のん木草・みどり見て歩き

<   2016年 04月 ( 2 )   > この月の画像一覧

4月11日多摩森林科学園見て歩き

かわさき市民アカデミーみどり学受講生有志で結成しているサークル「みどり葉っぱ会」の今年度第11回目の見て歩き行事を、多摩森林科学園で実施しました。前日発表の天気予報では、曇り後晴れ、日中の気温は10度~15度、北風6~12mとのことでしたので、寒さと北風が気にかかりましたが、見て歩きの時間帯は、北風も気にならずに、ぽかぽか天気で、楽しく桜を満喫できました。
見て歩きコースは次のとおりでした。森の科学園10:00→第2樹木園→サクラ保存林(夫婦坂→仲通り→見返り通り→昭和林道→休憩所・昼食11:30~12:10→見返り通り→昭和林道→休憩所・トイレ→遠見通り→彼岸通り→昭和林道→第2樹木園→森の科学園(15:00解散)

まず、桜の風景から、ご覧いただきます。
見返り通りから谷方向を見下ろすパノラマ写真。
e0145782_20314498.jpg

見返り通りから仲通り方面を見る。
e0145782_20332556.jpg

仲通りと柳沢林道方面を見る。
e0145782_20341199.jpg

遠見通りの染井吉野枝垂れ。
e0145782_2035386.jpg

彼岸通りから仲通り方面を見る。
e0145782_20355895.jpg

昭和林道の江戸彼岸の枝垂れ。
e0145782_20365875.jpg

多摩森林科学園のサクラ保存林は、わが国最大級のサクラの遺伝資源として知られ、約600系統、1,500本が植えられている。この日、見ごろに咲いていた花を掲載して見ます。

はるか。
森林総合研究所の多摩森林科学園が育成し、震災復興のシンボルとして福島県に寄贈した八重桜の新品種「はるか」の原木をこの春からお披露目していた。 福島県は、NHKのテレビ大河ドラマ「八重の桜」の舞台になっているのに因み、この八重桜を復興のシンボルとすることにしている。この「はるか」は「思川(おもいがわ)」という名の八重桜の種子を1999年に発芽させ、サクラ類の遺伝研究の材料として育成したものだが、美しい八重咲きの花をつけることが分かって、2012年末、新品種として登録出願している。多摩森林科学園では、3mほどに成長した「はるか」の原木を、「森の科学館」前に移植し、春の訪れとともに来園者に楽しんでもらうということである。因みに、「はるか」と言う名前は、八重の桜の主演女優「綾瀬はるか」からいただいたものだそうだ。
e0145782_2037432.jpg

八重紅虎の尾(ヤエベニトラノオ)。
京都中心に栽培されている品種。花色は淡紅色、花弁は15~20枚で、外側の花弁がやや濃い色となるのが特徴で、塊状につく花と若芽と淡紅色の花のコントラストが美しい桜です。萼筒は鐘形で、萼片は長三角形で全縁。
e0145782_20385075.jpg

松月(ショウゲツ)。
サトザクラ。大輪の花を咲かせ、花はある程度の集まりをつくり、下に向かって垂れて咲く。八重咲きで、花びらは薄い紅色で、花の端が赤く中心は白くなる。ソメイヨシノよりも遅れて咲き始め、花の時期に葉が出始める。メシベは1~2本であるが、葉化することがある
e0145782_2039567.jpg

楊貴妃(ヨウキヒ)。
古くから伝わる名木。つぼみは淡紅色、開花すると帯淡紅色になり、気品のある花です。豊満な八重咲きの花姿から中国の楊貴妃を連想させることから名づけられました。
e0145782_20404283.jpg

福禄寿(フクロクジュ)
荒川堤にあったサトザクラ系。葉の展開と同時に花を咲かせる。淡い紅色をした八重咲きの大輪である。花弁には波状の皺がある。
e0145782_20411950.jpg

白妙(シロタエ)。
原木は荒川堤にあった白色大輪の里桜。「アマヤドリ」に似ている。まれに果実がつく。 
e0145782_20414362.jpg

鬱金(ウコン)
花弁に葉緑体をもつなど性質はギョイコウ(御衣黄)に似ているが、色は緑色が弱く淡黄色である。数百品種あるサクラのうちで唯一、黄色の花を咲かせるサクラである。花弁数が15~20枚程度の大輪の八重咲きである。また、ギョイコウのように花弁は厚くなく、気孔もない。
e0145782_20422465.jpg

