のん木草・みどり見て歩き

オオイヌノフグリ

本日は、雪が降っています。折角、2月に入り、暖かくなってきて、あちらこちらの陽だまりの場所で、花を咲かせていた「オオイヌノフグリ」も寒さに震えて、花弁を閉じているだろうと思います。でも、先日、咲いていましたので、本日のブログに掲載させていただきます。
オオイヌノフグリはヨーロッパ原産のゴマノハグサ科クワガタソウ属の越年草の帰化植物で、路傍や畑の畦道などによく見られる雑草です。
瑠璃唐草・天人唐草・星の瞳などの別名がありますし、英語名では、「Cat Eye(猫の眼)」と良い名前があるにもかかわらず、オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)という変な名前で和名登録されてしまいました。名前のフグリとは陰嚢の事で、実の形が犬のそれに似ている事からこの名前が付きました。ただし、これは近縁のイヌノフグリに対してつけられたもので、オオイヌノフグリの果実はそれほど似ていません。だから、正しくは、イヌノフグリに似た大型の植物の意です。

早春にコバルトブルーの花をつけます。花弁は4枚。ただしそれぞれ大きさが少し異なるので花は左右対称です。花の寿命は1日です。葉は1–2cmの卵円形で鋸歯があります。草丈10–20cmです。
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群れて咲いています。私の推測ですが、地面近くに群れているのは、地表の水分の蒸発を防止し、冷たい風からも集団で身を守っているのではないかと思います。
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花をアップして見ました。花弁はそれぞれの大きさが少し異なっています。オシベ2個、メシベ1個です。
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オオイヌノフグリは、ハナアブに花粉を運ばせるのに、二つの巧妙な仕掛けを使っています。その仕掛けとは、オシベの花粉袋を支える柄(=花糸)の両端が細くなっていることと
花の柄が細いことだそうです。
ハナアブがオシベにしがみつくと、オシベの根元が細いので、全体が曲がって花粉の入っている葯は左右からハナアブを挟む形になります。その葯は細くなった花糸の先についているので、掃除機の吸い込み口と同じように、ハナアブにピタッと接する。この結果、ハナアブの口の周辺に白い花粉をたっぷりつけることが出来るそうだ。

外では、オシベの様子をうまく撮影できなかったので、花を取ってきて、家で撮影してみました。この写真でオシベの巧妙な仕掛けが判るでしょうか?
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もう一つの巧妙な仕掛けは、花の柄が長くて細いので、軽いハナアブがとまっても、花が傾いて、ハナアブが滑り落ちそうになり、落ちないようにする為に、ハナアブは花の中央に突き出ているオシベやメシベにしがみつかざるを得ないようになっていることだそうです。授粉の巧妙な戦略が花茎にも隠されています。
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花茎が細くなっていて、虫が花に止まると、垂れ下がってゆれるように工夫されています。
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日頃、あまり観察もしていなかったオオイヌノフグリにも、巧妙な仕掛けがされているのに驚かされますね。
さらに、オオイヌノフグリは、虫が授粉してくれなかった場合には、花弁が散る前に、2本のオシベが中央のメシベに寄り添って、自家授粉をして種子を残すとの事です。結実率が95%を超えるとの事です。子孫を絶やさぬ工夫がいろいろされているのに、本当に植物の不思議には驚かされました。
以上
by midori7614 | 2013-02-06 11:14 | 身近なみどり
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