のん木草・みどり見て歩き

マンリョウ・センリョウ

今日は、雨降りかと思っていたら、大雪になりました。雪の重みで、庭木の枝が折れそうです。仕方なく、枝をゆすって雪を落としてあげています。
我が家の庭に、植えたわけではないのですが、マンリョウがあちこちに生長して、赤い実をつけています。鳥が運んで来て、種子を蒔いてくれたものです。雪の中でも、常緑樹はたくましく生きています。
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天の恵みですので、邪魔者にせずに、育つままに放置しておいて、お正月に眺めていました。
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赤い果実が葉の元から、結構沢山ぶら下がっています。
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赤い果実の先端には、雌しべ花柱の残滓が見られます。
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ヒヨドリなどの鳥が赤い果実をそのまま丸呑みにして、発芽抑制物質の果肉を栄養分として消化して取り除いてくれて、固い種子に糞を付けて、遠方に撒き散らしてくれると発芽して、生長するとのことです。自分の木の下に落ちて、発芽するのでは、日陰で枯れてしまうので、日当たりが望める離れた中~高木の木の下に、鳥に蒔いてもらい、子孫を増やそうという戦略のようです。発芽抑制物質を使用するとは、恐れ入ったアイデアですが、どうしてこのような巧妙な戦術を実に付けたのかが、不思議ですね。

そこで、赤い果実の中側を見ることにしました。
左は果実を半分にカットした状態です。果肉は比較的厚くあります。
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右は、中央の種子を、発芽抑制物質を除くために水洗いしてみた種子です。
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なお、マンリョウは日本では江戸時代から栽培されており、多数の園芸品種が存在します。赤実が基本種ですが白実のシロミノマンリョウ、黄実のキミノマンリョウなどなども知られています。
他に、千両(センリョウ・センリョウ科)、百両(カラタチバナの別名・ヤブコウジ科)、十両(ヤブコウジの別名・ヤブコウジ科)、一両(アリドオシの別名・アカネ科)とお金(両)をほうふつとさせる名前の植物は一の位から万の位までのラインナップがそろっています。いずれの植物も秋~冬にかけて赤い実が付きますので、気がついたら、よく見てください。

園芸店では、センリョウはマンリョウよりも値段が高い木ですので、我が家の庭にはありません。近所で見られたセンリョウです。
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センリョウ科センリョウ属の木で、日本(主に関東より南~沖縄)、朝鮮半島、中国、インドなど広い範囲に分布する常緑性の低木で、常緑広葉樹林の下のような一年を通して直射日光の当たらない半日陰の場所に自生していることが多いです。
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名前や用途からマンリョウに近い仲間のように感じられますが、両者は科も違う全く別の植物で実の付き方(葉の上と下の違い)や姿も並べてみると明らかに違うので間違うことはないと思います。
ただ、マンリョウという名前はセンリョウに対してつけられた名前のようですね。センリョウの方が先に付けられたようで、センリョウは仙寥から千両に変ったようです。冬に赤くて美しい実を付けるという共通点からつけられたのでしょう。主に冬に色づく赤や黄色の実を鑑賞します。

キミノセンリョウ。
園芸種で、熟すとオレンジ色っぽい黄色の実が色づくセンリョウの仲間です。
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万両と千両の実の大きさを並べて比較して見ました。
果実。左:千両、右:万両。
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種子。左:千両、右:万両。
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花の違いも、見てみましょう。
マンリョウの花。
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変わった花です。センリョウの花。
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以上
by midori7614 | 2013-01-14 14:32 | 身近なみどり
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