のん木草・みどり見て歩き

3月20日府中市郷土の森の梅の品種

お彼岸を過ぎたのに、今年は、只今が梅の見ごろのように思われます。
まず、梅の品種について、記載してみましょう。

1.梅の品種分類について
 和名ウメ、学名Prunus mume 英名Japanese apricot(日本のアンズ)、
中国名 梅(メイ) バラ科サクラ属の落葉高木。
 樹皮はかたく、多数の枝を出す。葉は互生、葉に先立って開花する。花の色は白、淡紅、紅色、濃紅色、一重咲き、八重咲きなど園芸品種は300種以上ある。一重咲きの花は、蕚片、花弁ともに5枚、メシベ1本、オシベ多数。

 梅の分類には、「植物学的分類」と「園芸上の分類」がある。
(1)植物学的分類
 故牧野富太郎博士は、ウメを次のようないくつかの変種に分類している。
①豊後梅 アンズとウメの雑種。
②小梅 葉も花もふつうのものより小柄で、果実も小さい。
③てっけん梅 花弁は蕚片より小さく、いわゆるしべ咲きとなる。
④座論梅 八房ともいい、一つの花中に子房が数個あり、一つの花から数個結実する。
⑤緑蕚梅 青軸ともいい、蕚が緑色を帯び、新梢も緑色を呈する。

(2)園芸上の分類
果実の収穫を目的とする「実梅」と、観賞を目的とする「花梅」に分ける。さらに、「花梅」を木の性状により、次の7種類の「性」に分ける。
①野梅性(原種に近い、葉が比較的小さく、枝もよく出て、香りが良い、花は中輪で白色が多い) 
②紅筆性(つぼみが筆の先のようにとがり、紅色になる) 
③難波性(葉が丸く、枝が細かい、香りが良い、花は白色が多いがまれに淡紅色) 
④青軸性(つぼみが緑白色、枝は濃い緑色) 
⑤豊後性(杏との自然雑種、枝が太く、葉は丸く大きい、葉に毛がある、花は大輪で淡紅色)
⑥杏性 (杏との自然雑種、枝は豊後性よりやや細い、葉は大きくなめらか、花は中輪で淡紅色) 
⑦紅梅性(枝は細く密に出る、枝の断面の中心部髄が紅色、花は多くは中輪で紅色)  
以上の性のほか、性とは関係なしに葉や枝の色形の変化で枝が垂れ下がるものを「枝垂れ」、葉の形が本来のウメと異なるもの、あるいは斑入り、絞りなど色の変化のあるものを「葉変わり」、新しい枝に黄白色の斑が入り、冬に紅色となるもの「錦性」、新しい枝に筋状の斑が入るものを「筋入り」という。また、竜が臥したように枝が地をはうものを「臥竜梅」という。

