普通に庭などに見られるドイツスズランは、ヨーロッパ原産で広く栽培されている。我が家の北側にも、居心地が良いのか、隣に植えられているニリンソウを駆逐して、増殖をしている。この原因は、ドイツスズランは、地下茎が細く四方に伸びて株を造り細根を出して繁茂しているからである。
葉は、根生葉で互生、長楕円形で先端は尖る、高さは10~20センチ、葉質は厚い。花は、5月ころ、花茎を伸ばして数個の白色壺形の芳香のある花を下向きにつけている。日本自生のスズランは葉より低く位置に、花を下向きに付けるので目立たないので、庭に植えられているケースは少ないようである。
花は下のツボミから開花して、咲きあがる。
花裏をみると萼片らしきものは見当たらず、花柄から白い花冠がぶら下がっている。ユリ科の花なので、白い花冠は3枚の萼片と3枚の花弁が花被として存在し、合弁した結果、白い花冠となったものと考えられる。
花茎1本をみてみましょう。
花茎に付いている様子を見てみましょう。
葉腋から垂れ下がっています。
花冠の一部を取り除いて、オシベ、メシベを見てみましょう。メシベがオシベより長く、花冠の先端近くまで突き出ています。
花の内側を覗きました。オシベ6本、メシベ1本 が見えます。
更にアップして良く見ると、メシベの柱頭は3つに分かれています。ユリ科ですので、3本のメシベが1個に合着していることが判ります。
でも、ユリの果実と違って、秋に赤く熟すドイツスズランの果実は液果で球形です。
よく見てみると、今まで気が付かなかったことに気が付くことが多いものですね。
以上