紫色を帯び、垂れ下がる。

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ヤブデマリ。 スイカズラ科ガマズミ属。

ほぼ満開の木。枝の上に花序が並ぶ。

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花序5個。装飾花が満開だが、中央の両性花の開花はまだ少ない。

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マユミ。 ニシキギ科ニシキギ属。

集散花序を出し、直径1cmの緑白色の花をつける。

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花弁4枚、オシベ4個、メシベ1個。

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ヤガミスゲ。 カヤツリグサ科スゲ属。

茎先に6~14個の小穂が穂状につく。上部に雌花、下部に雄花がつく。

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ミツバウツギ。 ミツバウツギ科ミツバウツギ属。

枝先に円錐花序をだし、香りの良い白色の花を付ける。

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オカタツナミソウ。 シソ科タツナミソウ属。

丘陵地の木陰に生える多年草。花序は上下に長くならず,ほぼ同じ高さに花が集まってつく。

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花の色はタツナミソウよりも淡い。

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フタリシズカ。 センリョウ科チャラン属の多年草。

山林の比較的暗い場所に分布する。茎の先に数本(2本の場合が多い)の穂状花序を出し、小さな白い花をつける。

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花には花弁も萼もなく、3個のオシベが丸く子房を抱いている。

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ウグイスカグラの果実。 スイカズラ科スイカズラ属。

山野の日当たりのよいところ普通に生える。果実は液果。長さ11.5cmの楕円形で、赤く熟す。

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ムラサキツユクサ。 ツユクサ科ムラサキツユクサ属。北米原産の園芸植物。

花径23センチの紫色の三弁花が茎先に集まって咲く。花の色は青紫や赤紫のものがある。早朝に咲いて午後にはしぼんでしまう一日花である。

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アヤメ。 アヤメアヤメ属の多年草。

山野の草地に自生。直径8cmほどの紺色の花を1-3個付ける。外花被片(前面に垂れ下がった花びら)には網目模様があるのが特徴。

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花1個。花びらを下から見ると、大きく下に垂れる外花被片(萼片)3枚、外花被片の上に横に飛び出している小さめの花びらのメシベ3個、花の中央で上向きに直立する内花被片(花弁)3枚。お判りでしょうか?なお、オシベはメシベの下にあるが、外部からは見えにくいです。

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ヒメコウゾの雌花序。 クワ科コウゾ属。

雌雄同株。新枝の上部の葉腋に雌花序を付ける。

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ヒメウツギ。 ユキノシタ科ウツギ属。

枝先に円錐花序をだし、白色の花を付ける。

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ヤマボウシ。 ミズキ科ミズキ属。

葉の展開後に開花する。白い花びらに見えるのは総苞片で、その中心に小さな花を20~30個つけるが、この写真の花はまだつぼみばかりです。

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キンラン。 ラン科キンラン属。

茎の頂に直径1cmの鮮黄色の花を数個付ける。

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アマドコロ。 ユリ科アマドコロ属。

葉裏は粉白色を帯びる。葉腋から花柄を下垂し、白色で先端が緑色帯びた長さ1.5~2cmの筒状の花を付ける。茎に四角い稜(角)があるのがナルコユリとの見分けのポイント。

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ヤマツツジ。 ツツジ科ツツジ属。

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花3輪をアップ。オシベ5個、メシベ1個。

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シシガシラ。 シダ植物門シシガシラ科 ヒリュウシダ属に属する植物。

木陰のやや湿った斜面にはえる。

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エゴノキ。エゴノキ科エゴノキ属。

新枝の先に白色の花が垂れ下がって付く。花冠は直径5cm、5深裂し、外面に星状毛がある。オシベ10個、メシベ1個。

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以上




# by midori7614 | 2017-05-21 05:46 | 身近なみどり

4月25日 昭和記念公園見て歩き・その2。

昭和記念公園で、撮影できた植物のうち、その1で掲載したネモフィラ、チューリップ以外の植物の花をほぼ見た順に掲載します。


シャガ(射干) アヤメ科アヤメ属の多年草。

白っぽい紫のアヤメに似た花をつける。花弁に濃い紫と黄色の模様がある。染色体が三倍体のため、花が咲けども種子はできない。

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トウゴクミツバツツジ(東国三葉躑躅) ツツジ科ツツジ属の落葉低木。

代表種のミツバツツジ(オシベ5本)とは違い、オシベが10本あり、ミツバツツジよりも花期がやや遅い。

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白色のムスカリ。 キジカクシ科(旧ユリ科)ムスカリ属の球根植物。

代表種の花色は鮮やかな青紫色だが、近年、白色、コバルト色なども見られる。花弁はあまり開かない。

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八重ヤマブキ(八重山吹)。 バラ科ヤマブキ属の落葉低木。

八重咲のヤマブキはシベ(オシベ、メシベ)が変異したものヤマブキの品種。理屈上は野生でも存在しえますが、種はつけません。つまり挿し木や取り木で増やしていかなければ一代限りです。

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イロハカエデ(いろは楓) カエデ科 カエデ属。

若葉の展開と合わせて、柄のある小さな花を下向きにつける。花は雄花と両性花が交じる。萼片は暗い紫色を帯びており、5枚ある。花弁は黄緑色で萼片よりも短く、やはり5枚ある。オシベは8本ある。

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ヤマブキソウ(山吹草)。 ケシ科ヤマブキソウ属の多年草。

