のん木草・みどり見て歩き

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7月27日 高尾山山頂付近の見て歩き

かわさき市民アカデミーのサークル「葉っぱ会」の見て歩き行事で、会員6名で、高尾山山頂付近の見て歩きをしてきました。8時30分京王線高尾山口駅に集合し、8時45分発のケーブルカーで上がり、山門のところから3号路を歩き、5号路を経て、紅葉台のお茶屋に11時30分に着きました。なめこ汁を注文し、ゆっくり1時間の昼食休憩を取りました。下界は猛暑ですが高尾山山頂付近はすごしやすい温度でした。13時から高尾ビジターセンター主催の50分ガイドウオークに参加し、薬王院を経て、ケーブルカーで下山しました。ケーブル下のお蕎麦屋さんで、生ビールなどで反省会を行い、帰路につきました。

セッコク、シャクナゲ、ブナ、イヌブナ、メグスリノキ、モミ、ツガ、キジョランの葉や、ヤマユリ、タマアジサイ、ナツノタムラソウなどの花を観察しました。

本日のブログには、ヤマユリ、タマアジサイの花だけを掲載します。

ヤマユリ。
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花1個をアップ。
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オシベ6本、メシベ1本(実は3本が合着)をアップ。
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タマアジサイの花は、玉のような蕾が裂けるように開花し、淡紫色の小さな両性花の周りに、花弁4枚の白色の装飾花が縁どります。
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タマアジサイの開花は、1株の花が一斉に開花するのではなく、大きくなった蕾から順番に開花するので、同じ株でもいろいろな状態のつぼみから花の様子が見られます。
苞に包まれた球形の蕾。
タマアジサイの名は、蕾がしっかりした苞(ほう・苞葉)に包まれ、大きなまん丸い形になることによります。
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苞と苞との隙間から紫色の両性花のつぼみが顔を出してきます。
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更に、苞の隙間が広がり、かなり出てきました。白い装飾花の萼片も開き始めています。P1370083
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かなり両性花のつぼみが出てきましたが、落ちないで残っている苞も4枚見えます。P1370081
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小さな両性花、装飾花も開花し始めて、オシベが見えます。左側には、これから開花しようとする球形の苞が見えます。
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以上
by midori7614 | 2012-07-31 16:33 | 関東のみどり

7月22日~24日 木曽・赤沢自然休養林

1週間前に行ってきました木曽・赤沢自然休養林の写真を整理しなくてはと思いながら、私が今年度会長を引き受けている山の会の定例会や会報作成、かわさき市民アカデミーのサークル「葉っぱ会」の高尾山山頂見て歩き会などで、写真整理の時間が取れず、延び延びになってしまいました。

赤沢自然休養林は、木曽五木と言われる「ヒノキ、サワラ、アスナロ、ネズコ、コウヤマキ」がメインです。常緑の針葉樹の林内には、花の咲く野草はありませんので、今回は、針葉樹と林内の広葉樹の葉の表裏や幹などを観察してきました。この写真はあまりにもマニアックなので、ブログには、数少ない花や実の写真だけを掲載させていただきます。

マタタビ。雄花。
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ノリウツギの花。
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キソキイチゴの花。
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オオヤマレンゲの若い実。
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マルバノキの若い実。
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ムシカリの若い実。
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キソカワツツジの花。
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ツルアリドオシの花と赤い実。
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バイケイソウ。
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ヤマオダマキ。
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イチヤクソウ。
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チダケサシ。
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ウツボグサ。
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ヤマハハコ。
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ヒヨドリソウ。
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オカトラノオ。
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ホタルブクロ。
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シシガシラ(シダ)。
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ヒカゲノカズラ(シダ)。
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他のものは、まだ整理不十分なので、省略いたします。
以上
by midori7614 | 2012-07-30 18:13 | 上信越のみどり

