のん木草・みどり見て歩き

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フクジュソウ

26日に、東高根森林公園のロウバイの木の下で、3株に花が咲いていました。これから暖かくになると、宿河原緑化センター、神代植物公園、昭和記念公園などで見られるでしょう。
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3年前に、温室育ちのフクジュソウの苗をいただきました。
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すぐに咲くと思い、外に出して観察しましたが、なかなか咲かずに、葉っぱが展開し始めてから、ようやく開花しました。温室で育てられた苗のせいかなと思いました。
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ここで、フクジュソウの花の構造を復習してみましょう。

花茎の先端に黄色い花を1~数個上向きに開きます。花は直径約3~4cmで、花弁は10~20個、萼片より長く、黄色で金属光沢があります。花は日が当たっている時だけ開きます。
早春には、花粉を運ぶ虫も少ない。そのうえ、晴れて暖かな日にしか飛ばない。フクジュソウの花ははれた朝に開き、花弁をパラボラアンテナの形に広げて、太陽の動きをを追う。光沢のある科弁は光を反射し、花の中心に、オシベやメシベのあたりに光を集める。その結果、花の内部の気温は外気温より10度ほど高くなると言われている。冬越しのハナアブは暖を求めて、フクジュソウのクアハウスに集ってくるそうだ。花弁の黄色はハナアブが好きな色だとの事である。
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花弁の外側にある萼片は帯暗紫緑色で数個あります。
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雄しべ、雌しべ多数あります。中央の球状のところの突起がメシベです。球状のメシベの塊の周囲にあるのがオシベです。このように、メシベが多数別々にある種は、モクレン科のメシベと似ていて、歴史的に古いタイプの植物と言われています。
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寒い時期に咲くだけ、雪にも負けずに、咲き続けています。
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これから、温かくなると、葉が展開し始め、緑色の葉の中で、黄色い花弁が目立つようになります。

黄色い花弁以外に、赤橙色の「秩父紅」という園芸品種も、神代植物公園などに植えられています。
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フクジュソウの概略について、ご参考に記載しておきましょう。

フクジュソウはシベリア東部、サハリン、朝鮮半島、中国北部、日本では、北海道から九州に分布しています。
江戸時代には、旧暦元旦に花があるので、元旦草とか元日草と呼んだそうです。
開花期間が長いことから、長寿にちなんで人気の野草で、江戸時代から正月の祝儀の花としてめでたいときに使われたとの事です。
また、艶のある黄色の花から黄金(オウゴン)を連想され、幸福につながる花というところから、長寿と幸福を組み合わせて、福寿草の名が付いたといわれています。

ところが、心臓毒(強心配糖体アドニトキシン)のかなり危険な有毒植物です。 根を福寿草根と称し民間で強心利尿薬としていますが、毒性が強く中毒事故がしばしば発生しています。皆さんは、絶対に用いないようにして下さい。薬草は毒があり、その毒を上手に按配して使用すれば、「毒をもって毒を制する」ことができるのだと考えて、素人判断の使用は危険こそあっても、薬効は期待できぬものと考えた方が良いですよ。

