のん木草・みどり見て歩き

ロウバイ不思議発見

昨日2日に、かわさき市民アカデミーのみどり学Ⅱワークショップ・・・・に触れました。このワークショップは、4年前に、かわさき市民アカデミーのみどり学Ⅱのサークルである「葉っぱ会」の数名が、発起人となり、新たに開設したワークショップでした。2年前から、テーマを「植物の不思議発見」として、2012前期も受講生募集を行います。1月13日に、募集案内が出来上がる予定ですので、日程・学習内容をご覧下さい。

本日のお題を、「ロウバイ不思議発見」としましたのは、ワークショップの授業と同様に、ロウバイ観察をしている過程で、「不思議だなあ」と気がついた事柄について、取り敢えず、まとめてみようと思ったからです。

気がつくままに、列挙してみましょう。

1.何故、寒い・乾燥した冬の時期に、花が咲くのでしょうか?
お正月頃に咲き、花の少ない冬の季節には、うれしい花ですが、この時期に咲くのは珍しいですね。
図鑑で調べてみると、ロウバイは中国原産の落葉低木です。江戸時代には渡来していたと言われています。
従って、原産地の環境では、冬の時期に咲いても、不思議なことではないのでしょう。
私の推測ですが、原産地は中国の暖かい地方ではないかと思います。その場所は冬でもいろいろな花が咲いている常夏的な温暖な気候の場所で、その環境に適応して進化した植物ではないかと思います。江戸時代に渡来して、四季の変化のある日本の環境に、馴化して、きれいな、珍しい花であるところから、園芸品種として改良されて、更に大きな、きれいな花を咲かせるようになったものではないかと思います。

2.外側の黄色い光沢のある”蝋細工”のような花びらは珍しいし、不思議ですね?
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図鑑によれば、蝋細工のような、梅に似た花であることから、「蝋梅」の名になったらしいと書かれています。
冬の時期に咲くフクジュソウの花びらも、ロウバイの花びらに似て、光沢がありますね。フクジュソウの場合は、パラボナアンテナみたいに、開いていて、太陽の光の熱を中心のメシベを暖めています。私の推測ですが、 寒さや霜から身を守るために、花びらの表面に葉のクチクラ層が覆い、蝋細工状に艶のある花びらに適応し、進化したものではないかと思います。
雪に積もられても平然と咲いている花。
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もう一つ、推測されるのは、冬~初春の時期は、周囲が褐色で暗い黒い感じですね。この中で、黄色はくっきり浮かび上がるよう目立つ色です。寒くて、虫の少ない時期ですから、黄色で目立った花だけが、虫を集めて授粉してもらい、子孫作りに成功して生き残ってきたのではないかと思います。

3.花の香りが強いのは何故でしょうか?

普通のロウバイの香りは私の好みではありませんが、ソシンロウバイの甘い香りは大好きです。
普通のロウバイ
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ソシンロウバイ
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香りが強いのは、有性生殖器官としての花は、虫を集めて授粉してもらう必要があります。寒くて、虫の少ない時期ですから、香りを強くして、虫にきてもらう必要があるのだろうと推測します。
他にも、甘い樹液を作ることで、寒さで凍結しないように、細胞内の糖分濃度をたかめていることも想像されます。

4.落葉樹なのに、前年の葉が緑色または褐色の枯葉をつけたままでも、花を咲かせるのは何故でしょうか?
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葉は、ふつう花が咲く前に落葉するが、開花時にまだ残っていて徐々に落葉する場合もあるようですね。

枯れ葉と一緒に咲いています。
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シナマンサクが枯葉を付けたまま黄色い花を咲かせます。
ヤマコウバシやカシワが冬芽が芽生えるまで、枯葉を付けてままでいます。
ロウバイも似たように、枝から落葉する際に出来る「離層」の作られ方が弱いのではないかと推測します。
原産地の中国の様子が判る文献などをまだ見たことがありませんので、私の推測になりますが、原産地は温かくて、そこのロウバイは落葉せずに常緑樹だったかもしれません。常緑樹が寒い日本へ植栽されて、日本の寒さや乾燥に適応するために、落葉する性格を帯びてきたものではないかと想像しています。

5.葉の表面はザラザラした感触で、葉の先端から葉の基部の方へなでると、強い抵抗がありますね。何があるのでしょうか?これは何の目的・役割りがあるのでしょうか?
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何があるかは、葉の表面に逆毛上に、短い硬い毛が生えているからです。一度、触ってみて下さい。 

何の役割りがあるのかは、文献を見たことがありませんので、私の推測になりますが、原産地は温かくて、常夏の地であれば、雨も強く降ると考えられます。雨水が大きな葉の表面に貯まると負担が大きいので、いち早く葉先から流し落としたいでしょうね。
もう一つ、考えられるのは、葉先から小さい虫がよじ登れないように、逆毛上に硬い毛が生えていると推測されます。

まだまだ、ロウバイについては、いろいろな不思議だと思われる疑問があると思いますが、3日間もロウバイ(狼狽?)続きでしたので、今回は一応ここまでとします。

みどり学Ⅱワークショップでは、受講生の疑問・質問を大切にし、受講生と一緒にいろいろと推測してみることにしています。昨日2日に、花の中を覗き視ることをしましたが、本日は、観察した疑問点について考察し、推測ではあっても、診断するように診ることにつなげていければ良いと考えてみた次第です。この内容は、次回ワークショップの際に、時間が余れば、パワーポイントで説明したいと思っています。

明日は、我が家に咲き始めたシンビジュームについて、「視る→観る→診る」をしてみたいと思います。
以上
by midori7614 | 2012-01-03 08:03 | 身近なみどり
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