ツユクサ

22日~24日、木曽の赤沢自然休養林で、森林浴を満喫してきました。戻ってきたら、猛暑で、身体が暑さに慣れていないので、大変です。赤沢の写真は、まだ整理できませんので、出かける前に着手していました「ツユクサ」を掲載します。

夏は、なるべく朝5時~7時のまだ涼しいうちに、東高根森林公園などへ早朝散歩に出かけるようしています。道端で、ツユクサの花を、よく見かけ、少し観察してみました。地面に這いつくばって、撮影してみました。
花の開花は、朝5時半頃のようで、つぼみや開き始めの花や、開ききった花が、同時刻に見られました。
まだ、開いていない花。
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開きかけ始めた花。
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開いている花。
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花アップ。前横から。
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花を裏側から。
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オシベを判り易く。
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地面に這いつくばっての撮影は疲れるので、少し抜かせてもらい、家で、ペットボトルに活けて、開花や萎む様子を観察しながら、調べてみました。

8時頃の花。
ツユクサは至る所の路傍や空き地に生えている1年草です。あまりにもありふれているので、遠くから眺めてツユクサか、と日頃済ませていましたが、よく見ると、苞(2枚)花弁(3枚)、オシベ(6本)、花の寿命、茎の節から根を出すなどになかなか面白い特徴がありますね。
 2枚の半円形の苞が大きいですね。別名をボウシバナ(帽子花)とも言いますね。おそらく、花を包む半円形の二つ折れになった編笠のような苞の形からきた命名なのでしょう。
花弁は3枚ですが、上方の2枚は大きく青いのでよく目立ちます。下方の1枚は小さくてほぼ無色ですね。
オシベは6本ですが、上方の3本は、花糸が短く、目立つ黄色の「π」字形の葯をもって昆虫の目を引く役目をしているようです。下方には、長い花糸で楕円形の葯をもつオシベが2本あり、メシベとほぼ同じ長さです。最後の1本は中間の位置にあり「人」字形の葯をもちます。昆虫が上方の「π」字形の3本のオシベを狙ってつかまった時には、真ん中の「人」字形のオシベの葯が昆虫のお尻に授粉し、昆虫が真ん中の「人」字形の1本のオシベを狙ってつかまった時には、下方にある長い花糸で楕円形の葯をもつオシベ2本が昆虫のお尻に授粉すると、本には書いてあります。その様子を、一度見てみたいものですね。この巧妙な仕組にも驚きました。
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10時頃、メシベ、オシベの先端が巻き戻り始めました。
早朝の5時頃から開花し、ほぼ午前中には閉じてしまいます。あまりに短命で、「露の草」と言うことなのでしょうか?朝咲いた花が昼しぼむことが朝露を連想させることから「露草」と名付けられたと思っていたら、英名のDayflowerも「その日のうちにしぼむ花」という意味を持つので、人間の名前の付け方は似ているものだと思いました。
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10時30分頃、巻き戻りが更に進む。
午前中に、萎んで閉じる様子を、撮影しながら観察してみました。動きが早いと興味が沸きますね。
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12時30分頃、完全にメシベ、オシベを巻き戻して萎む。
昆虫の訪問がなかった場合でも、花後にメシベと2本の長いオシベがくるくると巻いて縮んで、柱頭と葯が接して自花受粉をすることが出来る工夫がされているそうです。子孫作りへの執拗な執念を感じますね。
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2日後、果実が大きくなってきました。
花の咲いている時間が短いのに、比例するように、花後の果実の生長は早いですね。
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3日後、苞が黄ばみだし、果実が更に大きくなってきました。随分と短気な性格の植物なのですね。
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4日後、もう、観察が終了したので、ペットボトルから出して、捨てようかと思いましたら、茎の節のところから、白い根が伸び始めていました。なんでも、やることが早いですね。短い命のうちに焦っているのでしょうか?でも、その生命力の逞しさには、驚かされましたね。
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「ツユクサか」と馬鹿にしないで丁寧な観察をすれば、もっといろいろな変異の例を蓄積できることと思いますね。
どうも、私たちは名前を覚えてしまうと、その植物について、かなり知っているような錯覚をしているようです。身近で、見慣れている植物を、しっかり観察して見ることが大切だと思い知らされました。

