のん木草・みどり見て歩き

2月10日 生田緑地観察会

かわさき市民アカデミーみどり学受講生有志で結成しているサークル「みどり葉っぱ会」の今年度第2回目の見て歩き行事を、生田緑地で行いました。行程は次の通りでした。
小田急線向ヶ丘遊園駅10:00出発→生田緑地入口→東口ビジターセンター(トイレ休憩)→しょうぶ園→中央広場→ナンキンハゼ林→椿の道→つつじ山→梅園→奥の池→かおりの園→Cafe星めぐり(昼食・トイレ休憩)→かわさき宙と緑の科学館(展示見学)→グリーンアドベンチャー樹木あてクイズのコース逆回り(40番→1番)→生田緑地入口(15:20解散)。
お天気は快晴でした。気温10度前後、北風3~4mで寒さを心配しましたが、なるべく日当たりの良い道を選んで歩きましたので、午前午後とも、無事に野外のの観察が出来ました。見られた花は、サザンカ、ヤブツバキ、ハンノキ、ボケ、ウメ、ウグイスカグラでした。

生田緑地観察会で見られた植物を、参加者の復習に役立てばと思い、掲載します。
先ず、向ヶ丘遊園駅→生田緑地入口までの、道路歩きで見られたもの。
カツラの冬芽と昨年の実のカラ。
秋の黄葉はひときわ美しく、落ち葉は発酵して、ほのかな甘い香りを漂わせるので知られている木ですが、落葉した枝では何の木だか判らないですね。
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カシワの枯れ葉。
カシワは冬でも枯葉が落ちないで翌春まで樹上に残る。枯れた葉が長く枝に残るので、昔から縁起の良い木として、慶事・神事に使われ、庭園にも植えられてきた。葉は古くなったり、気温が低下すると、オーキシンが低下し、葉柄の一部に1から2層の細胞層(離層)が形成される。 オーキシンの低下に伴いエチレン(ホルモン)が上昇し、酵素が細胞層(離層)に分泌され、細胞層が分離し、葉は落ちる。 カシワのように分離せずに枯葉が枝に付いているのは、離層の形成が遅いのでなく、酵素の分泌が少ないためと思われる。
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イブキ(ヒノキ科)の異型葉。
鱗状葉と針状葉の2種類の葉が同じ木に見られる。一つの個体の普通葉のなかに、形態の異なる複数の型が認められるとき、これを異形葉性という。
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生田緑地内でみられたもの。
サザンカ。
特徴。花の開き・・平開。花の散り方・・花弁はバラバラに散る。花の散った後のメシベと萼片・・メシベは残るが平開の萼片は少ない。オシベ(花糸)・・花糸はまったくくっつかず離れている。メシベ(子房)・・有毛。葉柄と若枝・・細かい毛が多い。葉の光沢・・光沢が少なく黒っぽい。葉の先端・・凹。
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ヤブツバキ。
特徴・・花の開き・・半開。花の散り方・・花弁とオシベがまとまって散る。花の散った後のメシベと萼片・・メシベは残るとともに、半開の筒状の萼片もしっかり残る。オシベ(花糸)・・花糸の半分ぐらいがくっついていており筒状。メシベ(子房)・・無毛。葉柄と若枝・・毛はほとんどなくツルツル。葉の光沢・・光沢が強く厚みがある。葉の先端・・凸。
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ハンノキ(榛の木)。 カバノキ科ハンノキ属の落葉高木。
山野の低地や湿地、沼に自生する。花期は冬の12-2月頃で、葉に先だって単性花をつける。雄花穂は黒褐色の円柱形で尾状に垂れ、雌花穂は楕円形で紅紫色を帯び雄花穂の下部につける。花はあまり目立たない。雄花序は枝先に数個付き、開花すると長さ7cm前後に伸びて大量の花粉を放出する。雌花は雄花序の下側につく。球状果は長さ2cmほどで、秋に熟して種子を放出する。種子は長さ2mmほどで、小さな翼があって風で散布される。果実は松かさ状で10月頃熟す。
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ニワウルシの実。
原産は中国。日本には明治初期に渡来した。雌雄異株で、果実は秋に熟し、披針形で中央に種子がある。冬越しの実が残っている。