冬景色の中に、いち早く芽吹く緑は、当然、草食動物に狙われやすいですね。フクジュソウは全植物体に強力な毒を配して、用心深く、身を守っているのだと言われています。

毒草の知識ついては、寝転がりながら読める本で、次の本をお勧めします。
文春新書・植松 黎著「毒草を食べてみた」定価690円+消費税。

以上
by midori7614 | 2013-01-31 10:03 | 身近なみどり

アロエ

25日、城ケ島にアロエが咲いていました。近所の家の日当たりの良いところにも、アロエが丁度見ごろに咲いています。
アロエ(蘭)はアロエ科(分類体系によって異なっており、アロエ科、ユリ科、ツルボラン科のいずれかとなります。)アロエ属の多肉植物の総称です。現在までに300種以上が知られています。アロエ属全体としては、原産地はアフリカ大陸南部、およびマダガスカルに集中しています。日本にも伝来し、現在は九州、瀬戸内海、伊豆、千葉と主に太平洋側に多く自生しています。
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寒さには弱いですね。霜の中で、息絶え絶えのアロエ。でも、まだ生きています。
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本日のブログでは、アロエの花の構造を見てみましょう。
花序。
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小花の部分をアップして見ました。
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小花の花被(萼片と花弁の両方)を拡げてみました。花被6枚、オシベ6本、メシベ1本で、ユリの花と同じ構造ですね。
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更に、花の器官をバラバラに分解してみました。
上段の左3枚の花被は外花被で萼片でした。右3枚の花被は内花被で花弁でした。
下段の左6本が葯(花粉袋)を上につけたオシベです。右1本が子房を下につけたメシベです。
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更に、オシベ1本とメシベ1本をアップしてみました。
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メシベの子房をアップしてみました。受精していれば、これが果実になるのですが、残念ながら、まだ果実を見たことがありません。
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なお、アロエについて今回調べた事項を、ご参考に記載しておきましょう。
古くはアロエの「ロエ」を漢字で音訳(当て字)した「蘆薈」の読みを変えた「ろかい」と称しました。琉球方言ではこの漢字の中国風の発音「るふぇー」と称しています。

日本ではキダチアロエとアロエベラが多く、その他アロエ・サポナリア、アロエ・不夜城もよく栽培されています。

普通観賞用に栽培されるものはキダチアロエという。「木立ち」の名の通り茎が伸びて立ち上がっています。暖地では戸外でも育ち冬に赤橙色の花をつけます。葉の外皮は苦味が強いが、葉内部のゼリー質はアロエベラと変わらず苦味はありません。
キダチアロエは、昔から俗に「医者いらず」といわれてきたものであり、葉肉の内服で健胃効果があるとされ、また含有するバルバロインの下剤効果により便秘に効果があります。ただし、体質によっては胃炎を起こす場合があることや、継続摂取による大腸の色素沈着を起こすことがあることなども報告されています。また外用として傷や火傷に用いられる場合もあるが、逆に悪化させた例も報告されており、使用には一定の注意が必要です。なお、ドイツの薬用植物の評価委員会コミッションEによれば、ゲル状物質(葉の中央にある柔組織に存在する粘性の物質)の外用は、痛みや火傷の回復に対して有効性が示唆されています。

食用にはアロエベラ の外皮を剥いたゼリー質が使用されています。ほぼ全種がワシントン条約で保護されるアロエ属にあって唯一栽培種として例外措置されています。花は黄色で、葉は長く株の中心部の葉が成長し、外側の葉は成長に伴い枯死します。食用ではヨーグルトに入れるほか、日本では刺身などにされています。
以上
by midori7614 | 2013-01-30 14:21 | 身近なみどり

普通のニホンスイセン

26日東高根森林公園で、普通のニホンスイセンが3輪咲き始めました。
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今年はどこでも咲くのが遅れていて、我が家の庭の日当たりの良いところに植えてあるニホンスイセンはまだ花を咲かせる気配がありません。12月~1月にかけての寒さのせいでしょうか、それとも球根の中の芽が動き出す昨年9月の猛暑~乾燥のせいでしょうか?
そこで、花芽から開花までの様子と花の構造を見てみましょう。
9月下旬に、短日(=長夜)の光条件を感じて、芽が地上に出るように思います。
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つぼみが出来ました。
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つぼみを縦割りにカットしたら、黄色いオシベの葯と白い胚珠が確認できました。
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一昨年は、12月下旬に開花しました。
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房総半島の鋸南では、暖かいので、一昨年12月8日にかなり咲いていました。
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花を表面から観察。
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花を裏側から観察。
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花を縦割りして、メシベ、オシベ、子房、胚珠を確認。
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外側の萼片3枚取り外して観察。副花冠の中のオシベに注目。
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副花冠を観察。オシベの葯が上下に3個ずつ確認。メシベは1本の合着。オシベの出ている箇所は副花冠の内側の途中から出ている。副花冠の中に透けてオシベの花糸らしきものが見受けられる。従って、副花冠はオシベの花糸が花弁化したうえで、その花弁どおしが合弁したものと考えられる。
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更に、その確認のために、副花冠の一部を取り除き、副花冠の内側からオシベの葯が突き出ている様子を撮影。
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副花冠が花弁の突起物でなく、オシベの花糸や花粉が変化したことが判りました。
以上
by midori7614 | 2013-01-29 15:45 | 身近なみどり

