のん木草・みどり見て歩き

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ポットのフタ付きのようなムクロジの果実

深大寺、広福寺などのお寺や王禅寺ふるさと公園や宿河原緑化センターなどに、冬になるとよく落ちています。これはひろってきたムクロジの果実です。枝に付いている部分に、ポットのふたのように見える不思議なものがあります。これは、雌花の時に、将来、果実に育つはずの三つの袋が用意されていますが、実際に実に育つのは、一つだけで、残りの二つの袋はしぼんでつぶれ、柄の傍らに痕跡として残っているのです。専門用語で言えば、花の子房は袋状で3つにさけ、3つの心皮からできています。受粉して、それぞれ独立して分果し、そのうち1つが大きくなります。未発達の2つの果実はしぼんでつぶれ、大きくなった果実にくっつきます。
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緑色の実1個
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これがヒントかな二つの実
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さて、ムクロジ(無患子、 ムクロジ科ムクロジ属)について、復習してみましょう。
ムクロジは温暖な地域に植栽される、あるいは半野生化する高さ15m程度になる落葉高木です。大きな羽状偶数複葉を持ち、6月頃に円錐花序にたくさんの花をつけます。11月中旬には、黄葉し実が熟しています。
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果実は直径約2cmの球形で、10~11月に熟すと黄褐色になり、翌年まで、結構枝に付いています。本日1月31日にも、宿河原緑化センターでは、枝に実をつけていました。
果実をつけた樹形。
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果皮は半透明のあめ色で、昆虫などに有害成分となるサポニンを多量に含んでいますので、あまり食べられることがなく、枝に残っているようです。
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果実の果皮はつやのある黄褐色の半透明になり、果実を割ると、その中に一個の黒い種子があります。種子はとても堅く、割るのに80~160kgの力が必要だと書かれています。山では、ネズミやリスが冬の食糧として、食べているとのことです。割って食べたことはありませんが、コクのあるナッツの味で、油脂分が豊富だとのことです。あまり、動物にたべられないように、果皮のサポニンで防禦したうえ、更に、種子の堅い殻が
二重にまもっているのでしょう。また、煎って食べることもできるそうです。
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硬い種子を割って、中味を覗いて視ました。
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果実、種子、種子の中味を並べてみました。
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黒い種子はよく弾むので羽子板の羽のおもりとして利用されたり、磨いて数珠の玉にも使われています。みどり学の某先輩は、無患子のお守りを作っておられ、いただいたものです。
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属名のムクロジ属の学名であるラテン語(Sapindus)は、 “石けん”を意味する“sapo”と“インド産”を意味する“indus”をつなぎ合わせたものです。果皮には多量のサポニンを含み、水を泡立てる働きがあるので、昔は石鹸の代用として、洗濯などに広く利用されてきました。試しに3個分の果皮を水の入ったペットボトルに入れて振ってみました。とてもよく泡立つことに驚きました。昔は、発泡剤として泡消火器にも詰められたそうです。
現在の日本では油脂から作る石けんや合成された洗剤が主流を占めるようになりましたが、アジアの諸国では今なお天然のサポニンを含む植物を利用しているところがあるようです。
実験してみました。ペットボトルに果皮と水を入れ、振って泡を立ててみました。よく泡立ちます。
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なお、ムクロジ科には、熱帯果物として人気のあるレイシ、ランブータン、リュウガンや日本でも観賞用に植えられるツル植物のフウセンカズラ、モクゲンジなどが属しています。

なお、ムクロジで冬に見られるものに、冬芽と葉痕があります。高木でなかなか見られることが少ないのですが、枝が下に張っている木にあったら、是非見てください。
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本日は、ムクロジの果実について、勉強してみました。
明日1日は、かわさき市民アカデミーのみどり学のサークル「みどり会」と「葉っぱ会」合同の見て歩き会と懇親会を行います。明後日2日は、山の会の2月定例山行で、房総半島の伊予ケ岳へ行きます。更に、3日は、みどり会2月観察会の下見で、夢の島熱帯植物園などに行く予定です。
従いまして、明日より3日間は、パソコンに向き合う時間が取れそうもないので、ブログをお休みします。
以上
by midori7614 | 2012-01-31 16:10 | 身近なみどり

