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オシベが花弁化するオオムラサキツツジ
昨日の雨が止んで、良いお天気となりました。当分、太陽が顔を出すお天気が続くようで、楽しみですね。
でも、私の予定は、明日24日が今年度の会長を引き受けている小さな山の会の5月定例会、明後日25日は私がコーデイネーターをしているかわさき市民アカデミーみどり学Ⅱワークショップの授業で、講師をやる日ですので、この2日間はパソコンに向き合う時間は持てそうにありません。本日も、なにかと準備していますので、調べる時間が取れませんでした。そこで、簡単ですが、オシベが花弁化していましたオオムラサキツツジを見つけましたので、これをブログ掲載します。

オオムラサキツツジは花の大きなツツジで、公園や道路脇の植え込みによく植えられています。我が家の庭にも一株植えてあります。
このツツジはケラマツツジ(慶良間躑躅)とリュウキュウツツジ(琉球躑躅)あるいはキリシマツツジ(霧島躑躅)との交配によってできたと言われています。

我が家のオオムラサキツツジは原種に近く、メシベ1本、オシベ10本のタイプです。

花の裏側を見てみました。花弁5枚が合弁したことが推測できます。


短い萼片をアップして良く見ると、かなり長い毛が生えています。

花弁の一部を取り除いて、花の内側の様子を見てみました。ネクターガイド(蜜への道標)がはっきりしています。メシベ、オシベがネクターガイドの方向に曲がっていて、蜜を求めて集まる蝶や昆虫の腹部に花粉を付けたり、メシベの柱頭で受粉したりしやすいように工夫されています。

道路脇の植え込みでは、オシベの数が9本以下のものや、オシベが花弁に化けているものが見られます。園芸植物として、変化しているのだろうと思いました。




以上
# by midori7614 | 2012-05-23 18:21 | 身近なみどり | Comments(1)
キリ(桐)
昨日21日は、かわさき市民アカデミーのサークル葉っぱ会の見て歩き行事で、国分寺の殿ヶ谷戸庭園から真姿の池、武蔵国分寺、武蔵国分寺公園を歩いてきました。帰宅が遅くなり、疲れましたので、ブログ更新をお休みしました。

今日は雨降りで、お蔭さまで、25日のみどり学Ⅱワークショップの授業準備をすることが出来ました。本日のブログには、キリを取り上げて見ました。

キリの花は5~6センチの両性花で淡紫色(藤色)、小枝の先に円錐花序を形成する。開花は開葉前の4月下旬の後半に始まり、5月上旬ごろが盛花期となり、下旬に終わる。近所の空き地になっている所に、キリの木があるので、花を観察してみました。

昨年実った果実のカラ(右側)を付けたまま、花が咲いていました。

一方、花と同時に葉も展開していました。

円錐花序。

花数個をアップしてみました。

茶色の咢と淡紫色の花冠を確認しておきましょう。

花1個をアップしてみました。

花を下から覗きこんでみました。下側の花弁の内側にランのネクターガイド(蜜への道標)と同じような2本の盛り上がったレールが見られます。蜜を求めて来たマルハナバチはこのレールの中を歩き、奥までもぐりこんで、蜜を吸い、その後、レールの中を後ずさりして、頭の上に花粉を付けたり、頭に付けていた花粉をメシベの柱頭に付着させるのだろうと推測しました。


そこで、合弁花を裂いて、花冠の中を見てみました。短いオシベとメシベが花冠の基部の方に隠されていました。花弁のしわが巧妙なネクターガイドになっていますね。

基部の方のオシベとメシベをアップして見ました。薄茶色の花粉袋を付けているのがオシベ、白いだけの1本がメシベです。

花冠を萼からはずしてみました。萼とメシベは一体でしっかり付いています。花冠とオシベは一体です。

今度は、オシベとメシベに着目して、横から見えるように、裂いて見ました。予想と違った、オシベとメシベは基部の方で曲がって、上方の花弁の内側に付着するようなっています。マルハナバチが蜜を求めて奥に入れるようになっている仕組み・構造は巧妙に作られているのに感心させられました。3025