八重咲きのニホンスイセン。

25日城ケ島公園に植栽されているニホンスイセンは、八重咲きの花ばかりでした。
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ニホンスイセンの染色体は3倍体ですので、有性生殖できずに実は成りません。もっぱら無性(栄養)生殖で、球根を増やすことで子孫を残しています。八重咲きのニホンスイセンの誕生は、球根を増やす過程の突然変異で八重咲き性の球根ができるのだと推測しています。
無性生殖でも、球根が増殖する時に、何らかの環境の変化で、DNAとかRNAとか言われるたんぱく質に異常が生じることがあって、いわゆる突然変異したものかなと推測しました。桜などで同じ木なのに、枝変わりと言って、突然変異の花を咲かす枝がありますので、それと似た現象が球根でもおこるのではないかと推測してみました。
良く見ると、八重咲きには、副花冠はありません。オシベの花糸部分が花弁化するのは同じでしょうが、合着して副花冠になるのではなく、独立して花弁化したものでないかとこれもまた推測しました。

普通に見られるニホンスイセンは、萼片3枚と花弁3枚が白い花びらとなり、オシベの先端が黄色い花弁で合着して黄色い円形となっている副花冠、その中にオシベの黄色い葯(花粉)が見え易い3個+奥にある3個=合計6個、3本のメシベが合着して1本で構成されている花です。
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房総半島のニホンスイセン畑で、以前によく見ていましたら、花びらが八重咲きになっているニホンスイセンが混じっていることがありました。
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近所の家にも、この八重咲きのニホンスイセンが咲いていましたので、花の構造を調べるために、花だけいただいたことがありました。
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昨年、我が家のニホンスイセンを良く見ていたら、咲き終わりに近い花茎の折れた花序の中に、八重咲きへ移行し始めている花を2個発見しました。
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八重咲きのニホンスイセンの花のつくり(構造)を掲載してみましょう。

花を裏側から観察して、萼片3枚を確認しました。
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花を表面から見て、八重咲きであることを確認しました。
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八重の花弁の部分をカットして、ばらしてみました。
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オシベが花弁化したことが判りました。
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今度は、花を縦割りにして見ました。花の基部には子房の中に白い粒々の胚珠がありました。八重の白色や黄色の花弁はオシベの花糸の先端から広がっていることが判りました。
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中央のメシベも白い花弁に変化しているように見られます。
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我が家の庭で発見した八重咲きへ移行し始めた花で確認してみました。
副花冠を構成している黄色い円形に合着していた花弁の癒着(合着)していた部分が割れて離れて、そこから白い花弁が出ています。
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今度は、副花冠を縦割りにカットして、内側から見て見ました。
副花冠がオシベの花糸の先端部分が変化したものであり、副花冠の癒着(合着)していた花弁部分が割れて離れて、そこから八重咲きになる白い花弁が出始めることが判りました。
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八重咲きの花は、桜、梅、桃、ヤマブキ、ツバキ、サザンカ、ムクゲなど沢山あります。
八重咲きとなる中央の花弁が、萼片や花弁からできる花びらではなく、オシベから花弁化したものがほとんどですね。その点では、ニホンスイセンの八重咲きの花も、副花冠があることで、少しややこしい感じがしましたが、オシベが変化した点は同じと言うことでした。

なお、ご参考として、他に、園芸品種と思われる副花冠が白色で、オシベが退化している様子の花があります。上の黄色い副花冠や八重咲きのニホンスイセンは良い香りを強く放っていますが、白い副花冠の花は私の好みでない匂いを少し出していました。
一株。
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花のアップ。
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以上
by midori7614 | 2013-01-28 14:08 | 身近なみどり