なお、今回調べてみたことを、ご参考に、記載しておきます。

ツユクサ科は単子葉植物の分類群のひとつ。約40属650種を含む。日本に自生するツユクサ、イボクサ、ヤブミョウガなどのほか、園芸植物を多数含む。
日本全土、アジア全域、アメリカ東北部など世界中に広く分布する、畑の隅や道端で見かけることの多い雑草です。高さは15~50cmで直立することはなく、茎は地面を這う。6~9月にかけて1.5~2cmほどの青い花をつけます。花弁は3枚あり、上部の2枚は特徴的で青く大きいが、下部の1枚は白くて小さく目立たないですね。メシベが1本、オシベが6本で成り立っている。アサガオなどと同様、早朝に咲いた花は午後にはしぼんでしまいます。

古名のツキクサ(着草)が示すように、昔は布や和紙を染めるのに使っていましたが、中国から藍染めなどの技法が輸入されると、光や水に弱いツユクサ染めは衰退しました。しかし、逆に、水に溶けやすい性質を利用して、友禅などの染色の下絵を描く染料として利用されています。それが、オオボウシバナの利用です。ツユクサの一変種で、全体に大型で、花の径も4cm近いものです。早朝採集した花の絞り汁を和紙に染み込ませ乾燥させたものを青花紙といい、この青花紙を水に浸すと、簡単に青色の染汁を得ることが出来ます。正徳2年(1712年)にはすでに近江、伊勢で売り出されていたそうです。

「つきくさ」は月草とも着草とも表され、元々は花弁の青い色が「着」きやすいことから「着き草」と呼ばれていたものと言われているが、万葉集などの和歌集では「月草」の表記が多いとのことです。この他、その特徴的な花の形から、蛍草(ほたるぐさ)や帽子花(ぼうしばな)、花の鮮やかな青色から青花(あおばな)などの別名があります。また鴨跖草(おうせきそう)という生薬名でも呼ばれています。
花の青い色素はアントシアニン系の化合物で、着いても容易に退色するという性質を持つ。この性質を利用して、染め物の下絵を描くための絵具として用いられた。ただしツユクサの花は小さいため、この用途には栽培変種である大型のオオボウシバナ(アオバナ)が用いられたとのことです。

青い色素はアントシアニン系の化合物について、調べてみました。
1955年、当時国立遺伝子学研究所に在籍していた林孝三博士は、ツユクサの花から、その花の色のままの青色の結晶、すなわちアントシアニン分子(アオバニン)、フラボン分子(フラボコンメリン)およびマグネシウム原子が立体的に結合したアントシアニンの複合体を取り出すことに成功されたとのことである。

花の季節に全草を採って乾燥させたものは鴨跖草(おうせきそう)と呼ばれ、下痢止め、解熱などに用いられたそうです。
以上
by midori7614 | 2012-07-25 19:05 | 身近なみどり

7月18日 府中郷土の森・修景池のハス(蓮)

梅雨明けと同時に猛暑でしたが、19日夕方から雨降りで、涼しくなり、疲れ気味の身体もほっと一息ついております。日中外出続きの日が3日連続しましたが、本日、久しぶりに、写真の整理をしています。

7月18日に、かわさき市民アカデミーのサークル「みどり会」の見て歩き行事で、府中市郷土の森の修景池に植栽されているハスを観察してきました。帰りに、サントリービール工場を見学し、ビールを試飲して、サントリーのバスで、分倍河原駅へ送ってもらって、暑さに負けずに、無事帰宅しました。