御帝吉野(ミカドヨシノ)。
竹中(遺伝研)は「ソメイヨシノ」の起源の研究で多くの組合せを行った。その中で「オオシマザクラ」と「エドヒガン」の組合せで生まれた一個体に、昭和32年(1957)「ミカドヨシノ」と名を付け、研究に関連した桜であることを残した。 
e0145782_20431416.jpg

薄墨(ウスズミ)
ウスズミと言う桜の品種は、岐阜県根尾村の淡墨桜、愛媛県松山市の薄墨桜と荒川堤の薄墨の3品種がある。この薄墨は、白色の花と黒っぽい枝の色合いを見立てたもの。白雪や芝山に似ているが、花弁はしわが多く、先端に切れ込みが多い。
e0145782_20435540.jpg

御車返し(ミクルマガエシ)
一つの木に一重の花と八重の花が付く特徴を持ち、5枚から7枚の花弁を持つ。全体に淡く紅紫であり、花の先端ほど色が濃くなっている。花は3.5cm以上の大輪である。花と同時期に葉が出始める。葉は楕円形で端は鋸歯状になっている。この桜の下を通った貴人が一重か八重かで争いとなり、牛車を返したという話に由来して名称が付いたとされる。桐ヶ谷や八重一重などとも呼ばれる。
e0145782_20444469.jpg

太白(タイハク)。
サトザクラの栽培品種。イギリス生まれの桜で、1932年に日本に逆輸入されたと伝えられています。花びらの縁が全体にウエーブしていています。葉は花の後から伸びます。萼片は船底形で鋸歯があります。
e0145782_20453855.jpg

駒繋(コマツナギ)。
親鸞上人が駒をついないだと伝えられる名桜。花は一重で、「タイハク」に似た白色の大輪。「オオシマザクラ」系。
e0145782_2046164.jpg

糸括(イトククリ)。
荒川堤の品種。花色は淡紅色で、花弁枚数は15~20枚、花弁の外側の色が濃い。古くから様々な桜の文献に記載され、小花柄が長く花は束状に下向きに咲くのでその名がつきました。塊状に咲く花は、糸でくくりあげたようにまとまって見える。美しい桜だ。エドに近似の品種です。
e0145782_2047045.jpg

衣通姫(ソトオリヒメ)。
ソメイヨシノの実生から作られた園芸品種。オオシマザクラとソメイヨシノの交雑種といわれており、オオシマザクラに似た点も見られる。花は大きく、色は淡紅色であるがソメイヨシノよりやや白くなる。花の縁のほうに淡紅色が強い。
e0145782_20473921.jpg

雨情枝垂(ウジョウシダレ)。
エドヒガンの栽培品種。しっかり平開した花が枝垂れた枝にびっしりつけ、満開時は見事、気品のある美しい桜。萼片は卵状三角形で、小花柄はかなり多毛。メシベが長く突き出ているのが特徴。枝垂れ形質で咲くと見事です。あまり大きく成長しません。
e0145782_20482141.jpg

白山大手毬(ハクサンオオデマリ)。
多摩森林科学園に栽培されている品種。手毬状、塊状に咲く、花色は淡紅色、花弁枚数15~20枚で、外側の花弁がやや濃い。萼筒は鐘形または漏斗形で、萼片は長三角形で全縁。エドやアズマニシキなど形質が類似した品種
e0145782_2049413.jpg

三ヶ日桜(ミッカビサクラ)。
静岡県三ヶ日町に咲く遅咲きの桜の新品種。八重咲きで淡紅白色の花びらは優美で、散る様も見事。
e0145782_20494731.jpg

笹部桜(ササベザクラ)。
霞桜(カスミザクラ)とオオシマザクラ系のサトザクラとの交雑種と推定されている。花弁数は8枚から20枚くらいあり、半八重咲きである。旗弁(はたべん)というオシベが花弁のように変化したものがある。花の色は白いが、咲き進むと紅色に変化する。
e0145782_20504117.jpg

兼六園熊谷(ケンロクエンクマガイ)。
桜の研究家、長基健治氏によれば、明治の初めには兼六園の名桜で知られるようになったという。
e0145782_20513467.jpg