1月27日小石川植物園・その3

昨日に、引き続き、小石川植物園のその3として、花や実や葉に着目して、ツバキの仲間(ヒサカキサザンカ、タイワンツバキ「トガリバサザンカ」、ベトナムツバキ「カメリア ドヒピヘラ」)、フジ、ヒマラヤザクラ、ロウヤガキ、オオモクゲンジ、マンサク、アメリカキササゲ、ハナズオウ、マユミ、レンギョウを掲載します。

ヒサカキサザンカの紫外線防止策で着色したと思われる若葉。
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タイワンツバキ「トガリバサザンカ」の花
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ベトナムツバキ「カメリア ドヒピヘラ」の花。
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フジのつるの先端(成長点)。
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ヒマラヤザクラの咲き残り花。寒い中、健気に咲き残っていたので驚きました。
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ロウヤガキの実。
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オオモクゲンジの実。
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マンサクの冬芽から展開しはじめたつぼみ。
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マンサクの開花。
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マンサクの花1個をアップ。深く2裂するメシベ1個、完全なオシベ4個と小さな線形の仮オシベ4個、リボンみたいな花弁4個を確認できるでしょうか?
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アメリカキササゲ(別名ハナキササゲ)の実。
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ハナズオウの実。
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マユミの散り損ねている実。
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レンギョウの花。
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本日で、小石川植物園見て歩きの掲載を終了し、明日はムクロジを掲載してみたいと思います。

以上
by midori7614 | 2012-01-30 18:36 | 関東のみどり

1月27日小石川植物園・その2

昨日に、引き続き、小石川植物園のその2として、樹形や幹肌(樹皮)に着目して、スズカケノキ3兄弟、ユリノキ、ユーカリ、バクチノキ、カゴノキ、ナナミノキ、クロガネモチ、トキワマンサクを掲載します。

スズカケノキ3兄弟、
モミジバスズカケノキ(左側)とスズカケノキ(右側)
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モミジバスズカケノキの幹肌(樹皮)。
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モミジバスズカケノキの実。
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スズカケノキの樹形。
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スズカケノキの幹肌(樹皮)。
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アメリカスズカケノキの幹肌(樹皮)。
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ユリノキの樹形。
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ユリノキの実。
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ユーカリの幹肌(樹皮)。
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バクチノキの幹肌(樹皮)。
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カゴノキの幹肌(樹皮)。
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ナナミノキの幹肌(樹皮)。
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ナナミノキの葉と赤い実
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クロガネモチの樹形。
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クロガネモチの赤い実。
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トキワマンサクの樹形。
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トキワマンサクの葉。182
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本日はここまでとし、明日はその3として、小石川植物園で1月27日に見られた花や実に着目して、掲載します。
以上
by midori7614 | 2012-01-29 19:09 | 関東のみどり

1月27日小石川植物園・その1

1月27日に、小石川植物園で、かわさき市民アカデミーみどり学Ⅱ野外授業がありました。講師は石井誠治先生です。
晴天でしたが、寒い1日でした。野外授業で説明を受けました樹木について撮影してきましたので、みどり学Ⅱ受講生の復習の参考になればと思い、3回に分けて、掲載します。

その1(1回目)は、裸子植物に着目して、ソテツ、イチョウ、シュロ、モクマオウ、ナンヨウスギの仲間、ユサンなどを掲載します。

樹木名と写真を見ながら、石井先生の説明を思いだしてみましょう。

精子発見第2番目のソテツ。左側が雄株、右側が雌株。
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雌株の種子が見られる箇所。
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種子の部分をアップ。
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雄株の花粉を飛ばした跡。
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ソテツの地上の成長点(木の先端)。
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成長点のアップ。
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精子発見第1番目で、ソテツよりも著名なイチョウ(雌木)。
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イチョウの枝先。長枝と短枝を確認できます。
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イチョウのたらちね(垂れる乳根)。気根の一種と言われたことがあったが、最近は枝の突然変異との説が有力とのこと。
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ヤシ科のシュロ属。
ワジュロ。葉先が垂れる。
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トウジュロ。葉先が真っ直ぐで垂れない。
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チャボトウジュロ。トウジュロより小さい。
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モクマオウの樹形。
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モクマオウの枝先。葉と実が見られる。
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ナンヨウスギの仲間の樹形。
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ナンヨウスギの枝先。葉が見られる。
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ユサンの幹肌(樹皮)。
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ユサンの葉。
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ラクウショウ(ヌマスギ)の実のカラ。
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本日はここまでとし、明日はスズカケノキ、ユリノキなどを掲載してみたいと思っています。

