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のん木草・みどり見て歩き

7月25日 入笠山植物観察会。

かわさき市民アカデミーみどり学受講生有志で結成しているサークル「みどり葉っぱ会」の通算25回目のバスハイクで、入笠山へ行ってきました。例年ですと、梅雨明けしている時期ですが、今年は、九州から東海までは、1週間前の18日に梅雨明け宣言がされましたが、関東甲信越はぐずついた雨降りの多い天気が続いています。25日の天気予報は、午前中はくもり、午後から時々雨でした。計画通りに出発し、中央道を進むと、晴れ間が見られる状況で、10時過ぎに、現地富士見リゾートのゴンドラ山麓駅に着きました。当初計画通りに、ゴンドラに乗車し、1780mの山頂駅へ移動し、植物観察の見て歩きを実施しました。午後1時過ぎに、小雨が降りましたが、すぐに止み、衣類が雨に濡れてしまうようなことにならずに、計画通りに、見て歩きをし、2時半にゴンドラ山頂駅近くの売店で、ソフトクリーム休憩をしてから、下山し、ゴンドラ山麓駅駐車場を3時半前にバスに乗車して帰ってきました。結果としては、植物観察には絶好の曇り空のお天気に恵まれ、熱中症にならずに、大変助かりました。

まず、バス運行行程は次の通りでした。
谷保駅7:50→国立府中IC→(中央道)→談合坂SA(休憩)→(中央道)→八ヶ岳PA(弁当積み込み)→諏訪南IC→(7分)→入笠山富士見パノラマリゾート・山麓駅→(ゴンドラ)→入笠湿原、御所平の花畑、山野草公園で観察と昼食→ゴンドラ山頂駅→(ゴンドラ)→山麓駅→諏訪南IC→(中央道)→釈迦堂PA→(中央道)→国立府中IC→17:45谷保駅

次に、入笠山の見て歩きコースは次に通りでした。
ゴンドラ山頂駅10:45→入笠湿原(植物観察)→11:45山彦荘前ベンチ(昼食、トイレ)12:25→御所平のお花畑(植物観察)→マナスル山荘前(休憩、トイレ)→山彦荘前→入笠湿原→(樹木観察)→入笠すずらん山野草公園(植物観察)→14:30ゴンドラ山頂駅14:45→(ゴンドラ)→15:15ゴンドラ山麓駅バス駐車場。

いつもの通り、この時期にしか見られない植物の特徴に着目して、観察会を行いました。この時期は、沢山の花を見ることができました。観察会の講師は今回7回目で、従来より会員からの評判の良いN先生でした。随所で立ち止まって、懇切丁寧なわかり易い説明をしていただきました。参加者はよくご理解いただいたことと思いますが、更に、ご参考になればと願い、今回見られた植物を、私なりに簡単に説明しながら掲載します。掲載順序は、撮影できた時間順にしましたので、参加者は記憶の新しいうちに、復習していただけら、ありがたいと思います。

ゴンドラ山頂駅→入笠湿原の木道階段の入口までの間で見られた植物。
イブキジャコウソウ(伊吹麝香草) シソ科イブキジャコウソウ属の小低木。
枝の先端に短い花穂をつける。花冠は紅紫色の唇形で、上唇はわずかに2裂して直立し、下唇は3裂して開出する。萼は筒状鐘形の唇形となる。オシベは4本。
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小花をアップすると
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ノコギリソウ(鋸草)。 キク科ノコギリソウ属。
葉は掌状に中-深裂し、裂片には鋭い鋸歯がある。花期は7-9月。頭花は密な散房花序をつくる。花は5-7個で、長さ3.5-4.5mmある。
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花をアップすると
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エゾカワラナデシコ(蝦夷河原撫子) ナデシコ科ナデシコ属。
茎頂に直径5センチ前後の淡紅色の花を数個つける。花弁は5個あり、扇状で、先は細かく裂ける。舷部の基部にはひげ状の毛がある。萼筒の基部に苞が2対あり、長さは2.5センチ前後、先は尾状に伸びる。
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ニッコウキスゲ(日光黄菅)。ススキノキ科キスゲ亜科の多年草。
原・湿原を代表する花で、群生すると山吹色の絨毯のようで美しい。 高さは50cm〜80cm。花茎の先端に数個つぼみをつける。花はラッパ状で、大きさは10cmぐらい。花びらは6枚。朝方に開花すると夕方にはしぼんでしまう一日花。
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7392(2) ヤマホタルブクロ(山蛍袋)。 キキョウ科ホタルブクロ属の多年草。
茎に垂れ下がるようにして円筒形をした薄い紅紫色の花をところどころにつける。
花の長さは4~5センチで、先が浅く5つに切れ込む。
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7391(2) ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)。 キク科フジバカマ属の多年草。
キク科の花らしく筒状花が集まって咲く。筒状花の先は5つに裂け、糸のような花柱(メシベ)が突き出す。
四葉鵯(ヨツバヒヨドリ)は名の通り4枚の葉が輪生する。ただし葉の数は3枚だったり5枚だったりする。葉の形は細長い楕円形である。