蜜があるのかどうかを確認するため、萼に包まれた花冠の基部の様子を見てみました。蜜で濡れて、光っています。

外側から見ているだけの時には、全く気が付かなかった花の巧妙な仕組みを勉強させていただきました。

今回、キリについて調べたことを、皆さんのご参考に少し記載しておきましょう。

キリの花はキクとともに皇室の紋章で、キクは正紋、キリは副紋です。花の数によって、「五三の桐」、「五七の桐」と区別され、皇室の紋は後者です。功績のあった臣下に朝廷から紋章として葉と花をかたどった桐紋(きりもん)を賜ったとのことです。秀吉の太閤紋は有名です。桐紋は日本を代表する文様でパスポートの表紙はキクですが、地紋はキリのデザインになっています。

日本で最も大きな単葉をもつ木である。特に幼齢木の葉は、20~30センチと大きい。葉は通常、対生で、葉柄が長い。葉の両面とも粘りのある毛がある。
若葉の表の毛深さ。

若葉の裏の毛深さ。
キリは研磨すれば光沢があり、狂いや割れが少なく、湿気や熱気を防ぐ性質がある。材に細かい空隙が多いため断熱効果もある。熱伝導率が低く燃えにくい。火事に遭ってもその外側だけが焦げて、炭化すると火を通しにくくなる。
桐(きり)は、吸湿性に富み、軽く加工しやすいことから、材部分は、家具、工芸品、楽器、下駄などに用いられる。琴や琵琶などの楽器材として用いられているのは、材の空洞が多いため、音の響きがやわらかいからである。キリの下駄の歯はやわらかいので摩滅が早いと思われるが、歯の表面に砂や土粒などがくい込むため、摩滅を遅くしている。
 田舎では女の子が生まれるとキリを植えて、お嫁入りの時にその樹を切って箪笥にするという風習があった。

名の由来は、キリの木の枝を切っても、すぐに芽が出てきて、きりが無いという生態から、キリになったという。
桐は、生命力が強く、生長が早いので繁殖は、挿し木、葉押し、種子などで容易に栽培ができる。
以上
# by midori7614 | 2012-05-22 18:08 | 身近なみどり | Comments(1)
キンラン
5月になり、東高根森林公園、生田緑地、府中の浅間山などで、キンランを見ることができました。
茎の先端に4月から6月にかけて直径1cm程度の明るく鮮やかな黄色の花を総状につけます。花は全開せず、半開き状態のまま。草丈30~50cm。名前の由来は林内で黄色い花が金色に輝いて見えるためです。

黄色いつぼみが上を向いています。このつぼみの状態が花だと思っている人が結構います。

花茎の下からつぼみが開花していきます。開花した花の構造はランの花の特徴をしっかりと備えています。

開花の花をアップして、花の構造をよく見てみました。
ラン科植物の花は、非常に独特のものである。ユリなどと同じように、六枚の花びら(外花被片3、内花被片3)があるが、全部が同じ形ではないので、左右対称になる。特に、内花被片の一枚が変わった形になっている。多くのものでは袋や、手のひらをすぼめた形や、あるいはひだがあるなど、他の花びらとは異なっており、これを唇弁(しんべん、リップ)と呼ぶ。他の内花被片二枚は同形で側花弁と言う。外花被片も唇弁の反対側のものと残り二枚がやや違った形をしている。前者を背萼片、後者を側萼片という。

開花している状態の花柄と花の向きをよく見てみました。
本来、花茎から花が横向きに出れば、唇弁が上になるのですが、多くのものでは花茎から出る花柄がねじれて、本来あるべき向きから180°変わった向き、つまり逆さまになります。そのため、唇弁が下側になって、オシベ、メシベを受ける形になります。