以上
by midori7614 | 2012-01-28 16:37 | 関東のみどり

ツバキ園芸品種赤腰蓑(あかこしみの)

一重唐子咲きで、花の大きさ約6.5cm、濃赤色の赤腰蓑(あかこしみの)は関西で生み出された園芸品種だそうです。冬から早春にかけて小ぶりの花が咲きます。

花。
唐子咲きのかれんな花で、唐子弁はそれそれ中折れし、何枚も重なるように整って組みたてられ、大きく盛り上がって美しいですね。外側の弁は一重です。12~3月に咲いています。
葉は長楕円形で鋸歯はきわめて深く葉面は主脈に沿ってわずかに中折れし、全体にゆるく反曲する。葉柄は有毛であるので、サザンカの仲間ですね。
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関西の古い椿だそうですが、同じ唐子咲きの紅卜伴(紅唐子)などと良く似ていて、見分けがつきません。似ている品種を掲載してみましょう。
卜伴錦。
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卜伴。
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桃色卜伴。
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式部。
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大唐子。
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紅唐子。
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紅獅子。
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花の裏側を見てみましょう。
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花の中央を少し開いて、オシベ、メシベの様子を覗き視る。メシベ1本しか見えません。
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花弁を取り外してみました。
花弁の基部は隣り合わせで癒着して、くっついています。咢の中にメシベ1本が残ります。
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花弁を並べて数えてみたら、112枚ありました。
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外側にあった大きな花弁8枚は本来の花弁と思われます。残り104枚の小さ目の花弁はオシベが花弁化したものと思われます。オシベが花弁化し損なったと思われるものが一つだけ見られた。
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咢とメシベ1本はしっかり付いています。メシベが簡単に落ちたら大変ですよね。
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今度は、縦割りにカットして、メシベの様子を見ました。
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花を分解してみると、花の仕組みがよく判りますね。むやみやたらに、分解することは賛成できませんが、1回だけ、花の構造を学ぶために、分解させてもらうのは許してもらえるのではと思っています。

本日は、」これで終わります。
明日は、私の所属する小さな山の会の定例会があり、明後日は、かわさき市民アカデミーみどり学Ⅱ講座の野外授業があります。2日間は、パソコンに向き合う時間を持てそうにありませんので、ブログをお休みします。
次回は、28日にムクロジ(無患子)を取り上げてみたいと思っています。
以上
by midori7614 | 2012-01-25 16:43 | 身近なみどり

1月23日(月) 葉っぱ会・多摩動物公園見て歩き会。

昨日は、かわさき市民アカデミーのサークル葉っぱ会の1月見て歩き行事の日でした。
前日夕方の天気予報では、「日中晴れ、気温8度、降水量0、北風6m」でしたので、実施する事としました。ところが、当日の朝になりますと、曇天でしたので、再度、インターネットの天気予報を調べましたら、晴れマークが全て曇りに変り、15時~18時が雨マークに変っていました。これは困ったなと思いましたが、参加申込者全員へ電話連絡するのも大変だし、ひたすら、曇りが15時まで続くことを願いまして、前日決定のとおり、ぶれることなく実施しました。

10時から、公園内のエノキ、ヒノキ、クヌギ、ソメイヨシノ、ケヤキ、ホルトノキ、ダイオウショウ、ニワウルシ、アオギリ、アキニレ、ツバキ、サザンカについて、冬に見られる樹木の特徴を観察しながら、途中で、ライオン、チーター、オオワシ、オジロワシ、カンガルーなどの動物も見学しました。

昼食は、コアラ下の売店の暖房の効いた休憩所で、売店で温かい豚汁を買い、持参したお弁当をゆっくり食べることが出来ました。
食後に、小雨が降っているとのことで、家から持参したニホンスイセンとシンビジュームの花を、全員で分解しながら、花の構造・仕組をじっくり観察しました。特に、ニホンシセンでは、オシベが花弁化したうえで、合着して副花冠になっていること、シンビジュームでは、オシベとメシベが合体して、メシベの柱頭の上に、オシベの花粉塊が付着している巧妙な仕組を学びました。

