のん木草・みどり見て歩き

2月20日 新宿御苑見て歩き会 その2

かわさき市民アカデミーみどり学受講生有志で作っているサークル「みどり葉っぱ会」で、新宿御苑へ行ってきました。昨日のブログで、樹木の花を掲載しました。本日は、草本の花と樹木の花以外の特徴を掲載させていただきます。
草本の花。
○ニホンスイセン。 ヒガンバナ科スイセン属 和名:日本水仙 中近東~地中海沿岸の原産。日本全土で観賞用として栽培され、一部が野生化して比較的暖地の海岸の砂浜に群生。葉の中央部から花茎(かけい)を長く出し、その花茎の先に苞(ほう)がつき、中に直径3センチくらいの白色の芳香のある花を横向きに数個つける
花には2~3センチの柄があり横方に伸びた長い花冠筒部に続き、筒部の先に6花被片があり、中央には黄色の盃状の副花冠(ふくかかん)があり、雄しべ6個、雌しべ1 個。
この花は、染色体が3倍なので、種子が出来ないので、増殖は鱗茎(りんけい)の株分けで行う。
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花の中央をアップ。
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八重咲きのニホンスイセン。突然変異で、副花冠が合着せずに、分裂して花弁化した品種。
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花1個をアップ。
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ペーパーホワイト。副花冠が白く、小さい園芸品種。
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花1個をアップ。
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○フクジュソウ。 キンポウゲ科フクジュソウ属 和名:福寿草 日本全土の日のよく差し込む山地の林床や土手、丘陵に自生。シベリア東部、サハリン、千島列島、朝鮮半島、中国北部に分布。草丈10~25センチ位の多年草。茎は直立してのび枝分かれします。根茎は短く黒褐色でひげ根が多数生える。茎の根元では大形鱗片状の鞘となり、根元より上部では、互生する長柄につき、3~4回羽状複葉、小裂片は広卵形、深裂片は線状披針形。
花は新葉の延びないうちに茎の先端に鮮黄色径3~4センチ、花弁20~30枚で、がく片より長く、雄しべ、雌しべ多数付ける。花は日を受けて開き夕刻にはつぼむ。
名前の由来は、旧暦の元旦の頃に開花することから、幸福の「福」と、めでたい長寿の「寿(ことぶき)」をあてて、福寿草(ふくじゅそう)の名がついたという。また、開花の時期から、元日草(がんじつそう)、朔日草(ついたちそう)という別名ある。
葉を出して、花は満開になっていました。
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1株の様子。
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1輪の花。蜜を提供しない花だが、パラボナアンテナのように開いた花弁が中央のメシベ、オシベを温め、虫が暖を取りに集まるようにして、花粉を授受粉させているとのこと。
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樹木の花以外の特徴。
アジサイ。 アジサイ科アジサイ属の落葉低木。
原産地は日本で、ヨーロッパで品種改良されたものはセイヨウアジサイ と呼ばれる。日本、ヨーロッパ、アメリカなどで観賞用に広く栽培され、多くの品種が作り出されている。6月から7月にかけて開花し、白、青、紫または赤色の萼(がく)が大きく発達した装飾花をもつ。
翌年咲く花芽は10月頃に完成しており、準備万端で冬に備えています。葉痕の上部にふっくらとした芽が対生している。
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芽1個をアップ。光合成で作った糖分をため込んでいるので、芽がむき出しでも凍らないそうです。鱗片や袋に覆われていない、葉がむき出し状の芽を裸芽と言います。
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新宿御苑の芽ではないが、以前に撮影済みの写真で、芽の中側を紹介しましょう。
裸芽を縦割りに2分割しますと、花と葉の原型が1セットになって、出来上がっていますので、この芽を混芽と言います。
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○ハクモクレン。 モクレン科モクレン属。
ハクモクレンは中国原産で、3月から4月にかけ、直径15cmほどの芳香のある花を咲かせる。花弁は6枚であり、3枚の萼片があるが、あまり違いがないので9枚の花弁があるように見える。
冬芽は柔らかい毛に覆われている。頂芽は特別に大きく、花芽である。側芽は、多くは小さくて葉芽である。頂芽は、基部に枝から伸びた太い芽柄(がへい)を持っている。互い違いに互生している。互生の仕方も螺旋状である。
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ハクモクレン冬芽をアップ。大きい芽は花芽、小さいスリムな芽は葉芽。毛深いコートに包まれている。沢山の毛は、乾燥対策、防寒対策、紫外線防止策に役立っているようだ。