1997年に絶滅危惧II類(VU)(環境省レッドリスト)として掲載されました。42都府県でもレッドデータブック登録されています。キンランの人工栽培は菌根菌との関係が難しいため、きわめて難しいことが知られています。自生地からキンランのみを掘って移植した場合には、ほとんどが数年以内に枯死するようですので、綺麗だからといって採取して持ち帰らないようにしましょう。
以上
# by midori7614 | 2012-05-20 19:01 | 身近なみどり | Comments(1)
フジ(藤)
本日は良いお天気でしたが、25日のかわさき市民アカデミーみどり学Ⅱワークショップの授業で使用するパワーポイントがまだ完成していないので、その作成に努めました。頭の中では、授業内容の構想はかなり前に出来上がっているのですが、いざどの写真を使い、レジメにどのように記載するかを決めようとすると、予想外に時間がかかってしまいます。この仕事を仕上げるまでは、外に出かけても、落ち着かないので、早く仕上げたいと思っています。パワーポイント作成で使用する写真と説明文などを、ブログでもご紹介しておきます。

昨日のハリエンジュに続き、同じマメ科のフジについても、同じように観察してみましたので掲載しておきます。

5月から、近所の妙楽寺、宿河原緑化センター、生田緑地などで、咲いていました。

花穂を長く伸ばして紫色の蝶形花を多数つけて垂れ下る。


マメ科の植物には、蝶の形に似た蝶形花をもつものがたいへん多い。蝶形花の名前は、あたかも蝶のような形を、5つの花弁がつくることに因んでいます。蝶の頭の部分と思しき位置にある花弁は旗弁で、2対の羽根のように見えるのが翼弁と龍骨弁と呼ばれます。旗弁は1個で、真正面から見ると、花の上方に他の花弁と向き合うようについています。


旗弁、翼弁、竜骨弁、束状になっているオシベとメシベ、萼を分解して、並べてみました。

束状になっているオシベとメシベをアップして見てみました。薄い緑色の1本がメシベ、白い花糸がオシベ10本、メシベとオシベの基部を包みこんでいる紫色のものが萼です。束状になっているオシベ10本のうち、1本だけが合着されずに、独立していて、メシベの花柱との間に隙間を作っています。昆虫が口吻を突き込みやすいようになっています。巧妙な仕組みに驚かされます。

合着しているオシベの花糸を裂くと、しっかりしたメシベの子房が出てきます。この子房が豆のサヤになるんですね。

以上
# by midori7614 | 2012-05-19 19:11 | 身近なみどり | Comments(0)
ハリエンジュ(別名:ニセアカシア)
本日は、かわさき市民アカデミーみどり学Ⅱワークショップの野外観察会で、よこはま動物園ズーラシアへ出かける予定でしたが、昨日の夜発表の天気予報が悪かったので、昨夜のうちに中止決定させていただきました。朝から、雨上がりの良い天気でしたが、昼頃に、予報どおり強風と雹混じりの激しい雨が降りましたので、行かなくて良かったと思いました。今日のブログでは、ハリエンジュ(別名:ニセアカシア)を取り上げてみました。

5月中旬から、府中の浅間山、よこはま動物園ズーラシアなどで、白い花が目立つ花です。

新枝の脇から花穂を長く伸ばして白色の蝶形花を多数つけて垂れ下る。


マメ科の植物には、蝶の形に似た蝶形花をもつものがたいへん多い。蝶形花の名前は、あたかも蝶のような形を、5つの花弁がつくることに因んでいます。蝶の頭の部分と思しき位置にある花弁は旗弁で、2対の羽根のように見えるのが翼弁と龍骨弁と呼ばれます。旗弁は1個で、真正面から見ると、花の上方に他の花弁と向き合うようについています。