ニホンスイセンの観察は次のとおり。
花を表面から観察。
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花を裏側から観察。
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花を縦割りして、メシベ、オシベ、子房、胚珠を確認。
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外側の萼片3枚取り外して観察。副花冠の中のオシベに注目。
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副花冠を観察。オシベの葯が上下に3個ずつ確認。メシベは1本の合着。オシベの出ている箇所は副花冠の内側の途中から出ている。副花冠の中に透けてオシベの花糸らしきものが見受けられる。従って、副花冠はオシベの花糸が花弁化したうえで、その花弁どおしが合弁したものと考えられる。
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更に、その確認のために、副花冠の一部を取り除き、副花冠の内側からオシベの葯が突き出ている様子を撮影。
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副花冠が花弁の突起物でなく、オシベの花糸が変化したことが判りました。

シンビジュームの観察は次のとおり。
開花した花の中を覗き視ましょう。P1630156
黄色い塊(かたまり)の葯帽(やくぼう)はオシベの花粉塊(花粉をぎっしりと固めたもの)です。葯帽の葯は花粉のことで、ずい柱の先端で帽子みたいにかぶっている様に見えるので、葯帽と呼ばれるようです。
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花の裏側の様子も観てみましょう。
ランの花の花弁については、5枚と言う人も結構多いですが、花が散らないように外側から抑えているのは3枚で、花びらとしての役割りを演じていますが、機能としては萼片です。萼片に守られて、その内側に花弁、オシベ、メシベがあるのが花の構造です。
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次に、萼片3枚を取り除いてみました。花弁3枚とずい柱です。
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更に、左右上方の2枚花弁を取り除いてみました。中央下方の唇弁と言われる花弁1枚とずい柱です。
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唇弁も取り除くと、ずい柱だけが残りました。上の先端にオシベの葯の役割りに相当する、10数万の花粉粒のかたまりである葯帽があり、そのすぐ下の横に拡がって、少し突き出ているように見えるのがメシベの柱頭の役割りに相当する部分です。
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順次、取り覗いた花の各器官を、花の形を考慮しながら、並べてみました。
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ランの花粉の話をしたいので、葯帽の部分だけをアップしてみました。
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ランの花粉は粒でなく、塊(かたまり)となっています。花の後にできる実のことを考えてみましょう。一つの果実に10数万の種子を作るそうです。従って、花のメシベの柱頭には、10数万のオシベの花粉粒を付ける必要があります。しかし、他の草木の花粉粒はせいぜい20粒程度と言われていますので、10数万の花粉粒は5千倍ほどの桁違いに多すぎる量です。これだけの花粉粒を作るだけでも、ランは大変だと思うのに、その膨大な花粉粒を虫に運ばせて、メシベの柱頭に付けて授粉させるのは、普通では不可能に思われます。
その難しさを、ランの仲間はなんと、花粉粒を塊(かたまり)にまとめて、塊(かたまり)の形で、虫に運ばせる工夫~戦略を確立してしまったのです。虫に運ばせる工夫として、その花粉塊には「粘着体」と呼ばれる「両面接着テープ」のようなものまで、開発されているのには驚きですね。このようなランの仲間の進化ぶりの不思議さに驚かされるとともに、脱帽しますね。

午後1時過ぎからは、小雨でしたので、コアラ、ユキヒョウ、レッサーパンダ、インドサイなどの動物とメタセコイア、フサアカシアを観察して、最後にズーカフェで、コーヒーを飲みながら、暖を取り、15時に解散しました。
当日になって、天気が悪化してしまいましたが、北風が吹かなかったのが救いで、予想よりは寒くなくて助かりました。

本日のブログでは、当日撮影した写真は、これぞという珍しい写真が少なかったので、文章のみの報告のとどめ、ニホンスイセンとシンビジュームの観察手法を葉っぱ会会員のご参考のために、特に、昨日の参加者の復習のために、ご紹介させていただきました。

明日のブログには、延び延びとしましたツバキの園芸品種「赤腰蓑(あかこしみの)」の観察を掲載させていただきます。
以上
by midori7614 | 2012-01-24 17:34 | 身近なみどり

