のん木草・みどり見て歩き

キンラン

5月になり、東高根森林公園、生田緑地、府中の浅間山などで、キンランを見ることができました。
茎の先端に4月から6月にかけて直径1cm程度の明るく鮮やかな黄色の花を総状につけます。花は全開せず、半開き状態のまま。草丈30~50cm。名前の由来は林内で黄色い花が金色に輝いて見えるためです。

黄色いつぼみが上を向いています。このつぼみの状態が花だと思っている人が結構います。
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花茎の下からつぼみが開花していきます。開花した花の構造はランの花の特徴をしっかりと備えています。
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開花の花をアップして、花の構造をよく見てみました。
ラン科植物の花は、非常に独特のものである。ユリなどと同じように、六枚の花びら(外花被片3、内花被片3)があるが、全部が同じ形ではないので、左右対称になる。特に、内花被片の一枚が変わった形になっている。多くのものでは袋や、手のひらをすぼめた形や、あるいはひだがあるなど、他の花びらとは異なっており、これを唇弁(しんべん、リップ)と呼ぶ。他の内花被片二枚は同形で側花弁と言う。外花被片も唇弁の反対側のものと残り二枚がやや違った形をしている。前者を背萼片、後者を側萼片という。
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開花している状態の花柄と花の向きをよく見てみました。
本来、花茎から花が横向きに出れば、唇弁が上になるのですが、多くのものでは花茎から出る花柄がねじれて、本来あるべき向きから180°変わった向き、つまり逆さまになります。そのため、唇弁が下側になって、オシベ、メシベを受ける形になります。
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1997年に絶滅危惧II類(VU)(環境省レッドリスト)として掲載されました。42都府県でもレッドデータブック登録されています。キンランの人工栽培は菌根菌との関係が難しいため、きわめて難しいことが知られています。自生地からキンランのみを掘って移植した場合には、ほとんどが数年以内に枯死するようですので、綺麗だからといって採取して持ち帰らないようにしましょう。
以上
by midori7614 | 2012-05-20 19:01 | 身近なみどり
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