のん木草・みどり見て歩き

シラン(知らん?)種子

4日にシンビジュームの花を観察しましたが、我が家のシンビジュームは実を結びません。仕方がないので、同じランの仲間でシンビジュームの花の構造に良く似ているシランを観察してみることにしました。丁度、我が家の庭で、この時期に、実をつけているシランの果実と種子を観察し診ましょう。

シランの花は毎年5~6月に咲いています。
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花の構造はシンビジュームとよく似ています。
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シランの果実。
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果実を開くと、数万個~10数万個と言われる沢山の種子が出てきます。
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種子をアップしてみました。
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更に、40倍にアップしてみると、種子の様子が判りますが、このブログには残念ながらアップロードできません。パワーポイントには掲載できますので、ワークショップ授業の時にお見せしましょう。

このように小さくて、養分の貯えがない、沢山の種子は、どのように芽を出し、育つのかが不思議ですね。
NHK趣味悠々・草花ウオッチングの記載によれば、発芽率は1%前後と低いのですが、数が多いので、それでも1千本前後が生えてくることになります。
種子にほとんど養分の貯えがありませんので、生長はおぼつかないですね。
つまり、ランの種子は、胚と呼ばれる種子の中身が数十細胞しかありません。しかも、ただの細胞かたまりで、根はおろか葉も分化していませんし、発芽の栄養になる胚乳も皆無で、自力で生えることは不可能と言われています。
ランの発芽を助けているのはラン菌と呼ばれる内生菌なのです。種子に侵入したラン菌は、胚の細胞の中で溶かされ、ランの栄養になります。細胞は分裂を始め、条件が良ければ3ヵ月くらいで最初の葉が見られるそうです。
独創的な進化を遂げたランの仲間は、根の細胞の中にラン菌と呼ばれる内生菌を共生させています。そのラン菌は窒素や金属イオンなどの微量養分を吸収します。ランの細胞内で繁殖したラン菌は、やがて溶かされてランに吸収されます。つまり、ランはラン菌を食べて生長します。
ラン菌はランの発芽や生長を助ける為に、ランの種子へ侵入するとは思われません。ランの種子を美味しいエサだと思って侵入したら、次々に溶かされて逆に食べられてしまうと言うのが実態ではないかと推測されています。きれいなランはやはり恐ろしい植物だと言えるのでしょうか?皆さんは、どのように考えますか?

本日はここまでとします。

明日は、温室で見られる唇弁(リップ)を特殊に変化させた不思議に思えるランを観察~考察してみましょう。
以上
by midori7614 | 2012-01-07 08:27 | 身近なみどり
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