似て非なるサザンカとツバキ

昨日のサザンカに引き続き、サザンカとツバキの「似て非なる点」に着目しながら、撮った写真を紹介させていただきます。

平らに開くサザンカ。
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半開きのツバキ。
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オシベの花糸がバラバラのサザンカ。
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オシベの花糸の下半分は花糸どおし癒着・合着しているツバキ。
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サザンカのオシベ、メシベの基部には蜜があふれる。
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ツバキも同じようにオシベ、メシベの基部には蜜があふれる。
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サザンカの散り残り。花びらが散った直後にはオシベが付いている。
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しばらくすると、オシベも落ちてメシベだけとなる。
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ツバキの散り残り。緑色の咢とメシベだけとなる。
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サザンカの木の下。
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ツバキの木の下。
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他に、葉についての違いがあります。サザンカの葉の基部は有毛で、ツバキの葉の基部は無毛です。
また、サザンカの葉の先端は凹むのに対し、ツバキの葉の先端は尖ります。40倍で撮影した写真がありますが、このブログには残念ながら写真は掲載不能でした。
パワーポイントには掲載できましたので、みどり学Ⅱワークショップの受講生の方には、教室でお見せする予定とします。

本日は、ここまでとします。
明日は、かわさき市民アカデミーのサークル「葉っぱ会」の見て歩き行事で、多摩動物園へ出掛けます。ブログは1日お休みします。
明後日以降に、サザンカの園芸品種獅子吼咲きの「赤蓑」について、掲載したいと思います。
以上
by midori7614 | 2012-01-22 17:02 | 身近なみどり

花びら散る散るサザンカ(散々花?)

サザンカの花びらが路上に汚く散って、散らかっている光景が住宅地の道路に見られます。
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本日は、何故、サザンカの花は、ポトンと花ごと落ちるツバキと違って、花びらがバラバラと散るのかに、不思議~興味を持ちましたので、ブログに掲載することにしました。

まず、八重咲きのサザンカの花を、「見る→視る→観る→診る」を意識して、写真を撮ってみました。

つぼみ.
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つぼみを縦にカットして、中の様子を視てみました。すでに花弁、オシベ、メシベがしっかり出来ています。
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八重咲き花の開花。半開きのツバキと違って、180度近く平らに開いている平開の花です。
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花の中央部分をアップして、覗き視ると、オシベが花弁化し始めている小さ目の花びらを発見しました。
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そのうちに、花びらがバラバラに散る筈の花びらをばらしてみました。
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小さい花びら2枚に着目して、観てみましたら、オシベが葯を残したまま、オシベの花糸の部分が横に張り出して花びらに化けようとしていることが判りました。
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花びらが散りたての時には、オシベの花糸はまだ残っています。
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でも、オシベを守ってくれる花びらがなくなって、風雨や寒さ、乾燥に耐えられないようで、すぐに萎れて、落下してメシベだけが残ります。
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さて、本日の観察では、オシベの花糸が変化していることが判りました。
また、ツバキ、ニホンスイセン、ランのオシベを診てみると、いろいろ変化していることに気が付きました。
ツバキの花糸の場合。花糸の下半身の基部部分が癒着するように合着しています。
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ニホンスイセンの花糸の場合。1月9日ブログ「ニホンスイセン副花冠」に掲載しましたとおり、花糸の部分が葯(花粉)と同じ黄色に副花弁化したうえで、その副花弁が合弁して副花冠となっているように診えました。
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ランの花糸の場合。1月4日のブログ「シンビジューム花粉」に掲載しましたとおり、花糸の部分がメシベの花柱の部分を中心に、オシベとメシベが合体して、1本の「ずい柱」となっているように診えました。
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オシベは花粉を出し終わると、お役目終了で、早く散る存在ですね。オシベが花弁化しているサザンカやツバキの花びらがあまり萎れないうちに、早めに散るのもオシベが変化したものであることにも関係しているのかと推測しています。バラ科の仲間のサクラが開花後、早めにきれいな花びらを散らすのも似かよったことなのかなとも推理しています。サクラのことはサクラの花の散る4月頃に、「見る→視る→観る→診る」を意識して、観察してみたものと思っています。

本日はここまでとし、明日は、ツバキとサザンカの違いに着目して、ブログ掲載してみたいと思っています。
以上
by midori7614 | 2012-01-21 18:39 | 身近なみどり

鎌倉宮の河津桜

初雪や雨降りで、35日連続続いた乾燥に終止符が打たれて、良かったですね。冬は、寒さばかり気になりますが、乾燥対策こそが、海から地上に進出した生物にとっては、一番重要だということを、乾燥日が続いたので、思い知らされたように思います。