府中市郷土の森の修景池のほとりには、昭和20年に府中市へ転居し、生涯を蓮の研究に傾けた大賀博士の銅像が建っています。大賀博士が研究されたハスを、この池で植栽し、保存しているようです。
つきましては、大賀ハスについて、最初に少し記載しておきましょう。
昭和26年、千葉県にある東京大学検見川厚生農場内にあった落合遺跡で、丸木舟の木片が見つかり、アメリカ、シカゴ大学の研究室の検査の結果、2000年以上も昔のものと判明。それと同じ地層から発掘された3粒のハスの種の内、一粒が大賀博士により奇跡的に発芽、翌年開花したことから、大賀ハスと名づけられました。花の直径が25センチにもなる大輪のハスで、この古代ハスを始め約27種類もの花蓮が保存されています。ハスの開花は7月中旬~8月中旬とのことですので、これから見に行かれるのも良いとお勧めします。

ハスの観察については、後日、掲載させていただくことにし、取り敢えず、撮影してきたハスの花などの写真だけを掲載させていただきます。

ハスの花が沢山見られました。
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大賀蓮。
つぼみ。
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開花。
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開花して3~4日目と思われる花。
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花弁が散った後の花托(メシベ)と垂れ下がり始めたオシベ。
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他に、品種名がついていたハスの花を掲載しておきます。どれも良く似ていて、違いが判りにくいですね。品種名は覚える必要はないと考えていますが、掲示されていましたので、一応ご紹介だけしておきます。
原始蓮。
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毎葉蓮。
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金輪蓮。
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瑞光蓮。
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舞妃蓮。
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知里の曙。
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白万々。
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廬山白蓮。
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ネール蓮。
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美中心。
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嘉祥蓮。
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紅舞妃。
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また、明日早朝から、2泊3日で、木曽の赤沢自然休養林へ行ってきますので、またまた、ブログをお休みします。
以上
by midori7614 | 2012-07-21 20:49 | 身近なみどり

マヤラン(摩耶蘭)

長尾の里めぐりの見て歩きで、マヤランを発見しました。神代植物公園には沢山見られます。高尾山1号路でも、見られるとの話しですが、私は1号路をあまり歩かないので、発見したことがありません。
マヤランは、今からおよそ120年前日本人によって神戸市の摩耶山で初めて見つけられ、発見場所から名前がつけられました。葉のないラン科植物の仲間(無葉ラン)です。初夏から秋にかけて、地中から花茎を伸ばし、その先に1~3ケの可憐な花を咲かせます。非常にまれな植物ですし、葉をもっていないので、花茎を伸ばしているとき以外はなかなかみつけることが出来ません。
つぼみ。
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マヤラン(摩耶蘭)は、ラン科シュンラン属の植物で、関東から九州まで常緑広葉樹林や古い二次林に生える腐生植物です。図鑑によれば、次のとおりの記載があります。
根茎は長く地中を這い分枝する。緑色の茎を10-30cm伸ばすが、葉はなく、茎の下部に鱗片葉が数個つく。7-10月に茎頂に1個から数個の花をつける。花は萼片、側花弁ともに長さ2cm、幅1cm弱、ともに白色。萼片の中央部には赤い筋があり、側花弁は周辺部を除き赤い模様がある。
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花のアップ。
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茎は葉緑素をもつ。この花茎の緑色は、受粉して果実が生長するにつれて濃くなる傾向がある。
レッドリストに絶滅危惧II類として記載されている。減少の主要因は森林伐採・園芸採取である。しかし菌類に寄生して生活する腐生植物であるため、株だけを採取したところで栽培はできない。
ただし無菌的な種子発芽と培養には成功しており、培養瓶内で種子の発芽から開花にまで至っている。同じ果実から得られた種子でも生育にかなりのばらつきがあるが、早い個体は3年足らずで根茎を20cm以上伸ばし開花する。
以上
by midori7614 | 2012-07-17 17:53 | 身近なみどり

