のん木草・みどり見て歩き

ゲンゲ(紫雲英、翹揺)

東高根森林公園等で、花盛りのゲンゲが見られました。本日のブログに、ゲンゲを調べましたので、取り上げてみました。

ゲンゲはマメ科ゲンゲ属に分類される越年草です。中国大陸原産で、レンゲソウ(蓮華草)、レンゲとも呼ばれます。かつて、水田に緑肥として栽培され、現在でもその周辺や湿ったところに散見される全体に柔らかな草です。
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茎の高さ10~25センチメートルで、根本で枝分かれして、暖かい地方では水平方向に匍匐し、60~150センチまで伸びる場合もあります。茎の先端は上を向きます。また、根本から一回り細い匍匐茎を伸ばすこともあります。
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葉は一回羽状複葉、小葉は円形に近い楕円形、先端は丸いか、少しくぼみます。一枚の葉では基部から先端まで小葉の大きさがあまり変わりません。なお、ゆでた若芽は食用(おひたし、汁の実、油いため他)にもなるそうです。
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花茎は葉腋から出て真っ直ぐに立ち、葉より突き出して花をつけます。
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花は先端に輪生状にひとまとまりにつきます。花色は紅紫色だが、まれに白色(クリーム色)の株もあります。
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花をいただいてきて、花の構造を観察しました。
左:正面、右:側面。マメ科特有の蝶形花で、判りにくいですが、旗弁1枚、翼弁2枚、舟弁(=竜骨弁)2枚の合計5枚の花弁です。
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蝶形花の旗弁をそのままにして、オシベ・メシベを収納している翼弁と舟弁を押し下げて、オシベ・メシベを上に出して、見せてもらいました。
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花弁5枚を剥がして、並べてみました。
上:旗弁1枚、左右:翼弁2枚、下:舟弁(=竜骨弁)2枚、中央:萼に付いたオシベ・メシベ。
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オシベ6本、メシベ1本を確認しました。
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萼片もはずしてみて、オシベ・メシベの様子をしっかり見せてもらいました。
オシベ6本のうち5本の花糸は合着していますが、1本のオシベだけは単独で独立しています。この1本のオシベの下の隙間から、緑色のメシベの子房と思われるものがのぞいて見えます。ゲンゲの花のミツは、良い「蜂蜜源」になる。蜂蜜の源となる蜜源植物として利用されているとのことですから、多分、蜜はメシベとオシベの基部の周りにあって、ミツバチがこの隙間から口吻を差し込んで吸うのではないかと推測しました。ミツバチに蜜を吸わせて、そのついでに、花粉を運ばせる巧妙な仕組がここにあるのだと思いました。
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なお、ゲンゲについて、調べたことも記載しておきます。
化学肥料が使われるようになるまでは、緑肥(りょくひ = 草肥:くさごえ)およびウシの飼料とするため、8~9月頃、稲刈り前の水田の水を抜いて種を蒔き翌春に花を咲かせていた。これはゲンゲ畑と呼ばれ、昭和末頃までの「春の風物詩」であったが減少している。
畑は田植えの前に耕し、ゲンゲをそのまま鋤きこんで肥料とした。窒素を固定する根粒菌の働きで、ゲンゲの根には球形の根粒がつく。ゲンゲの窒素固定力は強大で10cmの生育でおおよそ10アール1トン の生草重、4~5キログラム の窒素を供給し得る。普通15ないし20cmに成長するからもっと多くなるはずである。
乳牛を飼っているところでは、飼料とした。休耕田の雑草防止策にもなった。ゲンゲの生える中に不耕起栽培直播して乾田期除草剤を使わないですむ方法、ゲンゲの枯れぬうちに入水、強力な有機酸を出させて雑草を枯死させる方法がある。ただしゲンゲは湿害に弱く、不耕起では連作障害が起きかねず、アルファルファタコゾウムシが大発生するなど難点もある。
ゲンゲというのが標準和名ですが,一般にはレンゲあるいはレンゲソウ(蓮華草)と呼ばれています。10 個ほどの紅紫色の花が車輪状に並んでいる姿が蓮華に似ていることに由来するということです。
以上
by midori7614 | 2012-05-08 18:28 | 身近なみどり
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