花をいただいて詳細に見てみました。
花の裏側から。茶色が萼、白っぽい旗弁だけが見えます。旗弁の中央にはネクターガイド(蜜への道標)が透けて見えます。

花の正面から。旗弁の中央にネクターガイド(蜜への道標)、下の白い花弁は左右に翼弁、その内側に合着している竜骨弁、更によく見ると、竜骨弁の先端からメシベが飛び出しています。

横からも見てみました。右の立っているのが旗弁、下の手前・右が翼弁、下の中央・左が2枚が合着している竜骨弁です。竜骨弁の中に透けて見えているのが束状になっているオシベとメシベです。

手前の翼弁を1枚はずし、竜骨弁を下げて、束状になっているオシベとメシベを見せてもらいました。(言い換えれば、オシベとメシベは束状となり、下側で合着する2個の龍骨弁の中に納まっている。その左右の龍骨弁の外側に位置するのが翼弁である。)
蝶形花をもつ植物では、花にやって来た昆虫などは雌雄蕊のつけ根に貯められた蜜を吸うため翼弁に脚をかけ、旗弁の基部めがけて口吻を突っ込む。そのとき脚に力が加わるので、翼弁は押し下げられ、これに連動するかたちで龍骨弁も下方に下がるので、雌雄蕊の束は剥き出し状態になり、昆虫の腹に接触する。そのとき、雌しべは花粉をもらい、雄しべは他の花へ花粉の輸送を託すという仕組みです。

旗弁、翼弁、竜骨弁、束状になっているオシベとメシベ、萼を分解して、並べてみました。

旗弁だけをアップして見ました。淡い黄色のネクターガイドを目指して、昆虫が集まる仕組です。昆虫が、どこに口吻を差し込んだらよいかの目印として、旗弁の基部には黄色の斑点が用意されているのです。

束状になっているオシベとメシベをアップして見てみました。薄い緑色の1本がメシベ、薄い茶色の花粉と白い花糸がオシベ10本、メシベとオシベの基部を包みこんでいる茶色のものが萼です。束状になっているオシベ10本のうち、1本だけが合着されずに、独立していて、メシベの花柱との間に隙間を作っています。昆虫が口吻を突き込みやすいようになっています。巧妙な仕組みに驚かされます。

今回、ハリエンジュについて、調べたことも、ご参考として、少し記載しておきます。

①ハリエンジュは、明治10年ころに渡来したといわれ、砂防用に海辺などに植栽されたが、各地に野生化しています。河川などにはびこり、なかなか退治することができず、外来有害植物に指定されています。

②開花期の5月ころに、白い芳香のある花、つぼみを採取して、てんぷらにして食べるます。
また、熱湯でかるく茹でて、酢の物、和え物にして山菜として食べます。花、つぼみは山菜として食用にできますが、葉、樹皮、豆果、種子は有毒として食べないようにしましょう。

③日本では単にアカシアと呼ばれることがあります。これはハリエンジュの英名であるFalse acaciaや Locust acaciaによるものと考えられますが、本来のアカシア(アカシア属Acacia)はサバンナのような乾燥地に生え、たくさんのオシベをもち、しかも花弁がオシベよりも小さいなど、ハリエンジュ(別名:ニセアカシア)とはまったく別物の植物です。
アカシア蜜として、売られている蜂蜜はハリエンジュ(別名:ニセアカシア)の蜂蜜ですから、正確に言えば、ハリエンジュ蜜とかニセアカシア蜜というべきでしょうが、この名前ではあまり売れそうもないですね。

④花序に多数の白色花をもつ種としては、他にエンジュがあるが、エンジュの花序は円錐状で直立し花数も多く、かつ花は長さ1.5センチほどで2センチを超えるハリエンジュ(別名:ニセアカシア)よりも小さい。
名の由来は、エンジュに似ていて、針があるから、ハリエンジュとなったという。
以上

# by midori7614 | 2012-05-18 16:23 | 身近なみどり | Comments(0)
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