タシロラン(田代蘭) ラン科トラキチラン属

お盆も終わり、晴れると猛暑ですね。風が吹いてくれているのが、救いですが、結構強風が続いていますね。

毎年、東高根森林公園で見られるタシロランを掲載します。

常緑樹林内に生える葉緑素を持たない腐生植物のランです。常緑樹林の暗い林床に成育し、光合成をしない無葉の腐生ランで、葉緑素を持たないので、全体が白黄色を帯びています。地下部は菌根となり、植物として特異な生き方をしていますが、その詳細は未だ解明されていないとの事です。
タシロラン(田代蘭)の名は,発見者の田代善太郎氏に因んで,牧野富太郎博士により命名されました。
花期は6~7月で,関東地方南部以西の良く保存された森の,落ち葉が堆積して腐葉土に近い状態の日陰の場所からごく稀に生えるそうです。
群生している様子。地味な腐生植物のランですが、森の妖精のような神秘的な花に見えてくるから不思議ですね。
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数本生えている様子。
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2本生えている様子。
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1本の様子。
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花をアップしてみました。
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タシロランが生えることは,豊かな自然に恵まれていることの証でもあり,東高根森林公園でも、いつまでもこのランが見られるよう,大切にしたいものですね。
以上
by midori7614 | 2012-07-16 18:37 | 身近なみどり

ユウゲショウ(夕化粧) アカバナ科マツヨイグサ属

昨日13日は、かわさき市民アカデミーみどり学Ⅱの講座とワークショップの日でした。
ワークショップでは、楽しい木めぐり図鑑のシートを使用して、樹木の名あてクイズを毎回行っています。
例えば、次のシートを見て、樹木名を推定するゲームです。
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正解はエゴノキでした。
このようなシート10枚の名あてクイズ以外に、受講生が持ち込む現物や写真を番外として、追加しています。
たまたま、昨日持ち込まれた草が、水分不足で萎れていて、肝心な同定しやすい花が萎んでいました。
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そこで、つぼみや果実、花茎の中にある子房下位のふくらみ、茎の毛などの特徴をみつけだしました。
花やつぼみは単生で、子房下位。葉はやや広い披針形で互生する。
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果実は先の方が太く断面は八角形のように見える。
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茎には柔毛がある。
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これらの特徴から、ほぼ、ユウゲショウ(別名:アカバナユウゲショウ)だろうと推測しました。名あてクイズも一種の探偵ごっこのようなものですね。名探偵になるか迷探偵になるかは受講生次第ですが、受講生どおしで、ワイワイガヤガヤと楽しみながら、勉強しているワークショップです。ご興味のある方は、後期の受講生を募集開始していますので、NPOかわさき市民アカデミー事務局へお問い合わせ下さい。

そこで、本日のブログには、今までに撮影した写真を利用して、昨日確認できなかったユウゲショウの花をお見せすることにします。
ユウゲショウ(夕化粧)の名前だとオシロイバナの通称と紛らわしいので、アカバナユウゲショウ(赤花夕化粧)と呼ぶことが多いです。
和名の由来は、午後遅くに開花して、艶っぽい花色を持つことからとされるが、実際には昼間でも開花した花を見られます。
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原産地は南米から北米南部。現在は帰化植物として世界の温暖な地域に広く分布しています。
日本では明治時代に鑑賞用として移入されたものが関東地方から西で野生化しており、道端や空き地でも良く見かけます。
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高さ20 - 30cm、時には50 - 60cmに成長します。
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5月から9月にかけて茎上部の葉の脇から薄紅色で直径1 - 1.5cmの花をつける。花弁は4枚で紅色の脈があり、中心部は黄緑色である。
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やや紅を帯びた白色の葯を付けるオシベが8本あり、1本のメシベの先は4つに分かれ、十字状になっている。
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花の裏側と横から見てみました。葉の形、子房下位のふくらみ、4枚の萼片が判りますね。
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花弁を2枚はずしてみました。オシベは花弁の基部から出ているように見えます。メシベは花柄の中央の茎から、太く、しっかり出ていますね。
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なお、アカバナの名のつく アカバナ 、 イワアカバナ 、 ミヤマアカバナ などはアカバナ科アカバナ属で、マツヨイグサ属のアカバナユウゲショウとは別種です。
また、時折、白花のユウゲショウに出会います。赤花のユウゲショウをアカバナユウゲショウという別名もしているのであれば、この流儀で名前を付けると、シロバナユウゲショウということになるが、特に区別されていないで、そのままユウゲショウ(白花のアカバナユウゲショウ)と呼ばれている。
以上
by midori7614 | 2012-07-14 19:39 | 身近なみどり