上部の葉腋に長さ4-6cmの花柄をもつ黄色い花を1-2個つける。花弁は4枚。オシベは多数。メシベの花柱は短く、柱頭は2裂する。

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ボタン(牡丹) ボタン科ボタン属の落葉小低木。

中国が原産の牡丹の花は、古くから「花の王様」と呼ばれて親しまれてきました。ボリュームたっぷりのあでやかな花は、絹のような大きく薄い花びらを幾重にも重ね、毬のようにまとまっている姿が美しい。

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シロヤマブキ(白山吹) バラ科シロヤマブキ属の落葉低木。

3-4cmの両性花を側枝の先端に一つずつ咲かせる。花弁は4枚で白色。

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西洋シャクナゲ。 ツツジ科ツツジ属。

日本や中国の原産の花木がヨーロッパで改良されたもの。花が大きく、花色もカラフルで数多くの品種がある。

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モッコウバラ木香茨)。 中国原産のバラ科バラ属。

枝には棘がないため扱いやすい。花は白か淡い黄色で、それぞれ一重咲と八重咲があり、直径2-3cmの小さな花を咲かせる。

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エビネ(海老根) ラン科エビネ属の多年草。

花はほぼ横向きに平開する。がく片は狭卵形、側花弁は倒卵状披針形、共に先はとがる。唇弁は三つに裂け、左右の裂片が広い。唇弁の基部は深くくぼんで後ろに突出し、長さ0.8-1.0cmの距となる。

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クマガイソウ(熊谷草)。 ラン科アツモリソウ属の多年草。

花弁は5枚の細い楕円形で緑色を帯び、唇弁は10cmに大きく膨らんだ袋状で、白く、紫褐色の模様がある。唇弁の口は左右から膨らんで狭まっている。

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イチョウ銀杏公孫樹)。 イチョウ科イチョウ属。

雌雄別株。雄花は淡黄色で短い穂状となる。まだつぼみの状態で花粉を飛ばさない。

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雌花は緑色の柄に2個の胚珠をつけるが、まだ、粒状態と小さ過ぎて、雌花の形はよく判らない。多分、雄花の花粉が飛んでくるようになるまでは、胚珠が大きくならないのかと思った。

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ハナミズキ(花水木)。 ミズキ科ミズキ属。

花弁のように見えるのは総苞で、中心の塊が花序である。実際の花は、4弁の直径5mm程度の目立たない花が集合して、順次開花する。

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セリバヒエンソウ [芹葉飛燕草] キンポウゲ科 オオヒエンソウ属。

中国原産。明治時代の外来種。花には長い柄がある。外側の花弁に見える萼が5枚、うち3枚が後ろに突き出て筒状の距になる。その中に本来の花弁2枚と、花弁のようになったオシベが2個ある。

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八重桜。

松月(しょうげつ)

大輪の花を咲かせ、花はある程度の集まりをつくり、下に向かって垂れて咲く。八重咲きで、花びらは薄い紅色で、花の端が赤く中心は白くなる。メシベは1~2本であるが、葉化することがある。

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普賢象(ふげんぞう)。 

花が重弁の八重桜であり、大輪の花を咲かす。花は若いうちは薄紅色をしており、徐々に白くなっていく。最盛期を過ぎると徐々に花の中心部が赤く染まる。メシベが花の中央から2本出ており、細い葉のように葉化している。この雌しべが普賢菩薩の乗る普賢象の鼻に似ている事からこの名前がつけられた

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アキグミ(秋茱萸) グミ科グミ属の落葉低木。

花ははじめ白色で、しだいに黄色を帯びる。花弁はなく、花弁に見えるのは萼。萼筒は長さ57mm、子房の上部で少しくびれる。萼片は4個、長さ約4mmの三角形で、先は鋭くとがる。花柄は長さ35mm

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シモクレン(紫木蓮)。 モクレン科モクレン属の落葉低木。

花は濃い紅色から桃色で花弁は6枚、がくは3枚、オシベとメシベは多数が螺旋状につく。上品な強い芳香を放つ。

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モチノキ(黐の木) モチノキ科モチノキ属。

雌雄異株。花弁はうすい黄色でごく短い枝に束になって咲く。雄花には4本のオシベ。雌花には緑色の大きな円柱形の子房と退化したオシベがある。この花は雄花で、花が密に付いている。

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オオデマリ(大手毬)。 スイカズラ科ガマズミ属。ヤブデマリの園芸品種。

アジサイのような白い装飾花を多数咲かせる。原種(ヤブデマリ)は花序の周辺にだけ装飾花をつけるものだが、品種改良によって花序の花すべてが装飾花となった。

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シジミバナ(蜆花)。 バラ科シモツケ属の落葉低木。 中国原産。

花は10mmほどの小さな白い花で枝にそって咲く、八重咲きで、バラの特長をよく表している。花柄は1525mmほどで長く、一か所から数個の花柄が伸びる。

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ハクサンボク [白山木] スイカズラ科 ガマズミ属。日本固有種。

枝先にいくつも集まって小さな白い5弁花をつけるガマズミの常緑樹。オシベは5本。和名の由来は定かではないが、石川・岐阜県境の白山に生えると誤認されたという説がある。

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アメリカスズカケノキ(亜米利加鈴懸) スズカケノキ科スズカケノキ

雌雄同株。写真左の枝先に付く球形花序が雌花花序、右側の二つの小さめの球形花序が雄花花序。葉の形と雌花花序の数、昨年の果実果序の数などから判断して、これはモミジバスズカケノキ,スズカケノキとは異なり、アメリカスズカケノキと同定された。

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以上



# by midori7614 | 2017-04-27 17:29 | 関東のみどり