本日のブログには、3月20日に府中市郷土の森で撮影してきました「梅の品種」を掲載してみます。

豊後。
実梅。大輪。一重も八重もある。花粉多い。やや自家結実性。果実特大。品質中。樹勢強く直立性。
e0145782_14424913.jpg

南高。
実梅。大輪。花粉多い。自家不結実性。果実大。品質上。樹勢強。2月下旬~3月中旬咲
e0145782_14431796.jpg

白加賀。
実梅。大輪。花粉少ない。自家不結実性。果実大。品質上。樹勢強。
e0145782_1444510.jpg

見驚。
淡紅から移り白。野梅性。大輪。はでな花。樹勢強健。庭木用。2月上旬~3月中旬咲。
e0145782_14443824.jpg

玉梅。
実梅。中輪。花粉多い。自家不結実性。果実大。品質上。樹勢中。青軸
e0145782_14451945.jpg

長束。
実梅。大輪。花粉多い。自家結実性が比較的強い。果実中の大。品質中。樹勢中。
e0145782_14455830.jpg

紅千鳥。
紅梅性。中輪。旗弁が出る。明るい赤。丈夫で庭木用。2月上旬~3月中旬咲。
e0145782_14464573.jpg

養老。
実梅。中輪。花粉多い。自家不結実性。果実大。品質中。樹勢中。
e0145782_14472328.jpg

塒出錦。
野梅性。大輪。開花の後、色濃くなる。錦性、筋入りもある。盆栽用
e0145782_1448835.jpg

道知辺。
野梅性。大輪。紅のち紫紅色。受け咲き。強健。盆栽・庭木用。1月中旬~2月上旬咲。
e0145782_14484952.jpg

藤牡丹。
豊後性。大輪。蕾は紫色から満開で淡紅色。2月上旬~3月中旬咲。
e0145782_14492555.jpg

小向。
実梅。大輪。青梅の梅林に多いと書かれている。
e0145782_1450858.jpg

唐梅。
紅梅性。中輪。赤筋が入り、弁端ぼかし。盆栽・庭木用。1月中旬~2月上旬咲。
e0145782_14504258.jpg

花香実。
実梅。中輪。花粉多い。自家結実性が比較的強い。果実中の大。品質中。樹勢中。
e0145782_14541661.jpg

新茶青。
野梅性。大輪。抱え咲き。弁質厚く、茶青に似るが、若枝は緑色で強健。
e0145782_14551073.jpg

鹿児島紅。
三重。紅梅性。中輪。シベは赤色で正開。蕚はこげ紅茶色。盆栽・庭木用。
e0145782_14554381.jpg

八重野梅。
野梅性。大輪。花は平開。つぼみはやや紅。樹勢強健。気品ある。府中では1月上旬咲く
e0145782_1456311.jpg

白牡丹。
移り白。豊後性。大輪。花形正しく、シベは短く正開。蕚は紅茶色。庭木用。
e0145782_14571541.jpg

満月。
野梅性。中輪。早咲き。花弁丸く、大きく重なって一つの円に見えるのでこの名がある。
e0145782_14574860.jpg

ここまでは、調べることが出来ましたが、これからの分はまだ調べていません。そのうち、時間の余裕が出来ましたら、インターネットの検索で調べてみようと思っています。写真だけ掲載しておきます。
野梅。
e0145782_14583781.jpg

内裏。
e0145782_14591430.jpg

蝶の羽重ね。
e0145782_150438.jpg

玉垣。
e0145782_1503330.jpg

朝鮮梅。
e0145782_1511092.jpg

佐橋紅。
e0145782_1514754.jpg

黒田梅。
e0145782_1521840.jpg

ひなくもり。
e0145782_1535761.jpg

沢山の品種の花を紹介しましたが、これらの花は花弁の枚数、色の違いにも着目していますが、オシベとメシベについても着目しながら撮影しました。オシベについては、花粉がまだ付いている花を選びました。メシベについては、ほとんどの花がメシベ1本ですが、メシベが複数のものもあります。今回は、花の裏側の萼の色は紹介できていませんが、紅色の萼と緑色の萼があります。良く見ると、いろいろと違っているものですね。

最後に.梅の雑学知識を記載しておきましょう。
(1)ウメの品種数?
 栽培の歴史が古いだけに、花梅約300品種、実梅約100品種と言われてます。

(2)花の大きさの基準?
 花の大きさは栽培法、樹勢、樹齢等によって異なるが、便宜上、満開時の花の直径によって次のように分けている。
極大輪4㌢以上)、大輪(3~4㌢)、中大輪(2.5~3㌢)、中輪(2~2.5㌢)、小輪(1.5~2㌢)、極小輪(1.5㌢以下)

(3)開花期
 梅の花が見られる期間は、12月上旬から4月上旬ですが、同じ品種でも、九州では東京より2週間ほど早く、東北では3週間くらい遅れるようです。ここで記載した咲く時期は東京の事例です。
さて、12月より身近で見られた早咲きの品種には、次のものがありました。
①八重寒紅 早咲きの八重の紅梅。 府中郷土の森、生田緑地梅林、東高根、妙楽寺で見られた。
②八重野梅 早咲きの八重の白梅。 府中郷土の森で見られた。
③水心鏡 八重野梅の仲間と思うが生田緑地梅林ではこの名札でした。 
④冬至梅 12月の冬至の頃に咲く一重の白梅。府中郷土の森、広福寺で見られた。

(4)「梅」という字のつく樹木
 「蝋梅(ロウバイ)」、「黄梅(オウバイ)」、「檀香梅(ダンコウバイ)」は「梅」の咲く頃に咲き、どこか梅と共通点があるので、梅の字が付けられたと思います。でも、「蝋梅(ロウバイ)」はロウバイ科ロウバイ属、「黄梅(オウバイ)」はモクセイ科ソケイ属、「檀香梅(ダンコウバイ)」はクスノキ科クロモジ属で、梅の仲間でないどころか、それぞれ同じ仲間ではありません。(植物の名前では、このような事例が沢山あります。例えば、キリ、イイギリ、アオギリ、ハリギリも全部違う仲間です。)但し、鎌倉瑞泉寺に2月下旬に見頃となる「黄梅」という有名な梅の樹木があります。

(5)観梅のポイント
花を眺め、楽しむのは、人それぞれで良いのですが、昔の風流人、現代の茶道をされる人は、次のポイントを挙げていますので、ご参考に3点を列挙しておきます。
①花とつぼみの色を見る。(花びらだけでなく、萼の色・形も楽しく眺める。)
②枝ぶりを眺める。(枝がいろいろと曲がっているのを楽しく眺める。)
③ほのかな香りを嗅いで楽しむ。(開花したての、花粉が多い花が良く香る。)

以上
by midori7614 | 2012-03-24 15:07 | 身近なみどり
<< 3月20日府中市郷土の森の草花 3月20日 府中市郷土の森の樹木の花 >>