1月26日 東高根森林公園

昨日は、寒さ厳しい中、東高根森林公園で、ミニ観察会を開きました。今年の冬は、花の開花が遅れていましたので、見ていただくものが少なくて、楽しんでもらえないかと心配しましたが、公園内の3か所のロウバイがすべて開花していた他、期待していなかったフジュソウとニホンスイセンが開花し始めていて、参加者に喜んでいただけました。

万葉植物園地のソシンロウバイ。
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駐車場の所のロウバイ。
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ここのロウバイは昨年の果実と一緒に見られました。
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昨年の果実も沢山残っていました。
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湿生園地のロウバイは花盛りでした。
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木全体が黄色になっていました。
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フクジュソウも寒い中、開花しました。
表から。
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裏側から。
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横から。球形のメシベやそのまわりのオシベが判りますね。
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ニホンスイセンも2株に3輪の花を開花させていました。
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花をアップ。
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ヤドリギの株も大きくなりました。
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実も黄色く熟し始めています。そのうちに、ヒレンジャクやキレンジャクがやってくるのが楽しみです。
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トチノキの脂ぎった冬芽が日に輝いてきれいでした。
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今年は寒いので、ウメの花はまだ咲いていません。サンシュユのつぼみも黄色くなってきていますが、まだまだ咲きそうもありません。でも、着実に春に一歩ずつ近づいていることを実感いたしました。
以上
by midori7614 | 2013-01-27 15:21 | 身近なみどり

1月25日 城ケ島

昨日、かわさき市民アカデミーみどり学Ⅱ野外授業で、三浦半島先端の城ケ島へ行ってきました。空は青空で、気温は10度の予報でしたが、強風のため、体感温度は寒く感じました。

最初に、城ケ島から見える風景を掲載します。
房総半島は見えていましたが、写真ではうっすらとしか写っていないですね。海の波頭の白さに、強風のすごさが判ります。
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灯台の周りは、白波が激しい。
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ウミウのコロニイーのある岬。
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馬の背洞門という穴のあいた岩場。
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相模湾越しに富士山が見えましたが、写真ではうっすらとしか写っていないですね。
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もともと、城ケ島は太平洋に突き出た三浦半島先端の島ですから、強風が多いのは当たり前で、木々が風下に曲がっているものが多く見られました。クロガネモチも強風の影響を受けながらも、見事な樹形で必死に生き残っていました。
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冬の城ケ島の観光名物は、八重咲きのニホンスイセンです。1月27日からスイセン祭りで、遊歩道沿いに植栽されていますが、まだ咲き始まったばかりでした。
城ケ島公園内のスイセン畑。
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良く咲いている株。
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花をアップ。
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他の花では、
寒椿。
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ツルソバ。
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オニノゲシ。
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アロエ。
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果実では、
マサキ。
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フウトウカズラ。
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サルトリイバラ。
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ツワブキ。
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テイカカズラの果実のサヤ。
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本日は、こんな植物が見られたということだけに止め、八重咲きニホンスイセン、アロエ、マサキなどについては、詳細を後日掲載させていただきます。
以上
by midori7614 | 2013-01-26 16:45 | 関東のみどり