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ハリギリの実。枝先に球形の散形果序を多数だし、小さな果実をつける。果実は液果。直径4~5mmの球形、はじめ赤褐色、のちに黒く熟す。種子は長さ3~4mm。淡黄緑色の花が散状につき,球状の果実が黒く熟す。冬越しの実が残っている。
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ドングリの発根。種子から根を最初に出しいる段階。これから,子葉が二つに割れ、根の上の方へ茎を伸ばすことになる。
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ボケ(木瓜)バラ科ボケ属の落葉低木。
樹高は1 - 2m。若枝は褐色の毛があり、古くなると灰黒色。樹皮は縦に浅く裂け、小枝は刺となっている。葉は長楕円形・楕円形。長さ5 - 9cmで、鋭頭でまれに鈍頭。基部はくさび形で細鋭鋸歯縁。花は3 - 4月(秋咲き種は11月~12月)に葉よりも先に開く。短枝の脇に数個つき、径2.5 - 3.5cm。色は基本的に淡紅、緋紅。白と紅の斑、白などがある。
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梅林風景。
梅の花が見られる期間は、12月上旬から4月上旬ですが、同じ品種でも、九州では東京より2週間ほど早く、東北では3週間くらい遅れるようです。ここは、寒い場所なので、開花が遅いです。
観梅のポイント:花を眺め、楽しむのは、人それぞれで良いのですが、昔の風流人、現代の茶道をされる人は、次のポイントを挙げています。
①花とつぼみの色を見る。(花びらだけでなく、萼の色・形も楽しく眺める。)
②枝ぶりを眺める。(枝がいろいろと曲がっているのを楽しく眺める。)
③ほのかな香りを嗅いで楽しむ。(開花したての、花粉が多い花が良く香る。)
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ウメ。 バラ科サクラ属。
果実の収穫を目的とする「実梅」約100種と、観賞を目的とする「花梅」約300~400種に分ける。さらに、「花梅」を木の性状により、次の7種類の「性」に分ける。
①野梅性(原種に近い、葉が比較的小さく、枝もよく出て、香りが良い、花は中輪で白色が多い) 
②紅筆性(つぼみが筆の先のようにとがり、紅色になる) 
③難波性(葉が丸く、枝が細かい、香りが良い、花は白色が多いがまれに淡紅色) 
④青軸性(つぼみが緑白色、枝は濃い緑色) 
⑤豊後性(杏との自然雑種、枝が太く、葉は丸く大きい、葉に毛がある、花は大輪で淡紅色)
⑥杏性 (杏との自然雑種、枝は豊後性よりやや細い、葉は大きくなめらか、花は中輪で淡紅色) 
⑦紅梅性(枝は細く密に出る、枝の断面の中心部髄が紅色、花は多くは中輪で紅色)  
以上の性のほか、性とは関係なしに葉や枝の色形の変化で枝が垂れ下がるものを「枝垂れ」、葉の形が本来のウメと異なるもの、あるいは斑入り、絞りなど色の変化のあるものを「葉変わり」、新しい枝に黄白色の斑が入り、冬に紅色となるもの「錦性」、新しい枝に筋状の斑が入るものを「筋入り」という。また、竜が臥したように枝が地をはうものを「臥竜梅」という。
咲いていた主な品種。
花の大きさの基準:極大輪4㌢以上)、大輪(3~4㌢)、中大輪(2.5~3㌢)、中輪(2~2.5㌢)、小輪(1.5~2㌢)、極小輪(1.5㌢以下)

寒紅梅(=八重寒紅)。野梅性八重。紅色良く早咲き、中大輪。
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南高。野梅性一重。白中輪、良い実が取れる。
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夫婦枝垂れ。野梅性八重。白大輪花付き良し剛健。
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春日野。野梅性八重。白地に紅の吹き掛け、又は咲き分け中輪。
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八重旭。野梅性八重。裏紅中輪14~15弁。
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大和牡丹。豊後性八重。淡色大輪抱え咲き。
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黒田。豊後性八重。淡色大輪。