桜以外にも、次の花が見られました。説明なしで、写真だけ掲載しておきます。
ヤマルリソウ。
e0145782_20521646.jpg

ジロボウエンゴサク。
e0145782_20524940.jpg

ムラサキケマン。
e0145782_2053273.jpg

キランソウ。
e0145782_2054181.jpg

クサイチゴ。
e0145782_20543197.jpg

ニガイチゴ。
e0145782_2055579.jpg

モミジイチゴ。
e0145782_20561283.jpg

ミヤマシキミ。
e0145782_2056451.jpg

イヌシデ。
e0145782_20591557.jpg

ヤマブキ。
e0145782_20573589.jpg

ヤマツツジ。
e0145782_20581588.jpg

以上
by midori7614 | 2016-04-13 21:01 | 関東のみどり

4月3日殿ヶ谷戸庭園と日立中央研究所庭園見て歩き

かわさき市民アカデミーみどり学受講生有志で結成しているサークル「みどり葉っぱ会」の今年度第10回目の見て歩き行事を、国分寺の殿ヶ谷戸庭園と日立中央研究所庭園の見て歩きで実施しました。前日2日発表の天気予報では、曇り、日中降水確率は10~20%、12時頃晴れの予報で、まあまあ良いお天気に恵まれたと思っていました。ところが、朝6時に起床しましたら、雨降りで、あわててしまいました。9時半ころまで、雨が降っていましたが、10時集合のころから解散の14時30分頃までは、雨が降らずに、傘を使用しないで、見て歩きができて、ほっとしました。勿論、曇天でしたので、風景写真はさえませんでした。
殿ヶ谷戸庭園
次郎弁天池の風景。
e0145782_1104429.jpg

次郎弁天池のパノラマ風景。
e0145782_111213.jpg

日立中央研究所庭園
野川の源水地の一つ。
e0145782_112690.jpg

e0145782_1125020.jpg

湧き水を集めた池と周囲の風景。
e0145782_1133349.jpg

e0145782_113598.jpg

野川へ流れ出る手前の庭園内の水たまり。
e0145782_11433100.jpg

雨上がりでしたので、花は水滴がついているみずみずしいものばかりでした。そこで、良い機会ですので、水滴について調べてみました。
花びらや葉の表面ではじかれた親水性の水滴は、サイズの大きい溝に入れても、小さいサイズの溝には入れません。この現象によって、水と固体間の界面は高い親水性を示し、水滴がしつこく花びらや葉の表面にくっついているとのことです。また、この水滴の大きさが10μL(1Lの100万分の1)以上になると、水滴の重さと表面張力が抑えられることにより、水滴は落下するそうです。この現象は、バラの花弁で顕著に見られ、ローズペダル(バラの花弁)効果と言われています。逆に、ハスやサトイモの葉に見られる水滴は、引き付ける親水性と水をはじく疎水性をもつ葉の表面の凸凹構造が作り出す超撥水性によって作られる球体の水滴です。この超撥水性の効果を、ロータス(ハス)効果と言われています。親水性のペダル効果と超撥水性のロータス効果は真逆のものです。

殿ヶ谷戸庭園で見られた植物から。
みずみずしい春牡丹のつぼみ。水滴が落ちないのはバラの花弁で見られるペダル効果と似たものらしいですね。
e0145782_115660.jpg

水滴が落ちないペダル効果が見られるベニバナトキワマンサクの花。
e0145782_1153678.jpg

水滴が落ちないペダル効果が見られるカルミアのつぼみ。
e0145782_11665.jpg

これも水滴が落ちないペダル効果が見られるトキワイカリソウの花。黄色い花粉が濡れないように、横向き~下向きの花弁が守っていますね。
e0145782_1164124.jpg

これもペダル効果とみられるシデコブシの花。
e0145782_117166.jpg

これもペダル効果とみられるキクモモの花とつぼみ。
e0145782_1175043.jpg

これもペダル効果とみられるシュンランの花。
e0145782_1181750.jpg

日立中央研究所庭園で見られた花。
ヤマツツジ。これもペダル効果の水滴がみられる
e0145782_11915.jpg

その他、殿ヶ谷戸庭園で見られた植物。
珍しいオレンジ色のミツマタの花。
e0145782_1193341.jpg

満開のフッキソウ。草でなく、常緑のつる性樹木です。
e0145782_1110253.jpg

中国が原産地のボケ。
e0145782_11103659.jpg

花弁とオシベが散って、葉が展開し始めて、メシベと萼片だけが残ったトサミズキ。春は短い間に、植物が変化していくので、変化に注目して見ていると楽しいですね。
e0145782_1122139.jpg

この時期にしか見られないのは、メシベの子房ですね。メシベ2本で、良く見ると、薄緑色の子房も2個に分かれていますね。果実は2個ずつペアとして、できるのでしょう。
e0145782_11223429.jpg

イチリンソウ。花も一回りニリンソウよりも大木ですが、同定は、葉の違いです。三出複葉の小葉に葉柄があるのと葉の縁の欠刻が細かく多いです。
e0145782_1123935.jpg