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花をアップすると
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オオバギボウシ(大葉擬宝珠)。 キジカクシ科ギボウシ属の多年草。
漏斗型の白色または淡紫色の花をやや下向きにつける。花軸につく蕾が下部から上部へと開花していく。
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花をアップすると
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エゾノカワラマツバ(蝦夷の河原松葉) アカネ科 ヤエムグラ属。
松葉のような葉は8~10個輪生し、線形で長さ2~3cm、幅1.5~3mmで、先は尖る。 花は茎の先や上部の葉腋に円錐状につく。花冠は黄色で、径2mm、先は4裂し平開する。 
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花をアップすると
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オトコエシ(男郎花)。 オミナエシ科オミナエシ属の多年草。
花序は集散花序で、多数の花を含む。そのような花序を散房状に付ける。花冠は先端が5つに裂け、径4mm。オミナエシに姿形は似ているが、花の色は白く、姿は遙かに逞しい。
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花をアップすると
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クサボタン(草牡丹) キンポウゲ科センニンソウ属の半低木。
茎の先端や葉腋から集散状の花序を出し、淡紫色の花を多数つけ、しばしば円錐状になる。細い鐘状になる4枚の花弁に見えるのは萼片で、花弁はない。萼片は長さ1.2-2cmで、基部は筒状になり、先端は反り返る。萼片の外面は白い短毛が密生する。
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花をアップすると
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オニルリソウ(鬼瑠璃草) ムラサキ科オオルリソウ属。
茎上部で枝を出し、まばらな総状花序をつけ、花序枝の先はしばしば2又分岐し、初め巻いているが、後に長く伸びて斜上する。花冠は淡青紫色~青色、直径4~5㎜とやや小さく、5裂する。雄しべ5個。雌しべ1個。
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ヒカゲノカズラ(日陰鬘、日陰蔓)。 ヒカゲノカズラ植物門の代表的な植物
茎には主茎と側枝の区別がある。主茎は細長くて硬く、匍匐茎となって二又分枝しながら地表を這う。夏頃に、茎は緑色で先端近くで数回分枝し、その先端に胞子のう穂をつける。
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ウド(独活)。 ウコギ科タラノキ属の多年草。
茎の上部に球状の大きな散形花序を多数つけ、柄がある径3mmほどの白もしくは薄緑色の小さな花をたくさんつける。花弁は5枚つき、上部は両性花、下部は雄花となる。雄しべが5本、下位子房に5本の花柱がある。
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入笠湿原木道階段から御所平のお花畑入口までの間で見られた植物。
ウツボグサ(靫草) シソ科ウツボグサ属の多年生の一種。
茎の先端に花穂をつける。花穂は長さ3~5cmで、萼が整然と並び、松ぼっくりを思わせる。花色はふつう紫ですが、まれに薄いピンクや白花のものもある。
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クガイソウ(九蓋草、九階草) オオバコ科クガイソウ属の多年草。
茎の先端に穂状になる長い総状花序をつけ、淡紫色の多くの花をつける。花冠は長さ5-6 mmになり、先端は4浅裂し、裂片の先端はややとがる。オシベは2本あり、花冠から長く突き出る。
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小花をアップすると、
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参考:御所平のお花畑で見られたエゾクガイソウと思われるクガイソウ。
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ワレモコウ(吾亦紅、吾木香) バラ科ワレモコウ属の多年草。
枝分かれした茎の先に、楕円形をした赤紫色の花穂をつける。1つの花は4枚の萼からなり、花弁はない。花穂の上から順に咲く。
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カラマツソウ(落葉松草、唐松草) キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草。