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古代紅鶯宿。紅梅性一重。紅色大輪抱え咲き。最も美しい。
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五節の舞。紅梅性八重。本紅中輪三重位、花底は青い。
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藤牡丹。豊後性八重。大輪。蕾は紫色から満開で淡紅色。
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ノシランの青い実。ユリ科ジャノヒゲ属。
ノシランにはヤブランの2倍くらいの丸い種子がなる。色は最初薄緑色だったが,日が経つにつれ徐々に濃くなり,新年も明けると、ようやく青く色づいてくる。これから更に色づくと,藍色に近い色になる。(同じ仲間のジャノヒゲは同じように青いが、ヤブランの実は黒いので区別がつきやすい。)
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咲き残っていたロウバイ(蝋梅、別名カラウメ)   
花が全開となり、直径2cmで、がく片と花弁の区別がなく、花被片は多数らせん状につく。外側の花被片7~8片は淡黄色をしているが、内側の花被片6~8片はこれより小さくて紅紫色である。オシベは5~6個で、内側に葯のない花糸だけの退化オシベが7~8個ある。メシベは花托が壷状に凹んだ中に多数ついている。
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ハクモクレンの花芽。
花芽は3重の芽麟に包まれる。芽麟は鱗状ではなく銀白色の毛に覆われる。外側の2重の芽麟は12~1月頃に脱げ落ち、芽麟痕が残る。花芽は斜上する短い枝から頭をもたげた形で、上もしくは斜め上を向く。太陽の当たる南側が先に膨らむので冬の終わり頃には先端が北方向を指す。花芽は葉に先立ち内側の芽麟を脱いで開花する。
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コブシの花芽。
花芽は芽麟に包まれる。芽麟は鱗状ではなく銀白色の毛に覆われる。花芽の基部付近に小さな托葉がある。これは開花と同時に芽生え花の底部につく一枚の葉となる。托葉の直下にV字形の葉痕が見える。下方に側芽(葉芽)がありその直下に葉痕がある。花芽はハクモクレンのように首を持ち上げず、枝の方向に向くので、上向きだけでなく、横向きや斜め下向きなどが見られる。3月になると花芽は内側の芽麟を脱いで開花、1枚の托葉も同時に芽生える。花は平開する。
コブシとハクモクレンの特徴の違い。
花芽はよく似ているが、コブシの花芽が伸びる枝方向に沿って左右横方向や斜め上、斜め下を向くのに対し、ハクモクレンは上ないし斜め上を向く。又、花芽を覆う毛は、コブシは毛が立ち、ハクモクレンの方は毛が先端方向に寝ている。微妙な違いであるが先側から基部の方に撫でると、ハクモクレンの方がひっかかる感じである。
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ヤドリギ。ヤドリギ科ヤドリギ属。常緑小低木。
落葉広葉樹に半寄生する低木です。 枝が伸びて、分岐して生長して繁茂します。葉は、対生し、倒皮針形で先端は丸く、葉質は厚く、肉質です。 花は、早春に4ミリ程度の黄緑色の小花がつきます。果実は、淡黄色で球形です。 ヤドリギの果実は、小鳥(特に、ヒレンジャク、キレンジャク)の好物で、実を食べた小鳥が、粘る種子の入った糞をして、その粘る糞が他の枝に付いて繁殖します。
落葉樹に宿るヤドリギ。
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ウグイスカグラ。スイカズラ科スイカズラ属。
山野の日当たりの良い場所に自生する日本固有種。花は、初春から枝先の葉腋に1~2センチの花柄を出して淡紅色の漏斗状の花を2個下垂する。花冠は1~2センチ、先端は5裂、裂片は平開する。陽だまりのところで、咲き始めていました。
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以上
by midori7614 | 2016-02-11 15:45 | 身近なみどり
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