ノウゼンカズラ(凌霄花)

夏の樹の花ベストテンに入る美しい花である「ノウゼンカズラ」を掲載します。

ノウゼンカズラ(凌霄花)はノウゼンカズラ科のつる性木本で、中国原産です。ノウゼンというのは「凌霄」の字音によるといわれる(古くはノウセウと読まれた)。「凌」は”しのぐ”、「霄」は”そら”の意味で、 つるが木にまといつき天空を凌ぐほど 、 高く登るところからこの名がついたと言われています。
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茎の先に総状花序をつけます。
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夏の青空に咲くノウゼンカズラ。
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花冠はラッパ型で先が5片に裂けて開きます。
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葉は奇数羽状複葉です。
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つるからは気根を出し固着する。幹はフジ (植物)と同じように太くなる。樹勢が非常に強く丈夫な花木であり、容易に株分かれして繁殖する。
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花は一日でぽとりと落ちてしまいますが次々と絶え間なく咲き続けます。でも、実がなかなか見られません。日本の虫には、無視されていて、受粉ができないのでしょうか?
花のオシベは4本あり、そのうち2本が長く、2本が短いことが、今回の観察で判りました。他の花にも、オシベが2種類ある花がありますが、どうしてこのようになっているのか不思議ですね。

花の中をのぞいて見ました。オシベ4個ははっきり見えますが、メシベ1個は見えにくいですね。
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オシベ4個をアップして見ました。
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そこで、花をカットして見ました。緑色のメシベ1個が中央にあり、黄色のオシベ4個が取り囲んでいます。オシベの長さは2本が長く、2本が短いですね。
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同じ仲間のアメリカノウゼンカズラ。花筒が細長いですね。
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以上。
by midori7614 | 2012-07-12 16:00 | 身近なみどり

キキョウ(桔梗) キキョウ科キキョウ属。

7~9月に、比較的どこでも見られます。秋の七草の朝顔の花であろうと言われています。
花には、雄花(例えば、モッコク、アカメガシワ)、雌花(例えば、アカメガシワ、アオキ)と両性花(機能するオシベとメシベの両方が存在する花)があります。両性花はオシベとメシベの機能が発揮される時期が異なり、ある時は雄花であり、ある時は雌花となり、同じ花のオシベとメシベでの受粉をしないようになっている花があります。キキョウも両性花ですが、最初にオシベが熟し、オシベの機能が終了してから、メシベが機能を発揮するようになっています。花の構造、仕組みは良く出来ていますね。

