のん木草・みどり見て歩き

ドウダンツツジ(灯台躑躅、満天星)

我が家のドウダンツツジが4月下旬に満開となり、本日は散り始めています。花の命ははかないものですね。本日のブログには、このドウダンツツジを取り上げてみます。

ドウダンツツジは、ツツジ科ドウダンツツジ属の植物。"ドウダン"は、枝分かれしている様子が昔夜間の明かりに用いた灯台(結び灯台)の脚部と似通っており、その"トウダイ"から転じたもの、また、漢字表記の"満天星"の方は、中国名に由来する。
落葉広葉樹。低木で、大きくても3m程。本州、四国、九州の温暖な岩山に生えるが、自生地は少ない。庭木や植え込みとしてはごく普通に植えられる。寒冷地でも耐えるが、関東以西の温暖な地に多く植えられる。
花期は、葉が出てから約1週間後(4月上旬~5月中旬頃、地方によって違う)。
e0145782_1031028.jpg

e0145782_10315477.jpg

花序は散形花序である。上に向いていた花芽から5~6本の花柄がぶら下がり、白い釣鐘状の花冠をつける。
e0145782_10323278.jpg

花は、白色、釣り鐘のような感じで、5mm程の大きさ。下から覗くと、中央に1本のメシベが突き出ていて、メシベの花柱の周囲を10本のオシベがギッシリと取り巻いている。オシベの花粉袋(=葯)から2本のススキ(ノギ)上の突起物をだしている。
e0145782_10332475.jpg

e0145782_10334013.jpg

花の裏側を見ると、緑色の萼と白い合弁の花冠が確認出切る。5つの萼片は三角状で、白い花冠は凸凹状に、コブのようなふくらみがある。コブのある理由は、下向きの花なので、蜜が下に流れ落ちないように、このふくらみにためてあるのではないかと推測される。
e0145782_10344065.jpg

e0145782_1035070.jpg

花を取ってきて、花冠の一部を取り除いて、メシベやオシベの様子を観察してみました。
開花したばかりの花では、メシベは機能しているようですが、オシベは花粉袋(=葯)から2本の芒(ノギ)状の突起物を伸ばしていないで、何となく縮こまっていて、まだ機能していないように見える。機能するのに時間差がある、雌性先熟の花かと推測した。
e0145782_10355349.jpg

開花してしばらくした花では、オシベの花粉袋(=葯)から2本の芒(ノギ)上の突起物が伸びて、オシベも機能していると思われた。
e0145782_10363531.jpg

更に、メシベと萼を花冠から抜き取ってみました。左は萼とメシベ。右は花冠の半分とオシベ。メシベは萼の中心から出ていて、オシベは花冠の膨らんだコブ状の基部から出ています。オシベの花糸の基部は有毛で、ここに蜜が付いて、虫の口吻を伸ばさせるのではと思いました。
e0145782_1037326.jpg

オシベに着目して、見てみました。
e0145782_10374775.jpg

e0145782_1038996.jpg

今度は、別の花で、花冠の上部を切り取って、メシベ、オシベを観察しました。
オシベの花粉袋(=葯)から2本の芒(ノギ)上の突起物がでている仕組は、ツツジ科のアセビ属、ネジキ属、ドウダンツツジ属などの下向きに釣り鐘状に裂く花に共通しています。
下向きの花の蜜を吸いに来るマルハナバチなどが口吻(こうふん)を伸ばして蜜を吸う時に、口吻が芒(ノギ)上の突起物に触れて、花粉袋をゆらすと、花粉がマルハナバチの頭に零れ落ちる仕組となっているようです。そして、横向きや上向きに花を咲かせる普通のツツジの花粉は粘着性がありますが、下向きの花の花粉はサラサラとこぼれやすくなっているとのことです。
e0145782_1038455.jpg

以上
by midori7614 | 2012-05-02 10:40 | 身近なみどり
<< キリシマツツジ系の二重咲きツツジ サヤエンドウ >>