のん木草・みどり見て歩き

5月8日 日光植物園 その1

かわさき市民アカデミーみどり学受講生有志で結成しているサークル「みどり葉っぱ会」の日帰りバスハイク(ガイド講師N先生と参加者23名)で、日光植物園へ行ってきました。
バス運行予定コース:新宿駅西口午前8時→首都高速道路→東北自動車道→日光・宇都宮有料道路→清滝IC→10時20分日光植物園(観察~昼食~観察)15時15分→清滝IC→日光・宇都宮有料道路→→東北自動車道→首都高速道路→新宿駅西口(17時40分)

現地は、くもり後晴れのお天気で、昼頃小雨が降りそうでしたが、すぐに晴れ上がり、傘も出さずに終わり、助かりました。山野草の花盛りと新緑の若葉とヤマツツジの朱色のコントラストが見事でした。私は、責任者で進行役を担当していましたので、写真撮影にもれたものも沢山ありましたが、撮影できた樹木と草本を区別せずに、歩いて見られた順に掲載してみます。参加者の復習になれば良いと思い、今回は説明をつけながら、4回に分けて、掲載させていただきます。

その1 駐車場~正門~正門園路で観察した花。

ハンカチノキ。
新エングラー体系ハンカチノキ科、クロンキスト体系ではミズキ科、APG植物分類体系ではヌマミズキ科。
花は白く色づいた苞と呼ばれる大きな葉っぱが2枚と花の本体からなり、花びらはない。
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花の本体は苞にくるまれるよう中心に付き、沢山の雄花と1本の雌花が集まってピンポン球のように丸くなる(両生花序)。
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1個の雌花をアップ。緑色で柱頭は7つに裂けている。
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その中には、雄花のみで雌花の付かない花もある(雄花序)。
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開花すると独特の臭いを放ち、ハエなどの虫が寄ってくる。開花から1週間前後が見頃で、その後は白い苞が落ちる。苞の落ち方には二種類あり、雄花序苞はきれいな状態で2枚くっついたままぽとりと落ち、両生花の苞はしおれて黄色く変色してからばらばらに落ちる。
この白い苞は、必ず太陽と花の間にあって、日傘の役割をしている。この白い苞にはフラボノイドと呼ばれる成分が多量に含まれていて、生物に有害な紫外線を吸収する働きがある。太陽光の中から選択的に紫外線だけをカットして、可視光だけを通過させる“すぐれもの”であることが筑波実験植物園の研究によって明らかになった。
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ニリンソウ[二輪草](キンポウゲ科)
総苞葉の中心から1~3個の花柄を約20~30センチ伸ばして白色の花をつける。
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花弁は無く、萼片5~7枚が花弁に見え、紅色を帯びるものもある。
若葉、花を摘んで、生のまま天ぷらや、熱湯で茹でて、水に浸して、あえもの、おひたし、汁の実、油いためで食用にできる。食用の場合には、葉の形が猛毒のトリカブトに似ているので、花が咲いてから採取する方が良い。
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ムラサキサギゴケ[紫鷺苔](ゴマノハグサ科)
花は紫(たまに白)で、中央の黄褐色の部分に毛が生えている。花の上唇は深裂するが、裂け目の角度が浅くわかりにくいことがある。
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4本のオシベと1本のメシベを持ち、柱頭は2つに分れ、触れると閉じる(柱頭運動)。これは送粉者に付着した花粉を積極的に取り込み、受粉を促す役割をしている。
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カキドオシ(垣通し)(シソ科)
横枝は時に多少立ち上がることもある。葉は長い柄があり、睡蓮の葉のような円形から狭い扇形を切り取った形。花は葉腋から出て、薄い紫 - 紅紫で斑点がある。
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花冠は長さ15~25mmで、幅が広い。下唇には複雑な紋様がある。横に開いた口の下側には小さな毛が沢山あり、これが昆虫の来訪の際には受粉しやすくしているのであろう。花冠の先端は5つに分かれており、上唇の位置にメシベの柱頭がのぞいている。口部の毛は、昆虫が奥に入り込む際にちょっと意地悪し、背中を虫柱に擦り付けなくてはならないようにしているのであろうか?
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イカリソウ[錨草](メギ科)
花は赤紫色で春に咲き、4枚の花弁が距を突出し錨のような特異な形をしているためこの名がある。同じ仲間にキバナイカリソウ、バイカイカリソウ、トキワイカリソウがあり、互いに交雑するようで中間的な個体も多く見られる。昔から強壮剤として有名で、現代でも疲労回復用のドリンク剤に入っていたり、イカリソウ酒として薬酒にも利用される。
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バイカイカリソウ[梅花碇草](メギ科)
花の色は白ないしピンクで、花径は1センチ。 イカリソウ属だが花びらには碇状の距(花冠のつけ根が後ろに飛び出たもの)はなく、梅に少し似た花を咲かせる。花弁は真中の4枚で、周りの4枚は萼片。
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アズマシャクナゲ(東石楠花)(ツツジ科) 
本州の中部以北の山地から亜高山にかけて生育する常緑低木。
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花期は5–6月で、枝先に総状花序を伸ばし、5–12個の、5裂した漏斗状鐘形の花をつける。花の色は紅紫色で、蕾のうちは色が濃いが、開花するにつれ薄くなる。
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ロート状の花冠は先で5裂し、オシベ10本、めしべ1本。
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コンロンソウ[崑崙草](アブラナ科)
総状花序は短く、白色の花弁は長さ5~7mmの倒卵形で4枚。茎、葉、花序、果実に白い毛が多い。
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ミヤマハコベ[深山繁縷](ナデシコ科ハコベ属)
上部の葉の脇から毛の生えた花柄を出し、1個ずつ花をつける。 ハコベ属の中では大形の花で、花径は10ミリから15ミリくらいある。 花びらは5枚だが、切れ込みが深いので10枚のように見える。 花びらが萼よりも長いのも特徴である。
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以上
by midori7614 | 2015-05-12 03:52 | 関東のみどり
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