ロウバイ

21日に昭和記念公園で、開花しはじめたソシンロウバイ(素心蠟梅)を見てきました。この花は、良い甘い香りを放っています。今年は例年よりも開花が遅れていますので、これから見ごろになってきそうです。
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花びらは蝋梅の漢名のように半透明でロウのような質感があります。萼と花びらの区別が不明瞭で、鱗片がつぼみを覆っているようです。萼は褐色ですが、鱗片は開花時に内側のものが伸びて大きくなり、伸びた部分は黄色になります。狭義のロウバイは内側の花びらが小形で暗紫色です。
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なお、香りの良いソシンロウバイは内側の花弁まで黄色です。
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花の横側と裏側を観察しました。
茶色の小さな萼片によって、しっかりと黄色い花びらが押さえつけられています。花びらは渦巻状、らせん状についています。
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開花している部分を少し広げて、オシベとメシベの様子を写してみました。
5本(図鑑では5~6本)のオシベの先端に、葯が側着しています。中央の1本のメシベの先端には白いひも状の柱頭が多数見られます。この多数の柱頭の数だけ、メシベの基部に子房が存在している筈です。図鑑では「メシベはつぼ型の花床の中に多数つく」と書かれています。
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雌性先熟であり、まずは他の株からの花粉を受け入れ、その後に自分のオシベがメシベにひっついて受精する仕組みのようです。冬から早春にかけて、虫の少ない季節に咲く植物なので受粉を確実にしているのであろうかと思われます。
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沢山ある花びらをらせん状に順次剥ぎ取って見ました。
大小の花被片があり、十数枚~二十数枚まで、ばらつきがあります。図鑑では「花被片は多数らせん状につく。内側の花被片は小さくて暗褐色、外側の花被片は黄色で光沢がある。」と書かれている。
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花被片を除いた残りは、オシベ、メシベ、花床の部分です。メシベの子房は花床の中に埋め込まれているようで、はっきり確認できません。
そこで、まだ開花していないつぼみを縦割りにカットして、メシベの様子を見て見ました。メシベの子房のふくらみは花床(茎の先端部分)の中に存在することがはっきり判ります。
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開花しているのに昨年できた実がまだ残っていることがあります。この実は偽果と言われ、蓑虫みたいな殻(花床)の中に、数個~十数個のゴキブリの卵を連想させる果実が入っています。
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植物用語を見ると、偽果とは萼筒や花床が変化したもので、中に子房が変化した果実が入っているとか書かれています。従って、蓑虫みたいな殻は花床が変化した偽果であり、ゴキブリの卵を連想させるものは、種子でなく子房が変化した果実であることが判りますね。
そして、種子は見えませんが、果実の中に胚珠が変化したものがある筈です。

バラの実も、形態は少し違いますが、萼筒が変化した偽果で、その中に数個の果実が入っていますので、ロウバイのメシベ子房や実の構造に似ています。
以上
by midori7614 | 2013-01-25 18:48 | 身近なみどり

ナノハナ

21日、昭和記念公園で、寒咲ナノハナが咲き始めていました。これから見ごろを迎えますので、ナノハナを早めに観察されたい方は、昭和記念公園も良いですよ。
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ナノハナ(菜の花)は、アブラナまたはセイヨウアブラナの別名のほか、アブラナ科アブラナ属の花を指す。アブラナ属以外のアブラナ科の植物には白や紫の花を咲かせるものがあるが、これを指して「白い菜の花」「ダイコンの菜の花」ということもある。

普通のナノハナはまだまだ咲く気配はありませんが、ナノハナについて調べましたので、ブログに掲載してみます。

ナノハナの花序(花の集まり)。
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ナノハナのつぼみから開花までを並べてみました。どんどん大きくなって、花が開くことを確認しました。
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ナノハナ1個を上から見ました。外側から、花弁4個、短いオシベ2個、長いオシベ4個.メシベ1個があります。
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外側にある筈の萼片を確認する為に、裏側を見ました。緑色の細長い萼片が4個あります。
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つぼみと花を横から見ました。緑色の細長い萼片2個ずつが、互い違いに付いていることが判りました。
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花をバラバラに分解して、並べてみました。萼片4個、花弁2個、短いオシベ2個、長いオシベ4個.メシベ1個を確認しました。
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短いオシベと長いオシベの付いている箇所が、短いオシベは外側の萼片の基部に、長いオシベはその内側の花弁の基部に付いていることが判りました。
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以上の花器官(=花要素)の状況から考えて、萼片が2個+2個、短いオシベが2個の特徴から、ナノハナは4数性の花ではなくて、きっと2数性の花であると推測しました。

メシベ1個に見えますが、2個の子房がある2個のメシベが合着したものでないかと考えて、メシベの子房部分を切断して、撮影してみました。心なしか2本が見えるようにも思われ、きっとそうだと思いました。
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また、長いオシベ4個と花弁4個似ついては、根拠を観察出来ませんでしたが、本来それぞれ2個になる筈のものが、それぞれが二つに分かれたものではないかと推測しました。

