のん木草・みどり見て歩き

マタタビ

昨日のハンゲショウのように、花が咲くころに、葉が白くなるつる性植物のマタタビを掲載します。

茎の先端部分の葉に白色ものが混ざるのが特徴で、マタタビが生育していると遠くからも確認することができる。
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枝の上部の枝先の葉は、花が咲くころに表面が白くなる。
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白い葉にハエが止まっていた。白くなるのは花粉を媒介する虫に目立つための装飾をしているようである。葉が白い期間は結構長いので、だまされる昆虫も出てくることになる。葉が白くなる理由の1つに花への道標の可能性が考えられるが、必ずしも白く変化した葉の近くに花が咲いているわけではない。
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白い葉の裏表を確認したら、白いのは葉表の部分だけで、葉の表は無毛でつるつるしている。この葉は、芽だしの頃は緑であり、その後に白い斑紋ができ、やがて再び緑色になるという。なぜそのように変化するのか、変化できるのか? 
葉を裏から透かしてみると、白色部分はやや暗いもののほとんど緑の部分と違いがない。ということは、葉緑素が少ないので、白色の斑紋ができているわけではない。葉緑素はちゃんと存在しているわけである。
次に、葉の表面を傷付けると緑になることに気づいた。葉の表皮と、葉緑素を含む葉肉組織の間に例えば空気などを含む光が乱反射する構造が存在することになる。傷を付けると表皮と葉肉が密着し、緑色に見えるわけである。
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白くなっている葉裏を見ると、今年伸びた枝の中ごろに下向きに花を付けている。花には雄花だけ咲かせる株と両性花を咲かせる株がある。この花はメシベの存在が確認できなかったので、雄花と思われる。1131、
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白い葉はやがて葉緑素が形成されて次第に緑色に変わっていく。表皮組織あるいは表皮と葉肉との間に空気を含む層が形成され、光を乱反射して白色に見えるようであり、この部分が密着するか、水分が充填されるなどして光の透過性が高くなると、緑色に変化するのであろう。
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両性花が受粉後、子房が膨らみ、果実となる。ぶら下がっている果実の上には5枚の萼片、下には数本のメシベ柱頭の残滓が見られる。
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マタタビの名前の由来は、疲れた時に甘い果実を食すると「再び旅ができる」との意味であるという。生食できなかったので、加工された果実を食べてみたら、甘酸っぱい味がした。
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マタタビの果実は、ネコが好むことは良く知られているので、調べてみました。
○猫にマタタビ。
猫にマタタビを嗅がせると、なめる、かむ、頭をこすり付ける、体をくねらせたり転がりながら身もだえる、よだれを垂らして、性的興奮・恍惚状態(フレーメン状態)になります。
これは、マタタビの葉、茎、実に含まれている揮発性のマタタビラクトンとアクチニジンという物質が、猫の神経を刺激したり麻痺させたりし、性的快感を覚えさせるような成分だとわかってきたといわれてます。
それらの成分がどのような理由から猫科の動物にのみ効くのかなど、まだまだ判らないことが多いようです。
オスの方が特に興味を示す事と子猫や去勢された猫の一部がマタタビに興味を示さない事から、マタタビは媚薬としての効果があるようです。

ハンゲショウでも、「白色に見える理由」の一部を記載しましたが、まとめてみました。
白色に見えるものは多くある。これらのものにも色素が含まれているが、それは白い色素ではなく、無色透明か、うすいクリーム色の「フラボン」や「フラボノール」などです。でも、人間には白く見えます。昆虫は見える色の範囲が紫外線まで広いので、フラボンなどがよく見えると考えられている。
花弁や葉の中には、多くの空気の小さい泡があり、光があたった時に反射して、白く見えるのです。水しぶき、ビールや石鹸の泡が白く見えるのと同じ原理です。指で押さえて、泡を追い出せば、その部分は無色透明になる。
フラノボイドは突然変異で欠失することがあり、これらの色素さえ存在しない白いもの(アルビノと呼ばれる)、このような純白のものは、英語では「デス・ホワイト」と呼ばれ、自然界では昆虫もほとんど訪れることがなく、淘汰される運命にある。
純白の花は自然界では極めてまれだが、園芸植物では、カーネーション、トルコギキョウ、ハナショウブに見られる。
以上
by midori7614 | 2013-07-03 16:01 | 身近なみどり
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