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新宿御苑の芽ではないが、以前に撮影済みの写真で、芽の中側を紹介しましょう。
花芽を縦割りに2分割しますと、二重に毛皮に覆われていて、対策を十分に講じています。
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少し膨らんだ花芽を縦割りに2分割しますと、芽の中にはメシベ、オシベ、花弁の原型が出来上がっています。
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ヒマラヤシーダーの樹形、垂れ下がる枝、雄花
マツ科、ヒマヤラ北西部に分布。日本では切りつめられて、本来の樹形になっていないことが多いのですが、ここ新宿御苑では剪定をせず、本来の形をしています。即ち、まっすぐにそびえ立った幹と、さがった長い枝が雄大な姿を見せています。
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リグニンで固まらないうちに急成長した下枝は地面に付いています。もしかしたら、ここで発根するかもしれないと思いました。
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花粉を飛ばし終えた雄花序が枝に残っていました。雄花の開花は10~11月頃。緑の小さな蕾から4~5cmの雄花に成長し、黄褐色に完熟すると花粉を散らして落下し、あたり一面を黄色く染める。また、雄花と同時期に雌花が開花して受粉しているはずであるが、それが一向に見当たらない。後で調べてみると、開花時の雌花は約5mmと小さく、高所に在り、しかも樹齢30年を超えないと雌花を付けず、数も雄花に比べずっと少ない由。
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○スズカケノキ(鈴掛の木、篠懸の木) スズカケノキ科スズカケノキ属の落葉広葉樹。
花期は春で、花は淡黄緑色で、雌花、雄花を、別々の葉のつけ根に、頭状花序をつける。
果実は、晩秋、長い柄の先に痩果が多数集まった3.5cmほどの球形の集合果を下垂する。
◎モミジバスズカケノキ。
イギリスで誕生した雑種(スズカケノキとアメリカスズカケノキの交配種)。ここ新宿御苑のモミジバスズカケノキは、明治30年頃に種子を取り寄せ栽培され、樹齢100年をこえます。フランス式整形庭園の並木も同時期に植えられたものですが、樹形が違うので大変驚きます。環境に適応すべく自ら成長を変えているようです。
新宿門近くのモミジバスズカケノキ.
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レストランゆりのき近くのモミジバスズカケノキ。
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フランス式整形庭園の並木。
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集合果がぶら下がっていました。
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ご参考
①スズカケノキ:樹皮は大きくはがれ、白と緑のまだら模様。1本の果軸に集合果3~4個連なる。葉は5~7裂し、切れ込みが深い。
②アメリカスズカケノキ:老木の樹皮は暗褐色で、縦に割れ目が入る。1本の果軸に集合果1個。まれに2個つく。葉は浅く3~5裂し、中央裂片が下向きに垂れ下がる。
③モミジバスズカケノキ:樹皮は上記2種の中間形態。老木の樹皮ははがれ、黄白色と緑色のまだら。1本の果軸に集合果2~3個連なる。まれに4個つく。葉は3~5裂し、中央裂片は下向きに垂れ下がらない。

新宿御苑の集合果ではないが、以前に撮影済みの写真で、集合果の中側を紹介しましょう。
集合果を横にカット。
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1個の果実をアップ。
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冬芽も特異的で、葉柄の付け根の中で膨らみ、葉が落葉すると外界へ出てくる。この芽のことを葉柄内芽という。
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○ラクウショウ(別名:ヌマスギ)。スギ科ヌマスギ属の落葉高木。
北米東南部、メキシコ原産の雌雄同株。沼地などの湿地帯に自生。日本では、高さ約20メートル、直径約70センチ程度に育つ。樹皮は、赤褐色、縦に裂けてはがれ落ちる。枝は、若枝は緑色~褐色に変わる。湿地で古木になると膝根(しっこん)と呼ぶ呼吸根を地上に出す。
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湿地に生えることから、このような呼吸をする根っこが発達しているのです。このような情景は日本では見られません。
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以上
by midori7614 | 2015-02-23 10:46 | 関東のみどり
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