ニリンソウ。白く花弁に見えるのは、萼片で。花弁は見あたりません。
e0145782_11234429.jpg

カタクリ。白いメシベの先端は三つに分かれ、オシベは長短合計6本です。下から良く見ると、W字マークの蜜標識(ネクターガイド)があります。
e0145782_11242859.jpg

ヒトリシズカ(一人静) センリョウ科チャラン属の多年草。。
高さは10~30cm。葉は4枚が輪生状に付き光沢があり、縁には鋸歯がある。花期は4~5月で、茎の先に1本の穂状花序を出し、ブラシ状の小さな白い花をつける。一本で生えるのは稀で、普通群生する。
e0145782_1125868.jpg

花びらはなく、オシベは白く糸状に伸び3本が合着する。葯(花粉)はオシベの付けねのところの両側に2個。その上部に透明のメシベの子房がある。この写真では葯(花粉)が良く見えないですね。
e0145782_11253332.jpg

ハラン(葉蘭) キジカクシ科スズラン亜科ハラン属の常緑多年草。
茎は地下を横に這う地下茎。葉は薄いが硬くてつやがあり、深緑色。花は紫色で多肉質。5月ごろ地下茎から出て地面すれすれに咲く。ちょうど花が地面にめり込んだような格好である。果実も地表に乗った姿になる。
花。
e0145782_1126599.jpg

果実。
e0145782_11264452.jpg

モチノキ(黐の木) モチノキ科モチノキ属。雌雄異株の常緑高木。
開花期は春、花弁はうすい黄色でごく短い枝に束になって咲く。雄花には4本のオシベ、雌花には緑色の大きな円柱形の子房と退化したオシベがある。この花は雄花。
e0145782_11272747.jpg

e0145782_11275860.jpg

その他、日立中央研究所庭園で見られた植物と鳥。
美味しそうなタラノキの芽。
e0145782_1129422.jpg

セキショウ(石菖) ショウブ科ショウブ属に属する多年生植物。
茎からは先の尖った線形葉を多数根生する。花は淡黄色の肉穂花序で、春から初夏にかけて開花する。
e0145782_11294284.jpg

アオキ(青木)ガリア科またはアオキ科アオキ属の常緑低木。
花は3〜5月に咲き、褐色または緑色で枝先に穂のようにつける。花弁を4枚有し、子房下位、単性花で雌雄異株。雌株の方が花序は小さく、花が少ない。花弁は4枚で紫褐色。雌花は雄しべが退化して無い。これは雌花。
e0145782_11302638.jpg

雄株の花序は大きく、花の数も多い。雄しべは4本で、雌しべの痕跡がある。雄花と雌花を比較すると、雌花のほうが、開花時期が遅いような気がする。雌雄異株なのに、開花時期をずらすことに、意味があるのだろうか。これは雄花。
e0145782_1131863.jpg

ソメイヨシノ(染井吉野)
江戸彼岸系と大島桜系の交雑または交配品種と言われる。DNA分析では、ヤマザクラ系も少し混じっていると言われている。花弁は5枚で、花色は蕾では萼等も含めて濃い赤に見えるが、咲き始めは淡紅色、満開になると白色に近づく。
e0145782_1132418.jpg

ソメイヨシノと同定する根拠。萼筒の形と葉柄の有毛。
e0145782_11325727.jpg

オオシマザクラ(大島桜)
房総半島や伊豆半島の南部、伊豆七島など本州の暖帯に自生する桜です。若葉は黄緑色で、山桜と同様に花より先に葉が開きます。花は白色で黄緑の若葉とよく調和し、優雅な美しさがある。
e0145782_11334258.jpg

オオシマザクラと同定する根拠。萼筒の形、萼片の鋸歯、葉柄などの無毛。
e0145782_11341131.jpg

ヤエベニシダレ(八重紅枝垂れ)
江戸彼岸系統の八重咲きの枝垂れる品種。
e0145782_11382938.jpg

ヤエベニシダレと同定する根拠。萼筒の形と葉柄の有毛。
e0145782_1139362.jpg

イヌシデ(犬四手)の雄花と雌花。 カバノキ科シデ属。
雄花序は黄褐色で長さ4~5cm、前年枝から垂れ下がる。雄花序は枝元につく。雌花序は本年枝や短枝の先端に上向きにつくか、または垂れ下がる。
e0145782_1135146.jpg

マガモとカルガモが泳いでいました。
e0145782_11354493.jpg

皇室から皇居の白鳥をいただいたとの話の白鳥。
e0145782_113643100.jpg

以上
by midori7614 | 2016-04-05 11:43 | 関東のみどり