花は直径約1 cm白色または薄紅色を帯び、複散房状に多数上向きにつく。花弁はなく、4-5個の萼片は広楕円形で長さ約4 mm、白色または薄紅色を帯び蕾の時に紫色で花時に早く落下する。オシベは輪状に多数集まり、花糸は棍棒状に肥厚し、葯より太く葯隔は突出しない。
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小花をアップすると、
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ノハナショウブ(野花菖蒲)。 アヤメ科アヤメ属の多年草。
赤紫色の花びらの基部に黄色のすじが入るのが特徴。
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チダケサシ(乳茸刺)。 ユキノシタ科チダケサシ属の多年草。
花茎をほぼ垂直に立て、花茎の下部から順に上部に向かって枝分かれさせ全体として円錐塔状の花序になります。分岐した花茎のまわりに小さな花をびっしりとつけます。
高さ1mほどの長い花茎を出してほぼ白色の花を咲かせる。花弁はわずかに紫色を帯びており、葯も淡紫色を帯びているので、近寄ってみると花は淡紫色を帯びているように見える。
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クサレダマ(草連玉) サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。
茎の先端または葉腋に円錐花序をつけ、多数の花をつける。線状の小さな苞があり、萼は深く5裂する。花冠は黄色で径12-15mmになり、5深裂する。
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花をアップすると、
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ノリウツギ(糊空木) アジサイ科アジサイ属の落葉低木。
枝の先に白色の小さな両性花が円錐状に多数つき、その中に花弁4枚の装飾花が混ざる。
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サワギク(沢菊) キク科のサワギク属の多年草。別名ボロギク(襤褸菊)。
鮮やかな黄色い花を咲かせる。頭花は直径約1.2㎝、舌状花は黄色、7~13個つく。筒状花も黄色。総苞は長さ約5㎜。総苞片は長披針形、1列。
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サルオガセ(猿尾枷、猿麻桛)。
樹皮に付着して懸垂する糸状の地衣。落葉広葉樹林の霧のかかるような森林の樹上に着生する。その形は木の枝のように枝分かれし、下垂する。
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ミヤママタタビ(深山木天蓼)。 マタタビ科マタタビ属に属する落葉つる性木本。白い葉。
花期には枝の先につく葉の表面の上半分以上、ときに表面のほとんどが白化し、花が終わる頃には紫紅色を帯びるのが特徴。
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ツノハシバミ(角榛)。 カバノキ科の落葉低木。若い果実。
果実は9月から10月に熟し、1-4個が集まって付く。果実は堅果で長さ1-1.5cmの円錐形。果実を包む筒状の総苞は緑色で外面に刺毛を密生し、くちばし状に長く伸びた独特の形であることからツノハシバミの和名がついた。
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御所平のお花畑で見られた植物。
キリンソウ(麒麟草) ベンケイソウ科キリンソウ属の多年草。
葉は肉厚で、長さ2-7cmの倒卵形または長楕円形で互生する。茎の先端が平らな集散花序となり、マンネングサに似た多数の黄色い花を付ける。花弁は5枚。
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小花をアップすると、
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ハクサンフウロ(白山風露) フウロソウ科フウロソウ属の多年草。
花色はピンク色だが、花によって濃淡に差がある。花径は25ミリから30ミリくらいである。花弁は5枚。花弁のつけ根の部分には白い軟毛が生える。花の真ん中には10本の雄しべが放射状に並ぶ。
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ヤナギラン(柳蘭) アカバナ科ヤナギラン属の多年草。
茎先に総状花序出し、花径3~4センチの紅紫色の花をたくさんつける。花弁は4枚、萼片も4枚。オシベは8本、メシベは1本で、柱頭は4つに裂ける。花は茎の下のほうから順に咲き上がる。
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左の花は雄性期の花、右の花は雌性期の花。雌性先熟で下から咲き上がる。
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シモツケ(下野)。 バラ科シモツケ属の落葉低木。
花は3~5mmの小さな花が集まって花序になります。花色は赤紫からピンク、白などがあります。葉は長楕円形で葉先がやや尖り、葉縁のギザギザが目立ちます。
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小花をアップすると、