観察した結果から、いろいろ推測して、考えてみると面白いですね。
以上
by midori7614 | 2013-01-24 18:47 | 身近なみどり

セツブンソウ

21日に、昭和記念公園で咲き始めたばかりのセツブンソウを見てきました。今年は、寒さが厳しいので、例年ならば咲いているセツブンソウはまだだろうとあきらめていましたが、3輪ほど咲いていてくれて、嬉しかったです。みどり会の仲間に、セツブンソウとロウバイの花を観察に行きましょうとお誘いしていましたので、助かりました。
つぼみ。
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開花。
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キンポウゲ科セツブンソウの花の構造をご紹介しましょう。
花の裏側を見て、白い花びらに見えるものが萼片なのか花弁なのかを確認してみましょう。花茎の先端に最初に付いていますので、萼片だと判りました。
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今度は、開花した花を表面から観察してみましょう。
白い花びらに見える萼片の内側の中央部に、三つの花器官(花弁、オシベ、メシベ)見えます。
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更に、花弁、オシベ、メシベの部分をアップしてみましょう。外側の黄色くて小さいものは、花弁に相当し、2~4裂し、先端は黄色の蜜腺に変化しています。次に、黒っぽい紫色の葯(花粉袋)を付けたオシベが多数見られます。中央に、淡い紫色の柱頭と花柱のメシベが2~5本程度見られます。
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ご参考に、セツブンソウについて、調べたことを記載しておきましょう。
セツブンソウは本州関東以西の主に石灰岩地の樹林下などに群生・自生するキンポウゲ科の草本で、日本固有種である。
地下には球形直径約1.5センチの塊茎が1個あり、茎は高さ10~15センチ上部で横に寝る。
根生葉は5~10センチの柄があり5角状円形で3全裂、裂片は羽状に欠刻して長さ幅が3~5センチである。
花は茎頂に不規則に線形に分裂した苞葉を輪状につけ、その先端に白色径約2センチの美しい花を1個つける。
花びら状に見えるのは、5個のがく片で、花弁は退化して黄色の密腺になっている。
葯は淡紫色、雄しべ多数、雌しべ2~5個である。
花後袋果をつけ、褐色の球状の種子を結ぶ。
名前の由来は、節分の頃に花をつけることから、節分草(せつぶんそう)の名になったと言われる。

なお、セツブンソウは、関東では、栃木県星野村、埼玉県秩父などに自生している他、植栽されているものであれば、昭和記念公園以外にも、神代植物公園、目黒自然教育園、野川公園、筑波実験植物園などでも見られます。咲く時期は、それぞれ違っていますので、見に行かれる場合には、確認してから言った方が良いですね。
以上
by midori7614 | 2013-01-23 18:16 | 身近なみどり

1月21日 昭和記念公園

本日は、山の会の山行日でしたが、天気予報が悪かったので、昨日午後に中止決定されました。のんびり、ゆっくりの在宅休日となりました。

昨日は、かわさき市民アカデミーのみどり学サークル「みどり会」の今年度最初の観察会で、人の少ない静かな昭和記念公園を約6時間かけて、見て歩きしてきました。冬の時期(寒さ、乾燥、強い紫外線の環境)に、生き残っている植物の様子を観察してみました。
風もほとんど吹かない静穏な天気で、寒さを感じないで、歩けたのは幸運でした。
では、撮影できたものを、掲載させていただきます。

花。
スノードロップ。(ヒガンバナ科)
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ソシンロウバイ。
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セツブンソウ。
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寒咲ナノハナ。
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ヒイラギ。
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果実と葉。
スズカケノキ果実。
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ヤマコウバシの枯葉と実。
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ヤブツバキの紅葉。
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仏手柑(ブッシュカン)ミカン科の果実。これは盆栽展示のところのものです。
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冬芽。
アセビの花芽。
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以上
by midori7614 | 2013-01-22 09:57 | 関東のみどり