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のん木草・みどり見て歩き

2月4日 自然教育園

かわさき市民アカデミーみどり学のサークル「みどり葉っぱ会」の見て歩き行事で、自然教育園と林試の森公園へ行ってきました。日中は晴れで、日射しが暖かく、快適に見て歩きができました。午前の部が自然教育園で、午後の部が林試の森公園に分けての欲張った見て歩きでした。午前の部は自然教育園の7割位を見て、3割は今回見送りとしました。歩いたコースは次の通りでした。
自然教育園正門内側集合10:00→路傍植物園(セツブウソウ、マンサクつぼみ、タマサンゴ、ムクロジ実)→物語の松→武蔵野植物園(フクジュソウ、ユキワリイチゲ)→森の小道(ノシラン実、ウグイスカグラ)→11:30正門⇒11:40バルサという店(昼食:パエリアのサービスランチ)。

おおむね見られた順に掲載します。

○セツブンソウ。 キンポウゲ科セツブンソウ属 和名:節分草。
本州関東以西の山地の木陰、樹林下などに自生する日本固有種
地下には球形直径約1.5センチの塊茎が1個あり、茎は高さ10~15センチ上部で横に寝る。根生葉は5~10センチの柄があり5角状円形で3全裂、裂片は羽状に欠刻して長さ幅が3~5センチ。

花は茎頂に不規則に線形に分裂した苞葉を輪状につけ、その先端に白色径約2センチの美しい花を1個つける。
ようやく咲き始めでした。
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花を正面から写しました。花びら状に見えるのは5個のがく片で、花弁は退化して黄色の密腺になっている。葯は淡紫色、雄しべ多数、雌しべ2~5個。
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花の中央をアップしました。白い萼片、黄色い蜜腺に退化した花弁、淡紫色の雄しべ、白い5本が雌しべ。
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○マンサク。マンサク科マンサク属。落葉性の低木~小高木で高さが1~3メートル。
早春、葉の出る前に鮮黄色の紐(ひも)状の変わった花をつけ、がく片は4個、花弁は4個、雄しべ4個、蜜腺に変化した仮雄しべ4個、雌しべ1個。名前の由来は、一番初めに花が咲くので、「先(ま)ず咲く」という意味から、転訛(てんか)して、マンサクという名がついたと言われている。

ここのマンサクハほとんどがつぼみで、少しだけ開花し始めていました。
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開花すると、このような花です。
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○タマサンゴ。ナス科ナス属。フユサンゴとも言う。
ブラジル原産と言われる常緑低木。赤く熟したものが多いが、黄色いので、タマサンゴの名前がピッタリする。
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○ムクロジの実。
夏には緑だった実が、11月頃になると茶色に熟す。この実には沢山のサポニンが含まれており、その界面活性作用で泡立つ。落下したものは乾燥して、中が透けて見える。この実の果皮を水に浸けてこすると、石鹸のように泡だって、汚れを落とすことが出来る。界面活性作用を持ったサポニンは魚にとっては毒となるので、昔はサポニンを水に流して魚を捕ったと言われる。果皮を剥くと、中から黒い種子が現れるが、これは堅くて光沢があるために、羽根突きの羽根の玉や、数珠玉として使われる。
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実1個。実の上部にポットの蓋のようなものが付いていますね。これは何でしょうか?
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まれに実が2個または3個付いているものがあります。ムクロジの実は、分果であり、本来は3個となるところ、ほとんどの実は分果の2個分が大きくならずに萎んでいるのです。この萎んだものが実の上部に付いているものなのです。
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○フクジュソウ。 キンポウゲ科フクジュソウ属 和名:福寿草 日本全土の日のよく差し込む山地の林床や土手、丘陵に自生。シベリア東部、サハリン、千島列島、朝鮮半島、中国北部に分布。草丈10~25センチ位の多年草。茎は直立してのび枝分かれします。根茎は短く黒褐色でひげ根が多数生える。茎の根元では大形鱗片状の鞘となり、根元より上部では、互生する長柄につき、3~4回羽状複葉、小裂片は広卵形、深裂片は線状披針形。
花は新葉の延びないうちに茎の先端に鮮黄色径3~4センチ、花弁20~30枚で、がく片より長く、雄しべ、雌しべ多数付ける。花は日を受けて開き夕刻にはつぼむ。
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花弁の中をアップ。黄色いのがオシベの花粉、薄緑の球状の部分にメシベが多数付く。
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○ユキワリイチゲ。 キンポウゲ科 イチリンソウ属。
秋に葉を出し、初春に花を開いて初夏には地上部が枯れる。早春植物の1つであり、葉を展開している秋から春の期間に光を得ることが出来る立地に生育している。地下茎があり、群生する。根生葉は三裂し、紫色を帯びた濃い緑色で斑がある。裏面は濃紫色。初春に花茎を出し、茎葉は3枚が輪生する。花は薄く紫色を帯びている。花弁のように見えるのは顎片で、花弁はない。
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花の中央をアップ。黄色いのがオシベの花粉、緑の球状の部分にメシベが多数。
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○ノシランの実。ユリ科ジャノヒゲ属。
秋,ノシランにはヤブランの2倍くらいの丸い種子がなる。色は最初薄緑色だったが,日が経つにつれ徐々に濃くなり,新年も明けると、ようやく青く色づいてくる。これから更に色づくと,藍色に近い色になる。同じ仲間のジャノヒゲは同じように青いが、ヤブランの実は黒いので区別がつきやすい。
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○ウグイスカグラ。スイカズラ科スイカズラ属。
山野の日当たりの良い場所に自生する日本固有種。花は、初春から枝先の葉腋に1~2センチの花柄を出して淡紅色の漏斗状の花を2個下垂する。花冠は1~2センチ、先端は5裂、裂片は平開する。陽だまりのところで、咲き始めていました。
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徒長枝の托葉が刀の鍔(つば)のような形をしているのも特徴です。
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○モクレイシ。ニシキギ科モクレイシ属。海岸近くの林に生える常緑樹。
日本のモクレイシ属はモクレイシ1種だけが分布。分布地域も特異的で、関東の房総半島南部、湘南地方、伊豆地方、伊豆七島、そして、はるかに離れて九州南部、五島列島、琉球諸島に隔離して分布している。神奈川県平塚近くの、高麗山が自生地として有名。何かの理由で南方系樹木が隔離分布したのだろう。3~4月に葉腋に緑白色の、小さな花を持つ。雌雄異株。花弁は5枚。雄しべが目立つのが雄花、雌しべが目立つのが雌花。花弁は、雌花が小さい。花はかすかに芳香があり、キンモクセイに似た良い香りがします。冬に、緑色の蒴果から赤い仮種皮をのぞかせる種子が見られる。
ここには、2本の木が植えられていて、それぞれに花芽がついていましたが、実が見られませんでした。多分、雌雄1本ずつだろうと思いますが、どちらがどっちなのかは判りませんでした。3月に見に行けば、花が咲いているでしょう。
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ここまで見て、11時30分になりましたので、自然教育園は終了し、11時40分に席10名分を予約しているパエリアの店(バルサ)へ,花より団子で、昼食を食べに行きました。私以外は、初めて食べる店でしたが、美味しいと言って、喜んでいただいたので、嬉しかったです。
午後の部の林試の森公園については、明日に掲載させていただきます。
以上
by midori7614 | 2015-02-05 20:09 | 関東のみどり
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