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コオニユリ(小鬼百合)。 ユリ科ユリ属の多年草。
茎先に総状花序を出し、黄赤色の花を下向きに2~10輪くらいつける。花被片は6枚あり、披針形で上部がそり返る。花被片の内側には黒紫色の斑が散りばめたように入る。
オニユリ(鬼百合)は中国から渡来したものと考えられている。両者の違いは、本種のほうが、花が小さく、珠芽(むかご)がつかないことで区別できる。
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花をアップすると、
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シシウド(猪独活)。 セリ科シシウド属の多年草。
茎先に複数の散形花序を出し、小さな白い小さな花をたくさんつける。まるで花火が開いたように見える。花弁は5枚で内側に曲がる。オシベは5本、メシベは1本である。
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花序が出始める時。
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ノハラアザミ(野原薊)。 キク科アザミ属の多年草。
茎の上部で枝分かれし上向きに花をつける。花(頭状花序)は筒状花のみで構成されており、花の色は紫色である。総苞にクモ毛があり粘らない。反り返らない規則正しい短い総苞片が目立つ。花期にも深く裂けた根生葉が残っているのが特徴。
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ノアザミ(野薊)。 キク科アザミ属の多年草。
花(頭状花序)は筒状花のみで構成されており、直径は4-5cm。花の色は紫色であるが、まれに白色のものもある。花を刺激すると花粉が出てくる。総苞はよく粘る。
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コバギボウシ(小葉擬宝珠)。 キジカクシ科ギボウシ属の多年草。
漏斗型の濃い紫色から淡紫色の花をやや下向きにつける。花軸につく蕾が下部から上部へと開花していく。オオバギボウシに比べると全体に小さい。
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花をアップすると、
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クルマバナ(車花) シソ科トウバナ属の多年草。
茎先に花穂をつけ、数段離れて車状に仮輪をつける。仮輪の下につく小苞は線形で、小花柄より長く長さ5-8mmになり、開出する長い毛がある。萼は筒状2唇形で、長さ6-8mmになり、紅紫色を帯びることが多く、上唇は3裂、下唇は2裂し、開出する長い毛があって裂片は細長くとがる。花冠は紅紫色で、長さ6-10mm、上唇は小型で浅く2裂し、下唇は大型で深く3裂し、花冠外側に細かい毛が生え、花冠内側に赤い斑点がある。オシベは4個のうち下側の2個は少し長い。
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花をアップすると、
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ヤマオダマキ(山苧環) キンポウゲ科 オダマキ属の多年草。
茎の上部に特徴ある形の直径約3㎝の花を下向きにつける。円筒形の花弁を囲む萼片が花弁のように横に広がり、長い距が上に突き出ている。黄花品をキバナノヤマオダマキという。和名のオダマキの由来は花の形が、麻糸を巻きつけた管に似ていることから。
花の右は若い果実、花の左はツボミ。
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マナスル山荘前から山彦荘前までの間で見られた植物。
オオマツヨイグサ(大待宵草)。 アカバナ科マツヨイグサ属。
北アメリカ原産の植物をもとに、ヨーロッパでつくられた園芸種といわれる。明治のはじめに渡来し、現在では各地に野生化している。花は直径6~8cmと大きく、葉腋に1個ずつつき、夕方から咲きはじめ、朝になるとしぼむ。しぼんでも赤くならない。花弁は4個あり、幅が広い。雄しべは8個。雌しべは1個で柱頭は4裂する。
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花をアップすると
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ウバユリ(姥百合)。 ユリ科ウバユリ属の多年草。
花は緑白色で、長さ12-17cmの細長い花びらがやや不規則に並ぶ。。花期は7-8月であり、茎の上部に横向きの花をつける。花が満開になる頃には葉が枯れてくる事が多いため、歯(葉)のない「姥」にたとえて名づけられた。
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花をアップすると
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キツリフネ(黄釣船) ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草。