昨日19日、私の所属する小さな山の会の、新年初歩きで、俗に言う「六国峠~天園ハイキングコース」の一部を、11名で歩いてきました。行程は次のとおりです。
神奈中・大船駅バス停9:10発→(バス)→みどり丘住宅⇒瀬上市民の森入口10:50⇒見晴台休憩所⇒11:00大丸山(159m)⇒11:30横浜自然の森・自然観察センター(昼食)12:15⇒天園⇒覚園寺付近⇒14:15鎌倉宮⇒14:50鎌倉駅(なお、横浜自然の森・自然観察センターは現在改修工事中で使用できませんでした。)

私は、何も担当しないはずでした。しかし、リーダーが体調不良で急遽欠席となりましたので、コースを熟知している私が急遽リーダーで先頭を歩くことになりました。時間調整に、植物観察を適宜入れながら、歩きましたが、先頭を歩くとなると、写真を撮っている時間がありませんでした。
昨日撮影したのは、大丸山頂上でのパノラマ写真と下山後の覚園寺付近のサザンカ、ニホンスイセン、鎌倉宮の河津桜の花だけでした。

横浜市最高峰の大丸山頂上からのパノラマ風景。
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覚園寺付近に咲いていた「サザンカ」の園芸品種。
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ニホンスイセン。
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鎌倉宮の河津桜。
冬芽とつぼみ。
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開花していました。
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歩いている途中で、私があれこれと説明した樹木について、昨日の仲間に復習していただく参考として、以前に撮影した写真を掲載しておきましょう。

ハリギリの実。
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ハルギリのコルク質の幹肌。
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尾根道のエノキ巨木の板根。
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カラスザンショウ巨木のトゲ。
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ガクアジサイの実。
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イヌビワの実。
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昨日拾ってきたイヌビワの実を縦にカットして中を見ました。
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マユミの実。
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ミズキ冬芽。
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鎌倉宮のオガタマの巨木。
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昨日拾ってきたオガタマの実カラ。
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このコースは、植物観察をするのであれば、1日でなくて、見て歩きを2日に分けて行う必要があります。そのうち、葉っぱ会またはみどり会の見て歩き計画で、実施したいものと考えています。

本日は見て歩き分を優先掲載させましたので、明日からは、延び延びとしてきましたサザンカを掲載する予定です。
以上
by midori7614 | 2012-01-20 15:50 | 関東のみどり

イチゴと似て非なる実

昨日掲載の花に引き続き、果実などを視てみましょう。

 冬の開花と同じ頃、昨年の花の果実が熟します。果実は直径1.5cmほどの球形で緑色→オレンジ色→赤色と徐々に色づいて変化していく様子が楽しいです。
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赤く熟した果実の表面はいぼいぼになっており、その様子がイチゴを連想させるところから、「イチゴノキ」の名前があります。イチゴと言うよりむしろヤマモモの果実に似てます。属名、アルブツスの由来は諸説がありはっきりしません。
イチゴとイチゴノキの実を比べてみましょう。
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 熟した果実は食用にできます。生食には適していないようでジャムや果実酒にして利用されます。果実は食用になるが、多くの人はそれを味気ないものと感じているようです。果実は主として鳥に食べられているそうです。
実を縦割りにカットしてみました。
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実の中心近くに、黒っぽい種子らしきものが見られました。なお、果実の皮はタンニンの原料となります。
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 葉っぱは暗めの緑色で長さ6cm~10cm、細めの楕円形でフチの部分が細かいギザギザになっています。触ると革質でぶ厚い感じがします。地中海周辺を原産地とするオリーブ、ウバメガシと同じ硬い葉(広葉樹でなく硬葉樹)ですね。
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幹は縦割れし、はがれやすく、ざらついています。
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2日間にわたって、イチゴノキを「見る→視る→観る→診る」の視点からの写真を掲載させていただきました。

明日は、山の会の山行で、朝から出掛け、夜に帰宅する予定ですので、ブログはお休みします。
明後日以降は、天気予報が悪くなるので、予定どおり出掛けるのかどうか、はっきりしていませんので、ブログ掲載の方もはっきりしません。掲載するとしたら、サザンカを取り上げてみたいと考えています。

以上
by midori7614 | 2012-01-18 17:10 | 身近なみどり