雄性期の花。
開花直後の花は、中央の青いメシベを黄白色の5個のオシベがしっかり囲んでいます。
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5個のオシベが先に熟して、広がり展開して、花粉を出します。
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雌性期の花。
オシベの花粉が出し終わって、オシベの機能が終ると、メシベの花柱の先端の柱頭が5裂し、他の花からの花粉を受け取る態勢が出来上がります。
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このように、雄性期と雌性期がはっきり分かれているのは、自家受粉を防ぐためのキキョウの花のシステムです。
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まだ、どこでも、キキョウは見られますので、本物をみてご確認して下さい。
キキョウについて、調べたことも記載しておきます。
キキョウ (桔梗)は キキョウ科 の多年性 草本 植物 。山野の日当たりの良い所に育つ。 日本 全土、 朝鮮半島 、 中国 、東 シベリア に分布します。
桔梗は 秋の七草 に入っているので,秋の花と思っておられるでしょうが,6 月下旬から咲き始めます。
また、キキョウは根にサポニンを含み薬用にもされます。
キキョウの根の、生薬の桔梗根(ききょうこん)は、大部分が中国、韓国からの輸入品です。
3~5年目のものの根を、秋に花が終わり、地上部が枯れる頃から翌年3月頃までに掘り採り、細根を取り除いて水洗いをして、日光でよく乾燥させます。
キキョウの根は乾燥しにくいので、外皮をむいて乾燥させるか、細く刻んで風通しのよい所で干します。 これを生薬で桔梗根(ききょうこん)といいます。
有効成分は、根には泡が立つサポニン、プラチコジンで複雑な構造を持ったサポニンの混合物で、ほかにイヌリン、フイトステロールを含みます。
せきやたんが出るとき、のどの痛みの激しいとき、しわがれた声になったときにもちいます
以上
by midori7614 | 2012-07-11 19:54 | 身近なみどり

アカメガシワ(赤芽槲・赤芽柏)トウダイグサ科アカメガシワ属

本州、四国、九州の日当たりのよい山野、朝鮮半島、中国大陸にも分布します。
生長が早く、高さ10メートルにも達する落葉高木です。
春先の新芽と稚葉は、毛が密生しており鮮やかな紅色ですが、成葉になるにつれて、緑色となります。葉は互生し赤色を帯び、長い柄があります。桐の葉に似たひし状の卵形で、長さ20センチ位になり、三浅裂して3本の葉脈がはっきりと認められます。
「葉の形がカシワに似ていて、新芽が赤いことからアカメガシワという」と書かれている図鑑もありますが、名前の由来は、「見た目には、柏の葉に似ていませんが、その昔この葉に食物をのせて神前に供えたり、だんごを包んで蒸したりしたところから、その利用法が柏の葉に似ているという」ことで、赤芽柏(アカメガシワ)の名がつきましたというのが正しいようです。
別名ゴサイバ、サイモリバ、アカベアメコサイバ、ショウグンボク等で呼ばれれることがあります。
赤い短い毛が沢山生えています。
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赤い短い毛の一部を爪で取り除いてみました。下は緑色の表皮でした。
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雌雄異株で若枝の先に円錐花序をつけ、花弁のない黄緑色の小さな花を密生します。
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雌花には白色の先天と赤色の星状毛があり、子房にはトゲ状の突起が多数ある。メシベの柱頭は3つに分かれる。
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雌花をアップして見ました。
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雄花の花軸には星状毛があり、オシベは多数あって、球状に開く。
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雄花をアップして見ました。
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アカメガシワの薬効について調べてみましたので、記載しておきます。
民間薬として多く用いられていたもので、中国の野梧桐(やごとう)と同一物です。
消炎鎮痛薬として、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃酸過多、胆石症、はれものなどに用いられます。民間では樹皮よりも赤い新葉と新芽、赤い葉柄の干したものを煎服したほうが胃がんや胃潰瘍に効き目があるとされています。
動物実験でも胆汁分泌促進、かいようの予防に効果が認められました。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍等、消化器系には、1日量10~12グラムに水0.5リットルを加えて、煎じながら約半量まで煮詰めたものをこして、3回に分けて食後に服用します。
はれもの、特に痔には、乾燥した葉の煎液を服用すると同時に、乾燥した葉3~5グラムに水0.2リットルを、加えて煎じて、約半量に煮詰めたもので患部を洗います。外用と内用とを併用すると、より効果があるとされます。
アカメガシワの葉100グラムにアケビの葉または、つる20グラム、スイカズラの葉20グラムを煎服すると、はれものや「よう」にはとくに効果があるとされます。
アカメガシワの葉、茎、樹皮を浴剤として使用すれば、あせもや皮膚病、リューマチ、神経痛に効果があるとされます。
以上
by midori7614 | 2012-07-10 19:26 | 身近なみどり