のん木草・みどり見て歩き

八重咲きのニホンスイセン。

25日城ケ島公園に植栽されているニホンスイセンは、八重咲きの花ばかりでした。
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ニホンスイセンの染色体は3倍体ですので、有性生殖できずに実は成りません。もっぱら無性(栄養)生殖で、球根を増やすことで子孫を残しています。八重咲きのニホンスイセンの誕生は、球根を増やす過程の突然変異で八重咲き性の球根ができるのだと推測しています。
無性生殖でも、球根が増殖する時に、何らかの環境の変化で、DNAとかRNAとか言われるたんぱく質に異常が生じることがあって、いわゆる突然変異したものかなと推測しました。桜などで同じ木なのに、枝変わりと言って、突然変異の花を咲かす枝がありますので、それと似た現象が球根でもおこるのではないかと推測してみました。
良く見ると、八重咲きには、副花冠はありません。オシベの花糸部分が花弁化するのは同じでしょうが、合着して副花冠になるのではなく、独立して花弁化したものでないかとこれもまた推測しました。

普通に見られるニホンスイセンは、萼片3枚と花弁3枚が白い花びらとなり、オシベの先端が黄色い花弁で合着して黄色い円形となっている副花冠、その中にオシベの黄色い葯(花粉)が見え易い3個+奥にある3個=合計6個、3本のメシベが合着して1本で構成されている花です。
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房総半島のニホンスイセン畑で、以前によく見ていましたら、花びらが八重咲きになっているニホンスイセンが混じっていることがありました。
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近所の家にも、この八重咲きのニホンスイセンが咲いていましたので、花の構造を調べるために、花だけいただいたことがありました。
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昨年、我が家のニホンスイセンを良く見ていたら、咲き終わりに近い花茎の折れた花序の中に、八重咲きへ移行し始めている花を2個発見しました。
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八重咲きのニホンスイセンの花のつくり(構造)を掲載してみましょう。

花を裏側から観察して、萼片3枚を確認しました。
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花を表面から見て、八重咲きであることを確認しました。
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八重の花弁の部分をカットして、ばらしてみました。
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オシベが花弁化したことが判りました。
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今度は、花を縦割りにして見ました。花の基部には子房の中に白い粒々の胚珠がありました。八重の白色や黄色の花弁はオシベの花糸の先端から広がっていることが判りました。
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中央のメシベも白い花弁に変化しているように見られます。
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我が家の庭で発見した八重咲きへ移行し始めた花で確認してみました。
副花冠を構成している黄色い円形に合着していた花弁の癒着(合着)していた部分が割れて離れて、そこから白い花弁が出ています。
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今度は、副花冠を縦割りにカットして、内側から見て見ました。
副花冠がオシベの花糸の先端部分が変化したものであり、副花冠の癒着(合着)していた花弁部分が割れて離れて、そこから八重咲きになる白い花弁が出始めることが判りました。
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八重咲きの花は、桜、梅、桃、ヤマブキ、ツバキ、サザンカ、ムクゲなど沢山あります。
八重咲きとなる中央の花弁が、萼片や花弁からできる花びらではなく、オシベから花弁化したものがほとんどですね。その点では、ニホンスイセンの八重咲きの花も、副花冠があることで、少しややこしい感じがしましたが、オシベが変化した点は同じと言うことでした。

なお、ご参考として、他に、園芸品種と思われる副花冠が白色で、オシベが退化している様子の花があります。上の黄色い副花冠や八重咲きのニホンスイセンは良い香りを強く放っていますが、白い副花冠の花は私の好みでない匂いを少し出していました。
一株。
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花のアップ。
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以上
by midori7614 | 2013-01-28 14:08 | 身近なみどり
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