のん木草・みどり見て歩き

前橋・沼の窪のザゼンソウ

3月5日、ぐんまフラワーパークを見た後に、バスで20分ほど離れた前橋・沼の窪にザゼンソウを見に行ってきました。

2~3月頃に、赤城山の麓にある沼の窪市有林内では、雪の間から、顔をのぞかせるザゼンソウが細ヶ沢川の源流に沿って幅50メートル、長さ1300メートルにわたり群生しています。
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サトイモ科の湿地帯に生える多年草で、花の形が座禅を組む僧侶の姿に似ていところから座禅草と名付けられています。
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ザゼンソウの花は花弁のないたくさんの花が集まり棍棒状になっています。このような花の集まりを肉穂花序と呼んでいます。この花序を包む大きな苞が仏炎苞です。開花期はとても寒い時期です。花弁のない花の咲き方はこんな様子です。先に雌しべが現れ、先が伸びて開きます。その後雄しべが現れ、黄色い葯から花粉がこぼれます。
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この肉穂花序の温度は開花の段階と関連があり、柱頭が開いている時期に最も高く、葯が開き花粉がこぼれ落ちる時期には低くなっていきます。開花する際に、肉穂花序(にくすいかじょ)で発熱が起こり約25℃まで上昇する。
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そのため周囲の氷雪を溶かし、いち早く顔を出すことで、この時期には数の少ない昆虫を独占し、受粉の確立を上げている。開花後に大型の葉を成長させる。
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ザゼンソウの発熱細胞には豊富にミトコンドリアが含まれていることが明らかになっている。しかしながら、発熱の詳細な分子メカニズムは、現在のところ分かっていない。動物における発熱には、「脱共役タンパク質」(だつきょうやくたんぱくしつ)が関わっていることが突き止められているが、このタンパク質は、発熱しない植物にも幅広く存在しており、ザゼンソウの発熱に関与しているかは不明である。
発熱時の悪臭と熱によって花粉を媒介する昆虫(訪花昆虫)であるハエ類をおびき寄せると考えられている。全草に悪臭があることから英語では Skunk Cabbage(スカンクキャベツ)の呼び名がある。
一つの肉穂花序には約100個の小花(両性花)がある。個々の小花は雌性先熟の開花システムを持ち、雌性期(雌蕊のみが成熟して露出した期間)と短い両性期(雌蕊と雄蕊が同時に露出する期間)を経て、雄性期(雄蕊のみが露出した期間)の順で性表現を変える。花序での発熱は雌性期と両性期で顕著であり、雄性期に至ると急速に発熱は低下する。この植物は自家不和合であり、昆虫などによる送粉(花粉の運搬)を必要とする。しかしながら気温の低い時期に開花するため、訪花昆虫の活動は低調であり、そのため種子の結実率は低い。
多くの種子は野ネズミによって食害されるが、一部は野ネズミの貯食行為によって運ばれる。種子はそれによって散布され、被食を逃れて発芽することが出来る。
以上
by midori7614 | 2011-03-10 17:55 | 関東のみどり
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