のん木草・みどり見て歩き

サギソウ

本日も、猛暑が和らぎ、比較的、過ごし易い日となり、暑さ負け気味の身体も癒されます。1週間前に入院した孫の退院許可がでましたので、午後に、病院へ迎えに行き、我が家へ連れて来ました。2泊3日の予定で、我が家で、息子家族も過ごすことになり、孫が4名とその親3名で、賑やかであるとともに忙しくなりました。
明日以降のブログは、もしかするとお休みさせていただくかもしれません。

今日のブログには、東高根森林公園で見られましたサギソウについて、取り上げてみます。

サギソウ(鷺草)とは、ラン科ミズトンボ属、或いはこの属を細分化したサギソウ属に分類される湿地性の多年草です。

7月~9月に白い花が咲きますね。唇弁が幅広く、その周辺が細かい糸状に裂ける様子がシラサギが翼を広げた様に似ていることからこの名前で呼ばれる。この花には3~4cmにもなる長い距があり、この末端に蜜が溜まっています。花は、特に夜になると芳香を発します。サギソウの花言葉は「夢でもあなたを想う」で、夜の芳香からつけられたものと思われます。
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20~30 センチの花茎を伸ばし,先端に 2,3 個の花をつけます。萼片は小さく緑色で 3 枚,花弁は白く 3 枚で,そのうちの 2 枚の大きな唇弁は縁が細かく裂けています。 花の後ろには長い緑色の管状の距と呼ばれるものがついており,半透明なので中に少し液体が溜まっているのが見えます。これが、蜜のようですので、機会があれば、距を裂いて舐めてみたいものですね。
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花をアップして見ました。この花は蛾による花粉媒介の送粉シンドロームの特徴を示しており、距の長さに見合った長さの口吻を持つセスジスズメなどのスズメガ科昆虫が飛来して吸蜜するそうです。この時に花粉塊が複眼に粘着し、他の花に運ばれるとのことです。スズメガ科のガは飛翔力に富み、かなりの長距離を移動するので、山間に点在する湿地の個体群間でも遺伝子の交流が頻繁に起きていることが示唆されています。
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サギソウは、九品仏のお寺さん、昭和記念公園、箱根湿性花園でも、見たことがあります。また、個人の方でも、栽培されておられる方も多いですね。
とかく、白鷺に似ている白い花弁だけに注目されますが、不思議な長い距についても、一度、良く見てあげて下さい。

ついでに、今回、調べた事項を、ご参考として記載しておきます。

葉は根出葉が少数つく。花期になると茎は単立して高く伸び、20cmから時には50cmにも達し、先端近くに1輪から数輪の花をつける。地下には太い根が少数つく。また根によく似た太い地下茎が何本か伸び、この先端が芋状に肥大してこの部分だけが年を越す。

日当たりのよい湿地に生えるが、しばしば観賞用に栽培される。先述の地下茎の先端に形成される芋での栄養繁殖で容易に増殖できる事に加え、種子による繁殖も無菌培養などにより比較的容易なため、園芸店では1球あたり数百円以下で大量に販売されている。にもかかわらず、保護されている自生地ですら盗掘が絶えない。遠目にも目立つ開花期は、移植に最も不向きな時期であり、注意深く掘りあげなければ枯れてしまう。
開発による自生地の減少に加えて、採集圧が加わるため、今では自生状態でみられる場所はきわめて限られる。
なお、本種は市販球根を1回開花させるだけなら難しくはないが、植物ウイルスの感染による枯死がしばしば見られ、同一個体を長年にわたって健全な状態で維持栽培するのはベテラン栽培家でも容易ではない。

サギソウは世田谷区の「区の花」に指定されている。昔は大規模なサギソウの自生地が存在したためである。また、世田谷区にはサギソウに絡んだ昔話も残っている。吉良頼康公の側室「常盤姫(ときわひめ)」が悪い噂話のために追放され、身重で逃亡し、自害して身の潔白を証明しようとした。その際、飼っていた白鷺の足に遺書をくくり付け飛ばしたのだが、白鷺は途中で力尽きて死んでしまう。死因は飛び続け力尽きたとも、鷹狩の鷹や弓矢に落とされたともいわれている。その白鷺が多摩川のほとりでサギソウになったという御伽噺(おとぎばなし)である。現代、世田谷区にはサギソウの自生地は残っていない。世田谷のサギソウは、九品仏などの寺社や公園の人工的な湿地にあるものか、園芸用に育てられているものしか姿を見ることが出来ない。夏には「サギソウ祭り」というイベントが開かれ、そこではサギソウの鉢植えも売られている。 また、兵庫県姫路市の市花にも選定されている。

以上
by midori7614 | 2010-08-20 19:06 | 身近なみどり
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