葉の下から細長い花序が伸び、その先に3-4 cmほどの横長で黄色い花が釣り下がるように咲く。花弁状の萼と唇形の花びらをもち、距が長く筒状になっている。
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花をアップすると
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ツリフネソウ(釣船草、吊舟草) ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草。
茎の先端部から細長い花序が伸び、そこに赤紫色で3-4 cmほどの横長の花が釣り下がるように多数咲く。花弁状の3個の萼と唇形の3個の花弁をもち、距が長く筒状になっている。下の花弁の2個が大きく、オシベが5個。その花が帆掛け船を釣り下げたような形をしていることや花器の釣舟に似ていることが名前の由来。
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マルバダケブキ(丸葉岳蕗)。 キク科メタカラコウ属の多年草。
茎の上部に散房状に5、6個の黄色い径5 -8 cmの頭花をつける。舌状花は10個ほど。
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花をアップすると
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帰りの入笠湿原で見られた植物。
ハンゴンソウ(反魂草) キク科キオン属の多年草。
茎の上部に径2cmほどの黄色い頭花を散房状につける。
頭花は同属のキオンに似るが、キオンの葉は切れ込まない。葉の切れ込みは別属の帰化植物であるオオハンゴンソウに似る。
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花をアップすると
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ホソバトリカブト(細葉鳥兜)。 キンポウゲ科トリカブト属の多年草。
亜高山帯~高山帯の草地に生える高さ0.4~1mになる多年草。葉身は長さ、幅とも5~13cm、ほとんど基部まで3裂し、裂片はさらに2~3裂し、先はとがる。枝の先や葉の脇から花序を出し、青紫色で長さ3~4cmの花を開く。花と花柄にはまっすぐな毛が生える。
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ミヤマバイケイソウ(深山梅蕙草)。 ユリ科シュロソウ属の多年草。
直径1.5-2 cmほどの緑白色の花を房状に多数つける(茎の上部に大形の円錐花序となる。)。6枚の花被片は長さ1-1.5 cm程の細卵形でその先尖り、オシベはその半分程の長さ。開花期の草丈は0.6-1.5 mとなる。
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花をアップすると
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入笠すずらん山野草公園で見られた植物。
エンビセンノウ(燕尾仙翁)。 ナデシコ科センノウ属。
夏に茎の先に数個の深紅色の花をつける。萼片(がくへん)は合着して萼筒となり、長さ約2センチメートル。花弁は先が多数の裂片に分かれるが、そのうち中央の二つの裂片がとくに長く突き出るので、これをツバメの尾に見立てて名がついた。
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ソバナ(岨菜) キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。
青紫色の円錐状に近い鐘形の花を咲かせる。大きい株になると枝を数段に互生させ、多数の花をつける。花のがく片は披針状で全縁。メシベは花から突出しない。
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花をアップすると
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ヤマハハコ(山母子)。 キク科ヤマハハコ属の多年草。
茎の上部に淡黄色の頭花を散房状につける。白いカサカサした花びら状のものは総苞片。
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花をアップすると
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ユウスゲ(夕萓)。 ユリ科 ワスレグサ属。
茎先で枝分かれをして、10輪くらいの花を次々と咲かせる。長さ10センチくらいの6枚の花びらは先が軽く反り返る。花の中央には6本の雄しべと1本の雌しべがある。夕方に開花し翌日の昼には閉じるところからこの名がついた。
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花をアップすると
7月25日 入笠山植物観察会。_e0145782_16502773.jpg

以上
by midori7614 | 2016-07-28 16:58 | 上信越のみどり
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