のん木草・みどり見て歩き

スイカズラ「吸い葛」

スイカズラは、近くの東名道路の崖の斜面や道路の境界フェンスなどに、5月から7月へかけて、蔓延(はびこ)るように咲いている花で、一つの枝に白い花と黄色い花が同居しています。
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花のつぼみは筒状で、薄く紅色を帯びている白色です。
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開花した花の色は、最初は白いです。花は1カ所から2つの花を咲かせています。
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しばらくすると、黄色になります。
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白と黄の2色の花が同時に見られるので、金銀花という呼び名もあります。
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花の裏側と表側を観察してみました。花は筒状の合弁花で、筒の基部に蜜があり、その蜜を吸ったことから、「吸い葛」という和名が付きました。
合弁の花冠の先端が5つに分かれている様子から、5枚の花弁が合着して、1つの花冠を作っていることが判ります。5枚の花弁先端の内、4枚は合着して上側に反り返り、1枚は下側に曲がり込んでいます。見方によっては手のひらのようであり、親指以外の4本をひっつけて上に反らし、親指を下に広げたような形となっています。
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今度は、オシベとメシベに着目してみました。5本のオシベは薄い黄色い花粉袋を付けています。1本のメシベは薄い緑色で丸い柱頭で判りやすいです。
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更に、下側の曲がり込んだ花弁を取り除いて、上の花弁とオシベ、メシベをしっかり見てみました。
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オシベ、メシベの基部を見てみましたら、オシベは花冠の基部近くから出ています。メシベの基部は見えませんが、オシベと違って、筒の中央から出ていますので、花柄の先端から突き出ているものと推測されました。
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スイカズラの花色が白く見えたり、黄色く変化することについて、調べたり、考えてみました。
まず、白色の花色について。
○白色に見える花は多くある。これらの花にも色素が含まれているが、それは白い色素ではなく、無色透明か、うすいクリーム色の「フラボン」や「フラボノール」などです。でも、人間には白く見えます。昆虫は見える色の範囲が紫外線まで広いので、フラボンなどがよく見えると考えられている。
○花弁の中に多くの空気の小さい泡があり、光があたった時に反射して、白く見えるのです。水しぶき、ビールや石鹸の泡が白く見えるのと同じ原理です。指で押さえて、泡を追い出せば、その部分は無色透明になる。
○フラノボイドは突然変異で欠失することがあり、これらの色素さえ存在しない白い花(アルビノと呼ばれる)、このような純白の花は、英語では「デス・ホワイト」と呼ばれ、自然界では昆虫もほとんど訪れることがなく、淘汰される運命にある。
○純白の花は自然界では極めてまれだが、園芸植物では、カーネーション、トルコギキョウ、ハナショウブに見られる。

黄色く変化するのは。
○開花し始めの花弁は、水分や空気が豊富ですが、受粉が進むと、花弁を目立つ存在にする必要が無くなってきます。
○老化進行に伴い、水分や空気が減少してきますと、もともと存在していた少量のカロテノイドまたは淡い黄色のフラボノイドの濃度が高まり、黄色く見えてくるものと考えられます。更に、水分が欠乏してくると褐色になります。
○自然の植物には、白く見える花はあっても、白い色素は存在しないので、正確に言えば、白花は極めて薄い黄色や極めて薄い赤色等です。

なお、スイカズラについて、今回調べたことを、記載しておきましょう。

スイカズラは、日本全国のほか東アジア一帯に分布し、山野や空地によく見られます。欧米では観賞用に栽培されていますが、また広く野生化し、特にアメリカでは外来種としてクズとともに森林を覆って打撃を与えるなど問題となっています。

スイカズラ属には180種あり、日本には20種ばかりあり、多くは低木です。
つぼみは、金銀花(きんぎんか)という生薬、秋から冬の間の茎葉は、忍冬(にんどう)という生薬で、ともに抗菌作用や解熱作用があるとされ、漢方薬としても利用されます。忍冬の名の由来は、常緑性で冬を通して葉を落とさないから付けられました。
「スイカズラ」の名は「吸い葛」の意で、古くは花を口にくわえて甘い蜜を吸うことが行なわれたことに因みます。砂糖の無い頃の日本では、砂糖の代わりとして用いられていた。スイカズラ類の英名(honeysuckle)もそれに因む名称で、洋の東西を問わずスイカズラやその近縁の植物の花を口にくわえて蜜を吸うことが行われていたようです。
以上
by midori7614 | 2012-06-05 19:06 | 身近なみどり
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